InDesign CS6で作るEPUB3標準ガイドブック

著者 :
  • 翔泳社
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本棚登録 : 32
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798124674

作品紹介・あらすじ

EPUB3は、日本語組版に特殊な仕様である、縦書き、ルビ、禁則、傍点などがサポートされた電子書籍の世界標準規格です。2011年に正式勧告され、ますます注目を集めている。本書は、EPUB3の基礎から、InDesign CS6での実制作の方法、また書き出されたソースコードの修正およびマルチメディア機能の追加まで、一冊で網羅した解説書。付録には、DTP経験者が知りたいことをQ&Aにまとめ、さらにEPUB3の要素と属性を早見表にして付けた。学ぶだけでなく、実制作にも役立つ、お得な一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 2015/5/9読了。
    InDesignからEPUB3が出力できると聞くと、多くの人が次のように誤解する。
    「紙の本のInDesignデータがあればクリック一発でEPUBデータに変換できるのだからEPUBの知識を持つ社員がいなくても電子出版ができる」と。あるいは「InDesignさえ使えればEPUBについて知らなくてもEPUB制作の仕事を受けられる」と。
    本書はこのような誤解を正してくれる良書である。
    後でEPUBにすることを想定しないで作られたInDesignデータからはまともなEPUBデータは出力できない。想定して作られたInDesignデータであっても、後でEPUBの中身のコードを修正する必要がある。EPUBの仕様について理解している人間が関わるのは必須なのだ。これが現実であり、それは本書の刊行から3年近く経った今でも変わっていない。
    本書はこの現実に向き合うための参考書である。EPUBの仕様の基本について、InDesign上で何をしておくべきかについて、そしてInDesignの後で何をするべきかについて書かれている。InDesignをEPUBオーサリングの下ごしらえ用の補助ツールとして使うと割り切れば、本書はEPUB制作ワークフローの一例として参考になる。もちろん電子書籍化を想定したDTPワークの参考にもなる。
    ただし、InDesignのバージョンが古いとか細部の説明が足りないとか、そういうことを気にする人にはおすすめしない。どのみち本書に書かれている通りにCS6を使って作業しても、つまり本書をマニュアルとして読んでも、それだけでは汎用的に販売できる商業用のEPUBデータは作れないからだ。そのために必要な情報は本書の外に山ほどあり、本になって刊行されてはいない。
    本書を役立てるには、内容から本質を汲み取って実際問題に応用する読み方をしたほうが良い。マニュアルではなく参考書として読むならば、今でも有益な内容だ。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784798124674

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著者プロフィール

名古屋で活動するフリーランスのデザイナー。
Webサイト『InDesignの勉強部屋』や、名古屋で活動するDTP関連の方を対象とした勉強会・懇親会を行う『DTPの勉強部屋』を主催。
Adobeサイト内の「YUJIが指南、今こそInDesignを使いこなそう」の執筆やDTP関連の著書も多数。

「2018年 『InDesignパーフェクトブック CC 2018対応』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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