はじめての上流工程をやり抜くための本: システム化企画から要件定義、基本設計まで
- 翔泳社 (2008年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798114378
作品紹介・あらすじ
システム化企画や要件定義、基本設計といったいわゆる上流工程は、実装のスキルが高いだけでは務まりません。エンジニアリング的に正しい結論を導き出すことはもちろん、その結論に至るように「議論をリードし」「関係者の合意を得て」「周囲の人間を巻き込んでプロジェクトをドライブする」スキルなどが求められます。加えて、業務とIT(コンピュータ)を含むシステム全体を見通せる視点の高さも必要です。求められるスキルの多い上流工程を「はじめてやり抜く」には、いったいどのような心構えで望めばよいのか、どのような準備が必要なのか、どのようなスキルアップの方法があるのか-その答えが、本書にあります。
感想・レビュー・書評
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冒頭部分を読むと、テクニックよりも思想、考え方を中心としたなかなか視点が高いものと思ったが、それは最初だけだった。経験の浅い担当者がそれっぽく見える様に知っておくべきことや、言い方、対応の指南書みたいな。それはそれで大切なことではあるけれど・・・
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設計と実装のうち、「設計」の全体像や進め方が細かな部分まで網羅されている。文字が多いが諦めずにじっくり読み込むとかなり理解できる。
また、タイトルに上流という言葉がついているものの、あとがきで、「上流と下流」を「設計と実装」に言い換えたいと述べている。これには激しく同意。 -
ソフトウェア開発の中で、「上流工程」というものをこなすにはどうしたらいいかを説明した本
目次
<blockquote>第1章 上流工程とは
第2章 新業務を示せ―システム化の方向性検討と計画立案
第3章 ITを位置づけろ―要件定義&基本設計
</blockquote>
この本を買ったとき、自分はすごく上流工程に憧れていました。
というのも、自分の担当する工程は、その大半が下流工程であり、実装〜試験だけだったからです。
稀に詳細設計書を書くことが有りましたが、場所によってはなく、酷い時には設計書もない使い捨てアプリの開発だったり、保守案件だったりと、本当にゴミのような仕事ばかりで、単価も安かったという現実が有りました。
(まぁ、ブラックだったわけですよ)
そんななかで、キャリアアップを考えて……という位置づけで買いました。
内容はその通り、原始の企画から、基本設計までの工程で必要なことを、
この本の特徴としてストーリーと一緒に解説するスタイルですな。
この内容が最大限に役に立ったのは、皮肉にも技術営業として出向した先で、お客様と折衝した時でした。
ほんとにこの工程に少しでも携わってみると、上流の難しさというのはものすごくわかります。
上流の難しさは、技術知識だけでない、業務知識、特に投資価値だとか、バリューチェーン等のビジネスモデルまで含まなければならない点でしょう。これは分野外の知識を求められるので、非常にハードルが高くなります。
まぁ、その必要性や、それを具体的にシステムに落としこむには……といった内容をわかりやすくしたもんです。
営業というよりは、その営業に同行する技術者といった、上流に携わる人向けです。
また、自分みたいな上流へ上がりたい人は一度通して読んでみるくらいはしたほうがいいでしょうね。 -
非常に面白かった。
ユーザ企業の情報部門にいる人間としては、上流工程が本来やるべき仕事を俯瞰でき、ベンダとの接し方を考える上で参考になった。 -
うーん。
やり抜くためには1工程1工程の説明が薄いかも。概要レベルだ。
レールは引いたから各自調べて頑張るように!という本なのかも。
上流工程に的を絞ってくれたら読みやすいのになぁと。
薄い割には前提的な知識がないと理解しずらい事が多く、初めて上流工程をやる人には、あまりオススメしない。
ただ、工程の見落としが無いか網羅的に使う分には便利かもしれない。 -
上流工程とはこういうものだ、というのがなんとなく分かる本。
ただ決められたものを作るのではなく、顧客のビジネスを作っていくという考えがないといけないと思う。 -
タイトルにあるように、上流設計について記載されており、提案活動からの内容が学べる。
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実案件に入らず読んでいるので、すこし消化不良か。案件に入る際にぜひ再読したい。
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■書名
書名:はじめての上流工程をやり抜くための本
著者:三輪 一郎
■概要
ITスキルだけでは乗り切れない、上流工程を「やり抜く」ためのノ
ウハウ満載!
システム化企画や要件定義、基本設計といったいわゆる上流工程は
、実装のスキルが高いだけでは務まりません。エンジニアリング的
に正しい結論を導き出すことはもちろん、その結論に至るように
「議論をリードし」「関係者の合意を得て」「周囲の人間を巻き込
んでプロジェクトをドライブする」スキルなどが求められます。加
えて、業務とIT(コンピュータ)を含むシステム全体を見通す視点の
高さも必要です。求められるスキルの多い上流工程を「はじめてや
り抜く」には、いったいどのような心構えで望めばよいのか、どの
ような準備が必要なのか、どのようなスキルアップの方法があるの
か----その答えが、本書にあります。
(From amazon)
■感想
これ、非常に面白く勉強になりました。
上流工程を今後やることになった場合には、手元において何度でも
読み返すべき本だと思います。
また、最近勉強したITパスポートの知識が何気にかなり役に立った
ことに驚きです。
やはり基礎は大事ですね。情報処理関係の試験は、今後できるだけ
ドンドン受けて受かっていきたいと思います。
閑話休題。
この本、上流工程というものに不安を感じている人には強い味方
となってくれるような気がします。
もちろん、この本だけでは、出来ないことも多々あるでしょうが
流れや、各工程の注意事項などは、非常に視野が広く、上流工程
とは経営者目線であるべきというのを、何度も思い知らされます。
一社会人として、一エンジニアとして業務をしてきている人間には
この視点がない人が多々います。
私も、その一人ですので、今後は、常に「この業務が経営に対して
どのような価値(利益)を生んでいるのか?」を考え、業務にとり
組んでいきたいと思います。
次は、見積もり系の本を読みたいです。
見積もりって本当に、よく分からない世界です・・・・