コモンズ

制作 : 山形 浩生 
  • 翔泳社
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レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798102047

感想・レビュー・書評

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  • 原題:The Furure of Ideas :the fate of the commons in a connected world”
    著者:Lawrence Lessig
    訳者:山形浩生

    自由”か”コントロール”か? ”革新”か”後退”か?
    既存のネット関連の本は、所有権強化こそが技術革新につながるという議論を展開し、ネットについても著作権侵害のツールという面だけが強調されることが多かった。本書はこれにまっこうから対立し、所有権強化はかえって技術革新の可能性を殺し、われわれすべてにとって悪い結果をもたらすと明確に論じている。アメリカに追随して各種所有権強化の声があがっている日本にとっても、いま考えなければいけない重要なことだ。前作『CODE』より内容の具体性も高く、マイクロソフト裁判の背景なども詳解する。あまり理解されていない司法省側の議論が、ここで明示され、知的財産権の分野で働く人のみならず、ネットに関心のある一般の読者にも必携の一冊。
    http://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798102047

    第一部 ドット・コモンズ
    第一章 「フリー」
    第二章 構成部品:「コモンズ」と「層」
    第三章 電線上のコモンズ
    第四章 ワイアードされたものたちのコモンズ
    第五章 無線のコモンズ
    第六章 コモンズの教訓

    第二部 ドット・コントラスト
    第七章 現実空間での創造性
    第八章 インターネットからのイノベーション

    第三部 ドット・コントロール
    第九章 旧 VS 新
    第一〇章 電線-ひいてはコード層-をコントロール
    第一一章 ワイアードされた者-ひいてはコンテンツ層-をコントロール
    第一二章 ワイヤレス-ひいては物理層-をコントロール
    第一三章 何が起きているんだろうか
    第一四章 alt.commons(代替案としてのコモンズ)
    第一五章 オーリンにはわかっている

  • 昨日 Amazon から届いた。ローレンス・レッシグのクリエイティブ・コモンズはこのごろよく参照される。アメリカは、ガリガリ亡者をたくさん世に送っている国である反面、レッシグのような「正しい」ことをいう人間を正当に評価し社会に受け入れてきた国でもある。なんで日本ではこうならないのか?

  • リソースがコモンズであれば、誰もがそれを使って創造的な活動を行うことが出来るので、イノベーションを促進する。
    それに対して、著作権やテクノロジーを用いて、リソースの所有権を強化するとイノベーションの方向が既存の利害に沿うようにしか進まない。
    本書では、コモンズとコントロールのバランスの重要性を説いている。

    ”たまたま”採用したend to end のネットワ―クアーキテクチュアーがまさにネットワークをコモンズにして、イノベーションを開花させたという話は面白かった。

    イノベーターの発明インセンティブを保つために、一定の法的著作権を認めることは当然のこと。問題は、コントロールすることへは広く理解されているが、コモンズであることの有用性はあまり理解されていないこと。そのことが既得権連中にコントロールを推し進めさせ、バランスの欠いたシステムが作られようとしている。

    コモンズと聞くと、経済学における”共有地の悲劇”が想起される。そこでは私有財産化することで悲劇を回避するが、そもそも、そこで問題になる過剰消費は公共財の競合性から発生するものである。知識は非競合財なのでむしろ、コントロールによる、過少消費を懸念する必要がある。そして、インターネットはそんな知識という財を流通させているのである。

  • コモンズ化すべきものの意味合い、区分について

  • この本を根底を流れる思想は、新しいイノベーションは古い既得権者に
    妨害されてしまうということ。
    そして、古い既得権者は力を持っているため、新しいイノベーションが
    邪魔されないためには、政府の力が必要であり、今までは政府が
    新しいイノベーションを保護してきた。と言っている。

    実際、ビデオデッキができたとき、ハリウッドは裁判を起こし、
    それは窃盗だと言った。しかし、結局ソニーが勝ち、ビデオデッキは普及した。

    今、インターネットの世界では、既得権者が新しいイノベーションを邪魔し、
    技術革新を邪魔している。ということを、力説している。
    この既得権者の価値観と一般人の価値観は実は同じであるため、
    先見性のある人が啓蒙しないと、世論として既得権を守る方向に行きやすい。
    この400ページ以上の内容は、そこに尽きる。

    我々は、すべてのものがコントロールされていることが民主主義だという錯覚に
    陥ってしまっている可能性がある。
    人の利益を、今までなかった方法で邪魔するものは、ルール違反だと。

    この世のものはコントロールされたものと、フリーなものの2種類に分類できる。
    コントロールされたものとは、お店で売っているお菓子とか、microsoftのpowerpoint
    とか。誰かの許可がないと利用できないものがそれ。
    フリーなものとは、道路とか、数式とか、誰の許可もなく利用できるもの。

    無料=フリー、有料=コントロールではなく、有料でフリーなもの(例えば高速道路
    のように、料金は支払わなければならないが、利用が自由であるもの)として、
    インターネットがあってもいいのではないかと述べている。

    こうすることによって、どのような技術革新やビジネスの革新が起こるか、
    それは今は説明できないと筆者はいう。そして、それが一番難しいところなのだと思う。
    例えば、バーナーズ=リーという人が、初めてWWWの概念を考えて専門家に
    サポートを依頼したとき、専門家は誰一人この有用性がわからなかったそうだ。
    1980年代後半の話である。

    つまり、この先、どんな革新があるかわからないが、その場が提供されていない
    限り、革新は起こらないと筆者は述べている。

    デジタル世界は、モノの世界より、アイデアの世界に近い。
    サイバー空間のコンテンツは、閉ざすことも排他的な占有も不可能なように
    設計されている。つまり、サイバー空間のリソースを、現実空間のリソースと
    同じように扱うことはできないし、扱うべきではない。
    と筆者は述べていて、僕も同じ意見だ。

    例えば、実際にあった話として、カナダの法律はテレビをストリーミングすることは
    合法だった。しかし、これはアメリカからも見れて、アメリカの法律では違法だった。
    アメリカはこれをやめさせようとしたが、そもそも、そんなことができるようにデジタル
    社会は設計されていない。

    筆者はとても頭のいい人で、とても有用なことが多く書かれているが、
    日本語訳が自分に合わず、理解できない部分があった。残念だ。
    --------------
    他の人のレビュー
    http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0719.html
    http://orion.t.hosei.ac.jp/hideaki/commons.htm

  • 719夜

  • でかくてさぁ,持ち歩けない.
    それを言い訳に読み進めてない.

    でもおもしろいす

  • 「ネット上の所有権強化は技術革新を殺す!」
    あなたが私の神か?

  • *2月8日*
    クリエイティブ・コモンズの発起人である彼の書物。そもそもccに興味を持っていたことに加え、「情報社会と法」のレポートも重なり、手に取った。

    これまで自分が友人対し言っていた「開う」の言葉。その言葉に対し意味が分からないといった顔をしていた友人たちに彼なら、十分すぎる程の説明を与えられるだろう。それは私の「開こう」の言葉に含まれる意味を大きく超えるものであるとともに、その弱さも含んでいた。

  • 大学入る前に読んでかなり影響受けた筈

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