イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

  • 翔泳社
4.16
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本棚登録 : 1793
レビュー : 196
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798124094

作品紹介・あらすじ

最高の人生を生き抜くために。"Thinkers50"で第1位を獲得したクリステンセン教授のハーバード・ビジネススクールの最終講義。

感想・レビュー・書評

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  • いい本だと思う。この手の本はあまりないので。
    「家族を大事にする」という当たり前のことだけ感じ取っている人がいるようだが、人生に目的を持つということは意外と誰しもが考えてないことなので、いいのではないだろうか。

    仕事面でのキャリア、会社における戦略は、自身の給料もかかっているし、そういったノウハウ本も溢れているので意識しがちだが、「自分の人生」について戦略的に考える癖がそもそもなかったので、いいきっかけになりそう。

    私は人生において、目標はいくつかあるが、はっきりとした目的はまだない。まずは思考して、探すことからになるが、2017年、まずはそこから始めようと思う。

    以下、本文を抜粋。最も印象に残った箇所

    「強力で実りある目的は、彼らのもとに届けられたわけではない。そしえあいにく、あなたのもとに届けられることもない。あなたのなりたい人物像、つまりあなたが人生で目的とするものは、成り行き任せにできないほど大切だ。明確な意図をもって構想、選択し、管理しなくてはならない。これに対して、あなたがその人物になるための手段、つまり人生に起きるさまざまな機会や挑戦は、本質的に創発だ。」

  • 人生に目的を持つ。自分の人生を評価するものさしを持つ。「何を考えるか」ではなく「どう考えるか」。「自分が本当になりたいのは、どのような人間だろう?」という問いかけに答えるために献身する。
    人生に目的を持つべきだし、目的は成り行き任せにしてはいけない。自分の血と汗と涙をどこに投資するかという決定がなりたい自分の姿を映し出すようにする。生活においてもアウトソーシングしすぎないという例で挙げられていたASUS vs DELLの話は興味深かった。

  • 破壊的イノベーション論を展開するクレイトン・クリステンセン教授の人生訓。彼が敬虔な信者であることを本書で知り、またそのことや家族を大事に思う気持ちが、彼の理論のバックボーンにあり、人生での実践がその信念を強めていたことを理解した。

    彼が投げかける三つの問いをここに記す。
    私たちは、どうすれば次のことが確実にできるだろうか。
    ・どうすれば幸せで成功するキャリアを歩めるだろう?
    ・どうすれば伴侶や家族、親族、親しい友人たちとの関係をゆるぎない幸せのよりどころにできるだろう?
    ・どうすれば確実な人生を送り、罪人にならずに住むだろう?

    彼は、人生の根源的な問題を手軽に解決する方法があるわけではないが、人生の状況に応じて、賢明な選択をする手助けとなるツールはあるとして、経営論のなかで引用されることの多い「理論」が実は人生にも役立つと指南してくれる。

    例えば、キャリアを描く上で意図的戦略と創発的戦略という概念を理解して、自分に素直になればそのいずれの戦略をとるべきかを知ることができる、といった具合だ。

    一瞬一瞬の時間を何に投じるのか、これは企業戦略であれ、人生戦略であれ、資源配分プロセスがなりたい自分の姿を映し出していなければならない、というくだりもある。当たり前のようで、「今は、やむを得ずこれをやっているだけ。子供が成長したら、ギアをチェンジするから・・」と言い訳しがちな自分を立ち戻らせてくれる一文だった。

    また、何よりも大事なのは、終講におさめられた「目的をもつことの大切さ」である。ピーター・ドラッカーの名言、「企業が自らの目的と使命を十分に考え抜く事はまずない。このことが、企業の挫折と失敗を招く、もっとも重要な原因の一つなのだろう」を引用しつつ、目的を持たない企業、人生にはどんな理論もほとんど価値を持たないと喝破する。

    目的には、三つの部分があるとして、「自画像を描く」「献身(信仰とも言えるもの)を貫く」「尺度をもって、それぞれの仕事と照らし合わせる」ことの重要性を説く。

    私は、自分の人生の自画像を描いているだろうか、その自画像への献身がゆらぎそうなとき立ち止まることを恐れていないだろうか、尺度をもってその成長の実感を持つ事ができているだろうか・・・。

    二人目の出産を前に、人生の目的を考え直す、貴重な本と出会う事ができた。クレイトン先生の人生に感謝。

  • おすすめ度:80点

    2013年2月10日付日本経済新聞書評にて神戸大学教授小川進氏が「最高におもしろいので是非読んでもらいたい。この書評はそれで十分なくらいだ。」と絶賛されている。
    本著は経営学の理論を企業ではなく個人の生き方に当てはめていく。
    本著の出発点はHBSの同窓生であっても、MBAの学生時代、聡明で努力を惜しまず、家族思いだった人間でも不幸な私生活、家庭の崩壊、仕事上の葛藤、犯罪行為といった問題に苦しむことになる。どこに落とし穴があったのか。それが著者の問題意識だ。
    「同級生たちは昇進や昇給、ボーナスなどの見返りがいますぐ得られるものを優先し、立派な子どもを育てるといった、長い間手をかける必要があるもの、何十年も経たないと見返りが得られないものをおろそかにした。(中略)かつて一番大事だと言っていたものに、ますます資源をふり向けなくなっていくのだ。(中略)ほとんどの人は、わざとそうしようとしているのではない。こうした事態を引き起こす決定は、その場しのぎの、大した影響のない、小さな決定のように思われる。だが、このような資源配分を続けるうちに、また往々にして気がつかないうちに、わたしたちは意図したものとはかけ離れた戦略を実行に移していいるのだ。」

  • 今の生活に対して、様々な自覚を与えてくれた本。また、環境が変わった時や、悩んだ時に読み返したい本。

  • 残念なのは邦題。あえて原題を紹介させてもらうなら“How will you measure your life” 「ハーバードビジネス大学の教授と考えるあなたと優先順位の法則」とか、でしょうか。

    イノベーションのジレンマ、イノベーションのDNAなど、名著で知られる著者が、リンパ腫と戦い薬の副作用で髪は抜ける最中母校ハーバードビジネススクールで送る最後の授業をまとめた一冊。ウォールストリートジャーナルで働いてみたかったという衝撃の告白が泣かせる。

    ビジネススクールで一流の成績をおさめるもエンロン事件で同期が捕まったことをキッカケに本書の構成が始まったという。冒頭、スティーブ ジョブズの言葉が紹介される。「心から満足したいなら(中略)妥協するな、そういう仕事が見つかれば、ピンと来るものだ」を引用しつつ、ピンと来るにはどんな仕事でも、どれだけ入れ込んでるか問われるとする。

    経営の指標を疑い、あなたが幸せになるために、何に折り合いをつけるべきか。強いメッセージは本書にある。休んでいる暇はない。

  • 普通。

  • あの「イノベーションのジレンマ」で有名なクリステンセンが、その理論を、就職、家庭に当てはめるとどんな選択をするのがいいのかなどを語る。「イノベーション」シリーズは、ジョブスをはじめ、経営者たちに影響の大きかった本。彼自身がハーバードを卒業して、5年毎の同窓会で、前途洋々だった若者が、道を踏み外したり、離婚など生活を乱したりすることを見るにつけ、何が原因であったかを理論的に説いている。今は仕事に専念して、妻や子供は待ってくれると思ったら大間違いだと。昨年末から忙しく、家にいる時間が極端に少ないので、自分自身を振り返りながら読み、考えさせられる部分もあり面白かった。

  • 人生を考える上で大切なキャリアと家族について、クリステンセン教授が経営理論に基づいて、「どう考えるべきか」について記した本。
    「人生を経営する」ということは感覚として持っていたが、より濃く思考ができるようになった。
    「誘因と動因、2種類の動機づけ」「意図的戦略と創発的戦略」「良い金、悪い金」「ジョブ理論」などなどの理論に基づいて切り込んでいる。

    学びを現実世界に応用するという意味で、経済学部、経営学部の人はもちろんのこと、他学部の人にも参考になるのではないか?
    キャリアについてはこれと後数冊で良いのではというほど掛け値無しにオススメの本。
    自由になり、自分にとっての幸福を手に入れらる確率がかなり上がる。

  • クリステンセンのハーバードの授業の最後になされる卒業後にどう生きるかの講義をベースにした本。

    なかなかしみじみと考えさせる内容なのだが、いわゆる人生論からスタートするものではないところがかなりの驚き。

    では、何からスタートするかというと経営学の「理論」。

    経営学の「理論」を説明しながら、それを自分の人生に当てはめるとこういうことになる。ぜひ、皆さんは、こういうことに気をつけて自分のキャリア、そして人生全体を築いていった欲しい、みたいな話。

    というと、何か、経済的な合理性の観点からの話かと思われるかもしれないけど、そこから出てくるのは、本当、自分の人生をちゃんと生きるというストレートなメッセージ。ジョブスのスタンフォード大学の卒業式でのスピーチにも通じる内容になっている。

    敬虔なクリスティアンでボランティア活動にも関わり、家族を大切にするクリステンセンらしい内容だな。

    特に最後の方で、クリステンセンの破壊的イノベーション理論が紹介されるのだが、その教訓は、「クリエイティブに偏見にとらわれずに生きよう!」みたいな話ではなくて、「モラールハザードにハマって刑務所送りになるような人生を送らないようにしよう」ということ。そこにおちるか!

    頭がよくて、かつ元々はしっかりした志を持つ人が、なぜか経済犯罪などなどにおちいってしまうメカニズムがしっかりと分析されており、腹落ちするとともに、日々の小さな決定をちゃんと積みかさねることが大切だな〜、と身にしみました。

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