ビッグデータビジネスの時代: 堅実にイノベーションを生み出すポスト・クラウドの戦略

著者 :
  • 翔泳社
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本棚登録 : 413
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798125305

作品紹介・あらすじ

国内&海外のビッグデータ活用事例、Hadoop/DWH/CEPなどビッグデータ活用を支える技術の解説から主要IT事業者の戦略と商材、将来予測までビッグデータビジネスを徹底網羅。ビッグデータビジネスとクラウド以降のIT潮流を掴むための最適な1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 未成熟だった電子化・自動化がここ10年(2000年代)に急速に成熟してきたとして、次のステップを「ビッグデータビジネスの時代」と位置づけ、利用サイド、支援サイドからその具体的な活用事例とその支える様々な技術を分かりやすく解説し、今後の方向性と課題についても幅広く論じられている。

    「電子化・自動化」がカギとなる第一の壁、「データからの知見導出」を第二の壁、そして第三の壁を「データの流通」とした説明がとても分かりやすくかつ重要な示唆があります。グーグル、アマゾン等4強がとてつもなく先行している反面、第二の壁の前で多くの利用サイド、支援サイドが立ちすくむ今がビッグデータビジネス参入の絶好のチャンスとも言える。

    「システムインテグレータ」の商機との節で、とても具体的な提言がある。なかでも、行動規範の変化について、『第二の壁に挑むためには「(仕様通りに)ちゃんとやる」のみならず「面白い・役に立つことを提示する」ことが求められる』とある。結局そこかと思いつつ肯かざるを得ない。

    Hadoop等NoSQLの新しい技術は学べばよい(もちろんこれはこれで大変だけど。)、がしかし長年身に付いた行動規範を変えるのは容易なことではない、これこそが経営の問題なのだ。

  • ビッグデータビジネスの概要、メリット・効果、支える技術、阻害要因など、ビジネスを取り巻く全体像を知ることができる。

  • クラウドに次ぐバズワードか?というビッグデータだが、入門書としてよかった。ビジネス面、技術面が平易にまとめられており、さすがNRIである。一般ビジネス向けに書かれているのでITという面ではやや物足りなさもあるが、仕事に活かすという面では十分役立つ。ただ、あっという間に内容が古くなりそうな予感。この分野の変化はあまりに速いので。

  • ビッグデータをどうビジネスにするか?

    →データ活用がストック型×全体にフィードバックからフロー型×個別にフィードバックになりつつあり、よりリアルタイムかつ個別に施策を講じる必要が強まる
    データ活用の三つの壁とは、
    1.電子化、自動化の壁
    2.データから知見が導入できているか
    3.データ活用を自社内に閉じていないか

  • 仕事のために読みました。著者ご本人同様、内容がスッキリという切れ味のある本です。

  • タイトルのようにビッグデータをビジネスにどう活かしていけば良いかということを、技術、リスク、将来性などの視点で丁寧に説明してくれている。

    -引用-
    ビッグデータの活用を視野に入れた事業遂行を行わない限り、待っているのは激化した競争環境の中での敗北と市場からの退場である。

    壁の向こうにある、大幅な効率化・収益性の向上に誰かが気がつけば、あとは「追いつき・追い越すこと」を目指さざるを得ない。そうでなければ、次元の違う競争力によって本業での敗北を喫するだけである。

    「ヒト、モノ、カネ、情報」という言葉に示されるように、「情報」が経営資源の重要な要素に数えられるようになって久しい。しかし、いまだ「情報(および、その原材料たるデータ)」については、ヒト・モノ・カネほど、それを取り扱うノウハウや管理意識は成熟していない。ヒトやモノは当然にして費用対効果を勘案して管理されるものであるが、果たしてデータについてそのように考える事業者はどれだけあるだろうか。また、「データの資本回転率」をめぐって経営会議が紛糾するようなことはあるだろうか。死蔵ログは経営資源の無駄遣いであるし、データの垂れ流しは経営の怠慢だ、という認識をもつ事業者が今後は出てくるかもしれない。

  • 展示会でもらいました。

    ある程度、調査したうえで書かれた本だと思います。

    事例が幾つか紹介されていて、興味深かったです。

    ビッグデータの定義が、以前読んだ本と少し異なりました。
    以前の本では
     Volume データ量
     Variety 多様なデータ
     Velocity 更新頻度、生成頻度
    って、書かれてました。
     

  • データの多様性、高解像、高頻度生成により、個別に、即時に、多面的な検討が出切るようになった。その結果、パーソナライゼーション、リアルタイムマーケティングがテーマになっている。
    各社利用者側には3ステップがある。
    一、電子化、自動化が出来ているか?
    二、データから事業に寄与する知見が導出出来ているか?
    三、データ活用が自社内に閉じてしまっていないか?
    データ自体の価値が大きくなるため、自社のデータだけでは足りない事が増える。そこで他者のデータを買ったり、自社データを売ったりする必要が出てくる。データの価値が向上すると、データを以下にアップデートさせて集めるかが肝になってくる。そのポイントは、1⃣通信の隠蔽、利用者が費用やリテラシの負担から解放され、無意識のうちに通信を利用出来るようにする。2⃣ゼロクリックサービス、データをサーバに送るための手続きは一切ない、AmazonKindleの下線のアップロードなど3⃣速度による中毒化、Googleの検索結果の追求4⃣遊休時間、遊休資産の活用、デジタルサイネージや、電子レンジの窓をサイネージ化など。

  • バズワードと思われている「ビッグデータ」。一年半前の著書なので時流に則していない部分はあったけど、その頃からコンセプトは変わってない。
    事業者戦略と将来予測は、当たらずとも遠からず。

  • ビッグデータという言葉を聞いたことがある非エンジニアの方向けの本という感想。ビッグデータの活用方法を模索しているエンジニアには、物足りなさを感じると思われる。
    AmazonやGoogleの事例紹介に始まり、DaaSの可能性にも触れられているので、もう少し深堀りが欲しい気はするが、全体を眺めるにはよい内容だと感じた

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