エンジニアを説明上手にする本: 相手に応じた技術情報や知識の伝え方

著者 :
  • 翔泳社
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本棚登録 : 151
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798147598

作品紹介・あらすじ

説明下手なエンジニアを変える、わかりやすい説明の技術・パターン・プロセスを伝授!

IT技術者は、顧客向けの使用方法解説、経営者向けのシステム提案、新人向けの技術教育など、
自分の持つ技術情報や知識を他者に伝えなければならない場面にしばしば遭遇します。

そういった場面では、わかりやすく相手の立場に応じた的確な説明をする「説明力」が必要ですが、
専門的なスキルを持つ技術者がそれらを身に付ける機会は残念ながらなかなか多くありません。

そこで本書では、わかりやすい説明をするために重要な3つのフェーズ
・プランニング(材料出しと情報の整理)
・ライティング(情報のつなぎ・整形)
・デリバリー(口頭説明)
に分けて、技術者が説明力をアップするための多数のテクニックを例とともに紹介します。

IT技術者に向け、複雑な情報をわかりやすく表現するための研修を多数行う著者による、
「説明が苦手なエンジニア」必読の一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 説明上手になりたい人全員がターゲットになるかというと、ちょっとターゲットを絞る本。
    情報の整理の仕方を教えるのが前半のメインで、プレゼン(間の置き方や身振り手振り等)の手法についてが本書の残り半分を占めている。
    情報収集の仕方については書かれていない。

    大枠では、先輩が後輩にプレゼンの手ほどきをするという流れが最初にあって、その説明を挟んでいく、という流れで展開する。
    ただ、途中からこの先輩後輩の遣り取り要らないだろというものが多い。

  •  プレゼンの機会が増えてくるために、何かステップアップできないかと思い本書を手に取った。
     なんとなく思っていたものが活字がされて、再認識を機会を得た。

    学ぶべき点は
    ・分類が大事
    ・3分ラベリングをやってみる。分類ラベル→単純ラベル→詳細
    ・説明の全体像はソース→コンテンツ→デリバリ(実際の説明)
     →ターゲット→成果
    ・実際やることはプランニング(ゴールとメソッド)
     →ライティング(材料だし)→デリバリー
    ・知識→ルール→スキル
    ・複式呼吸をやってみる

    特段新鮮なものはなかったが、基礎的なことをしっかりとやって自信につなげていきたい。

  • エンジニアで且つ下手なひとだけに向けたニッチ本

  • 「分類ラベル」、「単純ラベル」という考え方を仕入れることができてよかった。通常の業務で、自然と実践していたことだが、このように名前をつけられることで、これを他の人にも伝えることができそうです。

    あと、「エンジニア」向けを謳っているのであれば、もっとエンジニアならではの事例(例えば、本文中にある「SQLインジェクト対策の説明」のようなもの)をいれてほしかった。

  • 最近一番のヒット本かも。
    技術的な内容を噛み砕いて資料作成し説明する。
    ただ黙々と作業、開発すればよい時代は過ぎ
    説明上手が問われる時代に既になっていると思うので、
    エンジニアには読んでみて欲しい本でした。

  • 根本的な上達方法を示している一方で、実際に資料作りをする際に見返すと役に立つ内容が書かれていた。しばらくは職場の本棚に常備しておくことになると思う。

  • コミュニケーションを上手く取るためには、
    どんなことを注意すればよいのか?
    特に自分がITに関係する仕事をしていることもあり、
    エンジニアにフォーカスを当てた本書は
    非常に面白かったし、実践したい内容が多数あった。

    技術がいくらあっても伝えられないと意味がない
    というのは提案を通じて痛感したところでもある。
    本書で学んだことを実践していきたい。

    【勉強になったこと】
    ・「今、どの範囲を考えているのか」と範囲を限定
     することで、考えている範囲以外にも意識が向く
     ようになる。

    ・話をするときに注意したい10の項目
     ①相手が分からないことを
      長々と言ったり書いたりしない
     ②相手が知りたいことにフォーカスを当てて、
      結論を言うこと。
     ③相手が食いついたら詳しく話す。
     ④食いつきやすいポイントをいくつか
      あらかじめ用意しておく。
     ⑤「問題」を指摘するときは、言葉を選ぶこと。
     ⑥一方的に話し続けず、相手の反応を適宜うかがう。
     ⑦「分からないことをこの人は教えてくれる」
      という印象を持ってもらう。
     ⑧「この人に任せても大丈夫」と思ってもらえる
      根拠・材料を相手に提供する。
     ⑨決断を求めるときは、最低3つは選択肢を準備する。
     ⑩提案は最終的には相手が「自分で決定した」と
      思ってもらえることが重要。

    ・会話をするときは、
      相手がどんな人か?
      話す内容にどれくらいの理解度があるか?
      どんな価値観を持っているか?
      どんな状態になってもらいたいか?
     を自分の中で調査・設計してから臨むこと。

    ・プレゼンの3要素
     テーマ
     ストラクチャー
     デリバリー

    ・プレゼンには説得型と情報提供型の2種類あり、
     そのどちらかで話す内容の詳細レベルが異なる。
     情報提供型は人の情に訴えかける必要はないので、
     より具体的な内容が求められる。

    ・人間の行動は、知識→ルール→スキルの順に
     熟練が進む。 ※SRKモデル

    ・スライドに書く前に「材料出し・整理」を忘れずに。

    ・ジェスチャーの3秒キープルール
     動きが速いと、
      ・ちょこまかと落ち着きが無い
      ・中途半端になりがち
      ・よそ見をしていた人が気づかない
     といった問題や印象を与えるので、
     ジェスチャーするときは最低3秒留めること。

    ・MECEにこだわりすぎてはいけない。
     守るべきは「主題の2階層下まで」とし、
     あとは努力目標でよい。

    ・ロジックツリーを使って説明するなら、
     必ず「事前に現場の状況を把握する」こと。
     現場の問題分析では、問題の構造を抑えることが
     重要で、ロジカルに説明することではない。
     現場の状況が把握出来てから、
     上位層に報告するときに使えばよい。

  • 著者の開米さんから献本いただいた。「1日3分・3行ラベリング(=1日3分だけ、3行程度の短い文を対象に、分解・分類・ラベリングをして単純ラベルや分類ラベルを見つけ出すワーク)」も勉強になったが、プレゼンをする人間には4章「デリバリー」が色々と参考になると思う。ここは自分が意識・無意識にやっている事が言語されていたので、自分のプレゼンについての振り返りにもなった

  • 2018062

    相手に応じて説明するやり方を変えると言うのは色々なSE系の本で見掛ける気がします。本書は文書を分解してラベルで分類して詳細情報にまで落とし込んで、見やすい形にまとめると言うのが主の様です。

    後は文書の見せ方やデリバリーと言った話し方などで肉付けをしていく。言葉遊びの様に文書に紐解くのは難しいけど、1日3分間頭の体操には良いかもと思いました。

  • 後輩に紹介する

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著者プロフィール

1986年東京大学理科一類に入学するも、コミュニケーションに問題を抱えメンタルを崩して中退し、プログラマーを始めたもののやはり周囲とうまくコミュニケーションがとれず挫折。しかしそれらの数々の経験を生かして、難解な技術情報の論理構造を整理し図解説明する技術の教育研修カリキュラムを開発し、2003年から独立し企業人材教育を手がける。著書に「エンジニアのための伝わる書き方講座」「エンジニアを説明上手にする本」など13冊。テクノロジー、サイエンス分野のライターや教材開発も手掛ける。

「2022年 『60分でわかる! 暗号資産 超入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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