イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル (Harvard Business School Press)

  • 翔泳社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798124711

作品紹介・あらすじ

破壊的イノベータは、そして彼らが興した会社は、ほかの起業家や企業とどこが違うのだろう?本書は、破壊的イノベータについてより豊かな理解を得ようとする、8年にもおよぶ研究をもとにしている。画期的な製品・サービスを開発した100名近くの人々と、革新的なビジネスアイデアを事業化し、市場のルールを書き替えた企業の創設者やCEO-イーベイのピエール・オミダイア、アマゾン・ドットコムのジェフ・ベゾス、リサーチ・イン・モーションのマイク・ラザリディス、セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフといった、そうそうたる面々-にインタビューを行った。さらに、75カ国以上の500名を超えるイノベーターと、5,000人を超える企業幹部のデータを分析して、「イノベータDNA」と呼ぶ5つのスキルを導き出した。第一部では、5つのスキルの具体的な説明と、それぞれのスキルを組み合わせて個人がイノベーションに取り組む方法について解説する。第二部では、そのフレームワークを組織やチームに適用する方法について説明する。

感想・レビュー・書評

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  • 五つの発見力(ビッグアイデアを思いつく五つのプロセス):イノベーティブな幹部
    ①関連づける力
    ②質問力(正しい質問をする。質問ストーミングを行う。)
    ③観察力(枠組:「用事」とそれを片づけるために雇うもの)
    ④ネットワーク力(TED)
    ⑤実験力

    四つの実行力:一般的な幹部
    ①分析力
    ②企画立案力
    ③ゆき届いた導入力
    ④規律ある実行力

    イノベーティブな組織のDNA
    ①人材
    ②プロセス
    ③哲学

    誰でも行動を変えることで創造的な影響力を発揮できる。

    レゴ思想「よいアイデアを得る秘訣は、たくさんのアイデアを得ることだ」

    トンネル視の特効薬:睡眠

    関連づける力を伸ばすヒント
    問題+無関係な項目⇒考えられる関連性

    スキャンパー(SCAMPER)
    代用・結合・応用・拡大縮小変更・転用・除去・逆転ならび変え

    ばかにみられる覚悟は出来ているか=謙虚な質問ができるだけの自己肯定感をもっているか

    ビュジャ・デ:それまで何度でも見いているのに、始めて見たような感覚をもつこと。

    用事を片づける
    ①用事を片づけるためにどんな製品を使っているかを観察する。
    ②意外なことや普通でないことに注目する。
    ③新しい環境のなかで観察する機会を見つける。

    科学的、商業的イノベーションにおけるアノマリー(異常)の重要性

    申し込んで断られる確率を下げる
    「あなたのアイデアの考えかたに興味があるんです」

    ネットワーク力を伸ばすヒント
    ・幅を広げる
    ・食事時を利用する
    ・無関係なセミナー
    ・創造の場を作る

    三つの実験方法
    ①新しい経験をする
    ②ものを分解する
    ③実証実験でアイデアを検証する

    実験力:仮説と検証の思考法を心がける
    ①物理的障壁を超える(海外へ)
    ②知的境界を超える(無関係な雑誌の購読)
    ・・・

    「T型」深く精通した専門分野と幅広い知識

    哲学
    ①イノベーションは全員の仕事だ
    ②破壊的イノベーションに果敢に取り組む
    ③少人数のチーム
    ④スマートリスクを取る

    イノベーティブな企業の時間配分の枠組
    ①派生的
    ②プラットフォーム
    ③ブレークスルー

    良い失敗
    ①原因が解明できフィードバックが得られる
    ②早い段階で起き、致命的でない。

  • 「イノベーションのジレンマ」、「解」、「解 実践編」と続き、どんな内容になるかと思い、読み進めると、今回は個人のイノベーション能力に関しての記載が、5章分もあり、今まで、敷居の高さや、自分ごととして読み進められない読者の方にも、読み進めやすい内容となっている。

     著名なイノベータから、一般的には無名な起業家までを、長期間かけて調査し、イノベーションを起こす個人の5つの能力を定義している。
      5つの能力とは、関連付ける力、質問力、観察力、ネットワーク力、実験力の5つと定義。後半では、組織におきる5つの能力(DNA)を、組織にどう根付かせるかを、3つの観点から語っている。3つの 観点とは、人材、プロセス、哲学。

     組織におけるイノベーションも、個人にフォーカスして、語っている部分が、今時でかつ、今までに以上に共感を得る内容になっているように思う。
    組織に所属する方でも、今後起業を考えている予備軍の方にも、バイブルとなる内容になってますね。


    巻末に、実践時に使用が可能な、マニュアルなどもありますので、そちらを参照しましょう!

  • ・重要なのは、大企業が破壊的イノベーションに失敗しがちな理由が、発見力ではなく実行力で選ばれた人材が最高経営層を占めることにあるということだ。

    ・たとえば好奇心にあふれ、創意に富む人物として知られる、ベイン&カンパニー会長のオリット・ガディッシュを例に考えよう。イスラエルで過ごした子ども時代、彼女はいろいろなことに興味津々で、「いつも山ほど質問をしていた」という。授業中に指されたら質問しなさいという、両親の教えを常に守っていた。

    ・ある大手製薬会社の管理職は、毎朝始業前に15分から20分ほどかけて質問を書き留めることにした。三か月後、きみは部内きっての戦略家だと上司に褒められた。六か月後には要職に抜擢された。Q/Aレシオ(会話内での質問の数が答えを上回る事)。

  • イノベーションを高い確度で起こすには何が必要かを、データと事例から解説している。
    疑問を感じない、考えながら周りを見ることをしない、外部との交流を好まない、行動を起こさない人にイノベーションは起こせない、ということだった。
    いろいろなイノベーション促進の手法はあるにしても、結局最後の、「自分が世界を変えられると本気で信じる人達こそが、本当に世界を変えている」というところに落ち着くのだと思った。
    イノベーションをカイゼンと読み替えても面白かった。

    以下抜粋。
    ・社員に「枠にとらわれない考え方をしろ」といってお茶を濁す企業幹部もいる。だが枠にとらわれない考え方をする、その方法こそ、社員が知りたいことなのだ。
    ・適切な質問をし、適切な観察を行い、適切な人たちとのネットワークからアイデアや意見を引き出し、実験を行う能力が高い人ほど、失敗する可能性は低いのだ。
    ・日本や中国、韓国、多くのアラブ諸国など、個人より社会を、実力より年功を重視する国で育った人が、柔軟な発想で現状を打破してイノベーションを生み出すことが少ない
    ・大抵の人は、何も考えずに現状を受け入れる。決まりきった生活を好み、波風を立てたがらない人もいる。「壊れていないなら、直すな」のことわざに忠実に従い、「それ」が壊れているのかどうか、真剣に考えようともしない。対照的に、イノベータは多くのものを「壊れている」と認識し、直そうとするのだ。
    ・イノベータは発見に関わる行動(質問、漢sつ、実験、ネットワーキング)に1.5倍もの時間を費やしていた。
    ・「amazonの経営陣が大失敗をしでかさないなら、ホームランを狙ってバットを降っていないわけだから、株主のためにいい仕事をしていないことになる」(ジェフ・ベゾス)
    ・「イノベーションは、事業部門のマネージャーであれ、各部署のリーダーであれ、CEOであれ、あらゆるリーダーに課された最も重要な職務だ」
    ・ほとんどの経営幹部は実行を得意とし、分析、企画立案、行き届いた導入、規律ある実行の4つの【実行力】に優れている
    ・ビジネススクールは発見ではなく実行に長けた人材を育てるところだ。
    ・アイディアの絶対量を増やしたからといって、極めて破壊的なアイデアが生まれるとは限らない。なぜだろう?それは「水平思考の世界」の著者がいうように、【同じ方向にいくら目を凝らしても、違う見方はできない」からだ。
    ・なぜアイデアの在庫を増やすとイノベーションが増えるのか(P65 図)
    ・アイン新して新しいアイデアを生み出せる場所や時間を知っていた・・・・どんな場所や時間を選ぼうと、迷走し考えるだけの時間を作るように心がけよう
    ・ランダムな提携会社との新しい価値を生み出す方法のブレーンストーミング
    ・SCAMPER:洞察を生み出すための手法。Substitute, Combine, Adapt, Magnify/Minimize/Modify, Put to other uses, Eliminate, Reverse, Rearrange。
    ・「解答よりも、問題を提起することのほうが重要であることのほうが多い」
    ・質問ができない=ばかに見られる覚悟ができていない=自己肯定感を持っていない
    ・日本の上司は、質問ではなく、答えろ与えることを部下に求められている。・・・質問を奨励しない企業や国の文化は、破壊的イノベーションに死を宣告する。
    ・「カネが問題でなければ、何をする?」
    ・質問ストーミング:課題に対する質問のみを50集めて、解決に役立つ質問に優先順位をつける。
    ・顧客を観察するときに問うべき10の質問
    ・他人の思考や経験に触発されずに自分一人で行うことは、どんなに良くても、いささかつまらないし単調だ。(アインシュタイン)
    ・ボーウェンが技術的困難にぶつかった時の質問「これに似た問題を経験した人や解決した人はいるだろうか?」
    ・人と会うための口実「あなたのアイデアに、考え方に興味があるのです」
    ・食事はネットワーキングのための時間
    ・「実験はイノベーションのカギだ。予想通りの結果が出ることは滅多になく、多くを学べるから」(ベゾス)
    ・懸命な質問を投げかけ、顕著な状況を観察し、多彩な人たちと話せば、それほど実験を行わずに済む
    ・一日に少なくともひとつは境界を超えるよう努めよう
    ・「あなたが発明したものについて教えてくれませんか」
    ・チーム全体としてみた時の新しいアイデアの創出力は、一人ひとりの能力の総和や、ひとつの発見力だけに優れたチームの能力を一貫して上回る。
    ・プロセスや哲学を含む組織の力も、人材が優れた成績を上げるのに欠かせない。
    ・「興味のない分野で働く人と隣り合わせることもザラにある。そこでの会話が引き金になって、突然二人共が、新しいアイデアを思いついたりする。」
    ・イノベーティブなリーダーは、自身の発見行動を組み込んだプロセスを構築することで、自らのイノベータDNAスキルを組織に植えつけているのだ。
    ・組織のイノベーション哲学に関する質問
     あなたの職務では、イノベーションを起こすことを期待されていますか?
     イノベーションは人事考課の対象として明確に指定されていますか?
    ・「新しいことをたくさんやっていれば、判断を謝ることもあるさ」
    ・「自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界をかえている」
    http://www.youtube.com/watch?v=mNK6h1dfy2o

  • 2010年頃Harvard Business Reviewでもイノベーションを特集していたように思うが、今回は一冊の本にまとまって非常に内容の濃い、しかも経営者だけでなく一人一人がイノベーションを生む力(質問力、観察力、ネットワーク力、実験力など)を伸ばすヒントがついているのがうれしい。

    前作では高かったハードルが、コンテンツ的にも、読みやすさにも良い意味で今回は下げられたような感じで、自己啓発に近い内容になってます。内容がとにかく濃いので、再読予定。

  • 12/2/25
    吉田 尚子さんが写真について「いいね!」と言っています。

    風間 正利
    「イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル」と「なぜデザインが必要なのか――世界を変えるイノベーションの最前線」を読み終えた。

    ?新しいことをするときは批判があり,それでもやり続ける意志を持つこと
    ?はなやかなものの裏には「ここまでやるのか?」という執念があること
    ?(当たり前だが)やめないで続けることが成功に繋がること

    といったことを感じた。
    当たり前のことだが,どんな有名人もこういったコツコツしたことをやり続けていたということを再認識できただけでも有意義だった。

    最近,自分の行っている活動に対して,様々な意見が出てきたり,総括の必要性も出てきたので,1つ1つ解決しながら次のステップにいこうかな〜なんて思った。

  • イノベータのスキルを伸ばすのに、どんな場や機会があればよいかのヒントになる。昨今でいうと越境かなと感じつつ。

  • 五つの項目から成る発見力を磨けば、イノベーティブな経営者になれるし、イノベーティブな組織を実現できる、と論じている一冊。こう書くと、単なるノウハウ本と変わらないように聞こえるかれもしれないけれど、本書はイノベーティブな経営者への豊富なインタビューとそれに基づく緻密な分析から出来ているので、説得力が違う。かと言って、学術論文調でもなく、少し手を伸ばせば届きそうだと読者に思わせる 現場を意識した書きぶりになっている。ワタシはこの類の本を読むときには、読者の背中を軽く押し、読者に勇気を与えてくれることを期待しているのだけれど、本書はそれを見事にやってのけている。
    それから、もうひとつ。イノベーションというと、ジョブズやベゾスのような革新的な製品やサービスを想像してしまうけれど、今あるプロセスやビジネスモデルを革新することだって立派なイノベーションだ、という当たり前のことを本書で再認識させてもらった。

  • この手の本は得てして表題のみで具体性に欠けることが多いが、この本はそれとは異なる。非常に具体的な提言に満ちていて大変良い。

  • クリステンセンは、「イノベーションのジレンマ」しか読んでいなかったのだが、近著の「ジョブ理論」が面白かったので、遅ればせながら、イノベーション・シリーズを追っかけで読んでいます。

    「イノベーションのジレンマ」への処方箋として、「イノベーションへの解」があって、色々な角度から包括的に整理されているのだが、個人的には、今ひとつ「当たり前」感が拭えなかった。

    「それができないから困っているんじゃない」という感じがあった。

    それは、ある意味、ドラッカーがイノベーションは、天才のアイディアではなくて、普通の人たちがある程度計画的に起こすことができるものだと言っていたいたことにも通じて、一定の納得感もあった。

    となんだか、モヤモヤがあったのだが、このDNAを読んで、結構、スッキリした、というか、何がモヤモヤしていたのかがスッキリした。

    イノベーションをやれる人・組織は、やはり普通の人・組織とは違うのだという、一見当たり前そうで、実はこれまでうまく議論されていなかったことを綺麗に整理した感じ。

    その結果は、実は、これも直感的にそうだろ〜な〜、な内容で、納得はしつつ、衝撃はないか。。。

    処方箋もまあ当たり前な感じではあるが、こちらの処方箋の方は、少し試してみようかな?という気持ちが少し動いた。

    「イノベーションのジレンマ」という本は、破壊的イノベーションについて書かれたある意味破壊的イノベーションな本だったが、それに続く本は、破壊的イノベーションについて書いているのだけど、堅実な「持続的イノベーション」な本になっているというのは、おこがまし行けど、そんな感想を持ってしまった。

    ここまで読んだので、ついでに「イノベーション・オブ・ライフ」と「イノベーションへの最終解」も読んでみることにする。

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