- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798141411
作品紹介・あらすじ
本書はビジネスをサービスの論理から改善するための「サービスサイエンス」に基づくITビジネスについての本である。
日本のシステム開発などを中心とするITビジネスは、予算も納期も遵守できた完璧なプロジェクトであっても、お客様の満足度が低い。なぜそんなことが起きるのか?それはシステム開発の満足度がプロジェクトの“成果品質”であるソフトウェア品質やコスト/納期の遵守だけではないからである。プロジェクト過程でのコミュニケーションや状況変化への柔軟な対応といった“プロセス品質”も満足度を決めているのである。
システム開発会社は、売上や利益が伸びずに冬の時代に面している。また企業の情報システム部門も、ユーザーである事業部門のニーズに応えることが最優先になってきている。本書は、システム開発会社、企業のIT部門、サービスサイエンスを駆使してプロジェクトを成功させていく方向を明確にしていく。
感想・レビュー・書評
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顧客満足は納期厳守とか品質が高いとかの結果ではなくプロセスでの感情で決まるとして、そのプロセスに於けるサービスとは何かを分析し、顧客満足とは事前期待のマネジメントにありと説く。
具体的なプロセス品質では、その指標として、迅速性、正確性、共感性、柔軟性、安心感、好印象を挙げ、これらを高めることで、「発注者と受注者」の関係ではなく、ともにあるべきシステムの姿を考える「パートナー」に関係になれと説く。
で、この本の真骨頂はシステム開発のお客様を、システムオーナー、プロジェクト推進者、仕様要求者、システム利用者の四者に分類し、それぞれをマトリクスでタイプを分類し対応方法まで明記してあるところです。確かに感情は人によって大きく異なりますが、何もないところからその人に相応しいサービスを提供するのはとても難儀なことなどで、これはとてもありがたい内容です。
また、こういった顧客の情報はデータベースで管理・共有せよとのIT業界伝統の紺屋の白袴を叱責する一幕もあった。とても素晴らしい内容に感激するとともに、このような顧客満足をリモートで実現しているソニックガーデンさんの凄さを改めて認識した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
システム開発がサービス業という指摘には深く共感。
サービスとしての評価を受けていると考えた際にプロセス品質が基準となる点も認識と合っている。
評価を考える際に“誰からの”評価なのかはしっかり想定必要。サービスプロセスの改善の方法論は弱いところがあり、他の知識分野から流用する必要があると感じた。 -
顧客分析だけじゃなく、自分達のサービスも分析出来る。リピーターやクチコミを起こすためのノウハウをチームで共有するのに良いアイテムだと感じた。
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If you're a tech manager or a project manager, you should browse this book.