キャズム

制作 : 川又 政治 
  • 翔泳社
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本棚登録 : 1733
レビュー : 150
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798101521

作品紹介・あらすじ

ドリームキャスト、PC98、レーザーディスクはなぜ、市場から消えたのか。すべての答えは、ハイテクの落とし穴キャズムにあった。

感想・レビュー・書評

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  • 近年のマーケティングの重要単語ということで読んでみたが、このキャズムは、IT・ハイテク製品についてあくまで論じているのであって、どんなサービスや製品にでも乗り越えるべきキャズムが存在するとは明言していない。
    ハイテクマーケティングにおいては、確かに、early adopterからearly majorityへと市場が広がりを見せるのに、大きな溝が存在するのは感覚的にもわかる。なぜなら、ハイテク製品においては、個々人がこれまでに持ち合わせていない知識を新たに習得するという作業が含まれるからだ。これにより、消費者の参入障壁があがるにちがいない。

    ■テクノロジー・ライフサイクル
    「いつ、(電気自動車)を購入しますか?」という問いに対する答えで、消費者がテクノロジーライフサイクルとどのようにかかわっているかを推量することができる。
    テクノロジーライフサイクルとは、新たな製品が市場でどのように受け入れられていくかのサイクルのことだ。
    そして、人々の行動様式に変化をもたらすような製品は、一般的に不連続なイノベーションとよばれる。逆に、製品の通常のアップグレードのみで、行動様式に変化を起こさせないものを連続的なイノベーションとよぶ。
    ハイテク産業においては、この不連続なイノベーションが起こる頻度が高い。
    よってキャズムが生じる。

    ■キャズムがあらわれるところ
    小さなキャズム(クラック)は、それぞれの階層に移行する際に生じるが、その中で最も大きいものが前述のearly adopterとearly majorityとの間である。
    early adopterは、「変革のための手段」を購入しようとする一方、early majorityは「生産性を改善する手段」を購入しようとする。このような購入目的の大きな違いがキャズムの要因である。
    (会社のシステム導入担当者を想像するとわかりやすい)

  • 初版刊行が1991年であるのに内容が全く色褪せず、そして多くの企業がこの戦略を理解して対応していればせっかくの製品がもっと埋もれずに済んだのではと思わされる。
    ハイテク分野の製品ライフサイクルについてのものであるが、ハイテク分野のみならず、今まで市場になかった商品やサービスを広めようとしている企業にとっても参考になるところは多い。
    それらの価値を認めてくれる一部のファンのものから大衆的な性質のものにするにはどうすればよいかを考えさせられる。
    そのためにはニッチ市場を橋頭堡とし、拡大を図ると書かれており、それも闇雲に狙うのではなく、ここぞというところに目をつけて絞り込むべき、という戦略が詳細に述べられている。
    表紙の見返しに「あなたの製品(サービス)がキャズムを越えられるかどうかのテスト」として本文で取り上げられているエレベーターテストの内容が載っているが、本文を読むまではこの意味がわからず、ありきたりの文のように思えたが、本文を読むと橋頭堡を作るために必要な要素が詰まっていることが理解できる。
    実際に世に送り出そうとしている製品や商品の戦略に困ったら、その状態と照らしあわせて参考にしたい内容である。


  • ・10年前の書籍だが、普遍的な法則のため、筆者が変わらないことが確認できた。

    ・商品は、「テクノロジーサイクル」を意識したマーケティングが必要だ。

    ・「テクノロジーサイクル」とは、新商品に対する人の関心のある層の数
    (偏差値グラフとほぼ同様として扱う)
    最も早く購入する層
    イノベーター
    アーリーアダプター
    アーリーマジョリティー
    レイトマジョリティー
    ラガード



  • キャズム理論といわれる、製品のライフサイクルについて述べた本。

    目次
    <blockquote>ビル・ゲイツが億万長者になれるなら
    ハイテク・マーケティング 錯覚
    ハイテク・マーケティング 悟り
    Dデー
    攻略地点の決定
    部隊の集結
    戦線の見定め
    作戦の実行
    キャズムを越えて
    </blockquote>
    少し難しい本ですが、一読の価値はあります。
    キャズム理論についての詳細は本ないし関連リンクからどうぞ。

    ただ、その理論だけ有名すぎるけど、後半は実践する際のことに関して、結構独特の理論を並べてる。だから、前半は理解しやすいけれど、後半は難しいっていう印象を持った。キャズムの溝がなかなか超えられないからどう切り抜けるのかという点に関して、ものすごいページを割いてる……と思う。

    それだけ、この理論を知ったからといって、簡単にブレイクするわけじゃないって事なんだろうね。
    ただ、世の中の流行を教材に、この理論を当てはめてみたりすると面白い。
    そこから、少しだけ解った気はする。

  • 某取引先の方から,「あんたらこれくらい読んどかなきゃ」と言って推薦された一冊。これは面白い。何が面白いかって,某取引先の方の言動がこの本のビジョナリーそのものなところ。さらに,別の取引先はほぼ実利主義者。このニ者は考え方がかなり違っているんだけど,そこもしっかり描かれていて目からウロコ。自社の状況を読み取られているみたい。
    多分キャズムにいる自社製品の進め方についてイメージが湧いてとても参考になった。現在成長中の商材を抱えている方は読むと得られるものが結構あるんじゃないかと思う。

  • 本の厚みほどの手強さを感じさせず、とても素直に読めていけた。

    おそらく原文の質、訳の質の両方がいいのだと思った。

    数ヶ月前に読んだ「アジャイルプロジェクトマネージメント」のエレベーターテストステートメントは、ここが元ネタだったのね。

    大事な事がいろいろ書いてあって、とても勉強になりました。

  • ビジョナリーと実利主義者の違いと戦略について細かく書かれていた。

    マーケティングに限らず、プロダクト戦略、販売戦略、組織戦略など
    事例に基づいて書いてあったのが分かりやすかった。

  •  キャズム理論では顧客を「イノベーター」「アーリーアダプター」「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」の5つのタイプに区分している。
     著者はまず、ニッチ市場を席巻し、そこを橋頭保として、メインストリーム市場にうってでることを勧める。
     だが、その間には「キャズム」という、変革を求めるアーリーアダプター、進化を求めるアーリーマジョリティーの間の深い溝がある、と述べ、豊富な事例と共にそこの乗り越え方を指南している。
     

  • Vol.79
    生き残りのための大前提?適者生存のイノベーション戦略。subとして紹介。
    http://www.shirayu.com/letter/2010/000153.html

  • 上司に借りた。

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著者プロフィール

破壊的テクノロジーがビジネスと組織運営に与える影響と企業がとるべき戦略をテーマに、著述と講演を続け、スタートアップと大企業の双方に助言をしている。複数のベンチャーキャピタルを支援するとともに、コンサルティングやトレーニングを手がけるキャズムインスティチュート、キャズムグループ、TCGアドバイザーズの名誉会長を務める

「2017年 『ゾーンマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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