コミュニティ・オブ・プラクティス―ナレッジ社会の新たな知識形態の実践 (Harvard Business School Press)

  • 翔泳社
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798103433

感想・レビュー・書評

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  • 原題は"Cultivating Communities of Practice"。CoP は開発するものでなく耕すもの!

    社内のナレッジコミュニティ運営者だった2003年に読み、強く影響を受けた本。あらためて読んでも、いまに活かせる示唆がたくさんある。

    2013年の今は企業に閉じない(実践)コミュニティが多く運営されるようになっている。以下に抜書きした点を整理して、それらの活動にも活かしていきたい。

    <キーフレーズ>
    ★実践コミュニティとは何か(p.33)
     実践コミュニティ(コミュニティ・オブ・プラクティス)とは、あるテーマに関する関心や問題、熱意などを共有し、その分野の知識や技術を、持続的な相互交流を通じて深めていく人々の集団である。

    ★構造モデル:「領域、コミュニティ、実践」(p.63)
     実践コミュニティには多様な形態があるが、基本的な構造は同じである。実践コミュニティは、次の3つの基本要素のユニークな組み合わせである。一連の問題を定義する知識の領域(ドメイン)、この領域に関心を持つ人々のコミュニティ、そして彼らがこの領域内で効果的に仕事をするために生み出す共有の実践(プラクティス)である。

    ★コミュニティは学習する社会的構造を生み出す。強く結びついたコミュニティでは、メンバーが互いを尊重し信頼しているために、相互交流が活発で、豊かな関係が育まれる。メンバーは自発的にアイデアを共有し、無知を露呈し、厄介な質問をし、注意深く耳を傾けようという気になる。(略)コミュニティがなぜ重要な要素かと言えば、学習が理知的なプロセスというだけではなく、帰属意識にかかわる問題でもあるからだ。学習には頭だけでなく、心も必要なのである。(p.64)
     #ここ、特に重要。「無知を露呈」できる安心感のないところではコミュニティは育たない!

    ★図4-1 コミュニティの発展段階(p.116-117)
     実践コミュニティは持続的に発展していくものではあるが、われわれはコミュニティの発展には5つの段階があることを発見した。潜在、結託、成熟、維持・向上、変容である。(略)
     コミュニティの発展は個人の成長と同じで、順調に進むことは稀で、痛みを伴う発見や困難な変遷、辛い経験からの学習などを伴うことが多い。(略)本書では、それぞれの発展段階に起こる問題点を、「2つの相反する方向性の間の、緊張関係」として説明する。コミュニティが発展するためには、これらの緊張関係に、一つ一つ順に取り組んでいかなければならない。
     #以下は、図4-1 中の各段階での「発展を促す緊張関係」。なるほど!!
     # 潜在…発見/想像
     # 結託…孵化させる/今すぐ価値をもたらす
     # 成熟…集中/拡張
     # 維持・向上…所有/受容性
     # 変容…終わらせる/存続させる

    ★コミュニティを立ち上げて、組織内のさまざまな領域を担わせるだけでは十分ではない。立ち上げたコミュニティが有効に機能しなければ、意味がないのだ。(略)戦略的な知識推進活動に取り組んでいる組織のほとんどが、コミュニティを構築し維持する能力を持つことの必要性を理解している。このような支援は2つの側面から与えなければならない。それは、支援専用のユニット??われわれは「支援チーム」や「コーディネーター・コミュニティ」と呼んでいる??を作ること、そして教育を行うことの2つの側面である。(p.297)
     #ここで、コミュニティ・マネージャー・コミュニティの価値が出てくる!!


    <きっかけ>
     1回目は、各社のKM推進者4人で集まった頃に読んでいたのを覚えている(2003年1月に読了の記録あり!*)。2003年に読んだ本のうち個人的ベスト(えぇ本 of the Year)に選ぶほど影響を与えられたみたい。
     その後、周りに薦めまくって誰かに貸したところ行方不明になり2冊目を購入。いまも、コミュニティ運営についてのバイブルだと思っている。

    *…2003年1月当時のメモ(PalmV で移動中にメモしたもの)
    ---
    ■コミュニティ・オブ・プラクティス/ウェンガー他 -1/?
    ・デザインの3要素
    領域
    コミュニティ
    実践
    ・超える
    ・育成の7原則
    進化を前提とした設計
    内部と外部の視点
    さまざまなレベルの参加
    公と私の空間
    価値に焦点をあてる
    親近感と刺激
    リズムを生み出す
    ・発展段階
    潜在、結託、成熟、維持・向上、変容

    ・プロセスとプラクティス
    ・実践こみゅにてぃの効果
    デトロイトの自動車
    ボストンのフルート
    ・CoPの繁栄
    自発的かんよ
    内部の指導力の芽生え
    ・競争相手の存在!

    ・野村さん監訳!!
    ---

  • 「実践コミュニティ」=共通の専門スキルやある事業へのコミットメント(熱意や献身)によって『非公式』に結びついた人々の集まり。プロセスは予め計画可能。プラクティスとはプロセスとプロセスの間に行う仕事。

  • 既存の組織をまたいで、「有志」が「実践する」コミュニティを作ることの事例や、あり方を書いた本。
    この本での実践コミュニティはどちらかというと「共通の技術基盤を持っている技術者が集まる」的なものを想定して書かれている感がありますが、有志活動にも十分通じるものがあります。
    コミュニティを意味のある、継続的なものにするには放し飼いじゃだめで、
    ・4章に書かれている「コミュニティの発展と初期段階」では、
    参加者に価値を提供できると認識されること(機会を逃さない)
    ・6章の「分散型コミュニティという挑戦」では、物理的距離が離れたコミュニティの難しさと必要なしかけ(上下関係を取り払い、F2Fの機会をつくる)
    ・7章の「コミュニティのマイナス面」では、コミュニティで起こる不調:コミュニティは参加者とそうでない人の間に境界を作るので、それが過度に排他的になったり、既得権益抱え込み集団になったり。
    あたりの観点は「コーディネーター」がいないとうまく回らないよね、改めて思いました。

  • 参考文献

  • 2014.04.21 EGMフォーラムビブリオバトルで紹介いただく。

  • 「流れる水は腐らず」と言うが
    経験や技術、言葉では表せないような暗黙知は
    『対話』という流れに乗せると
    さらに高いレベルに磨き上げられ、新たな展開をみせる

    『対話』は、その参加者に責任も主体性も規律も寛大さも求めるものだが
    その覚悟を持って対話をすれば、持っている知識が磨かれ展開する
    覚悟が持てなければ、対立して終わる

  • 企業の内外での実践コミュニティに関する本。

    かなり前にコミュニティ・オブ・プラクティスという概念を知って、それをイメージしながら、会社を超えた実践・学習のコミィニティを作った。

    が、恥ずかしながら、こっちの本は、これまで読んでいなかった。

    遅ればせながら、読んで、今となっては、当たり前な感じかな〜。

    コミュニティの運営の難しさと面白さが、「そうそう」な感じでまとまっている。

    新しい発見はあまりなかったけど、これから何か始めようという人には、参考になると思う。

    この本の良いところは、コミュニティの良いところだけでなく、問題になりやすいところもちゃんと書いてあること。

    そこもしっかりおさえるのは、とても大事。

  • 2007/6/7

    現在,大学で週一回,ビブリオバトルと言う名の,
    書評会と研究会の融合会みたいなことをやっている.
    そこで,Y君が紹介した,コミュニティ・オブ・プラクティスが第一回のチャンプ本に選ばれたので,斜めに読んでみました.

    ハーバードビジネス書なんすが,実践コミュニティという部署を横断した比較的インフォーマルな組織をつくることで,
    知識の伝播と創造を助けようという話.
    僕自身の経験から言っても知識労働者が得る情報は定常業務の中ではいまひとつリッチにならなくて,
    組織を抜けたところに初めて共鳴できる人材がいることが多い.
    そういう意味で重要だとおもう.

    IT使った一時前の形式知一辺倒なナレッジマネジメントに対する対立軸として非常に重要だと思う.
    ただ,本書の言及できている点は実践的であり,深みや理論はそんなにないという感じもしました.
    どーなんでしょうか.
    ビジネス書と学術書はやっぱりベクトルが違うなあ.

  • 会社員であれば、読む価値があるのであろうが、大学生にとっては役に立つ可能性は不明である。卒論での参考文献にはならないであろう。

  • 社内コミュニティを構成し、知識経営を推進するための実践的教科書。

    10年ほど前の書籍ですが、社内コミュニティの教科書として、組織の壁を越えられず、従業員同士の有機的な結びつきに課題を持たれている企業にとっては、学ぶべきことが多く記された良書だと思います。

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