ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に働くための本

著者 :
  • 翔泳社
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798149295

作品紹介・あらすじ

「わかっているのになぜかできない」ができるようになる!

大人になってから発達障害の症状に悩む人が増加しています。
ここ10年で「発達障害」の知名度が飛躍的に上がったことで、
「もしかして自分も…」と成人になってから気づく人が増えたのが
最大の要因と思われます。

発達障害の人には、「同時並行作業力が弱い」「段取りが取れない」
「ケアレスミスをする」「コミュニケーションが苦手」といった特徴があり、
これらが仕事の達成を阻害しています。

本書では、そうした症状に悩む人のために、「仕事」「職場」に対する
具体的な解決方法に焦点を絞って解説しています。本書で紹介する解決法は、
デジタルを使った仕事術や、コミュニケーションのための練習法など、
ちょっとした工夫で実践できるビジネススキルばかりです。

感想・レビュー・書評

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  • 読書猿さんが勧めていたので買ってみました。
    ケーススタディ形式で解決策が提示されており、大変便利な本。
    主にADHD向けですが、ASDの人にも有用です。
    デスクワークで起こる問題について便利なアプリやツールを使った解決策を提示します。

    ところで、他の方のレビューで気になって買い控えていたのですが、読んでみれば良書でした。

    就労センターの人が、じぶんたちが損をすることを書かない、ってたしかにそうかもしれませんが、一概にはそうは言えないと思います。
    と言うのは、誠実な人ならば、今まで蓄えてきたノウハウを本にしてまとめることをするからです。

    それに大学の先生でもふつうにすることですし、自己啓発をやってる人でも本を書くでしょう。
    もちろん、実際の指導よりは奥行きは無くなるかも知れませんが、コンパクトにまとめることは可能です(筆者は医者ですから)
    加えて、医者が専門を変えることもよくあることです。中には医者を辞めて他の仕事に就く人もいらっしゃいます。
    志一つで努力すれば変えられるのに、権威主義なのかわかりませんが、いささか狭隘かなと思いました。

    逆に言えば、そのような努力で編まれた一冊です。
    筆者が運営している就労センターまで行く必要はありませんが、読書猿さんがおっしゃるように、発達障害を持たない人でも有益なことが書かれています。

    最初、この本のレビューを書く気はなかったけれど、良書なので私のように警戒して欲しくないので一応書くことにしました。

  • 発達障害の人が苦手な予定や時間の管理は、スケジュール帳で解決する|翔泳社の福祉の本|note
    https://note.com/shoeishafukushi/n/n72ff5efd6881

    ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本(對馬 陽一郎 林 寧哲)|翔泳社の本
    https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798149295

  • 発達障害ではないですが、役に立ちました。

    以前事務職についているとき、出来て当たり前と多くの人が思っていること(報連相とか、仕事の段取り、電話応対)ができず、苦労したことがありました。

    周りは普通に出来ること→何故できないかわからない→怒られる→自信がなくなる→休職や退職
    って最近よくあるのかなぁと。

    多くの人は人間関係を上手く築きながら相談したり、乗り越えてゆくのでしょうが、それが苦手な私は当時とても困ってました。これが当時あったらなぁ。

    新入社員のマナー本とも似ていますが「発達障害の~」とタイトルについているため、仕事をする上で、すでにある凸凹とどう折り合いをつけていくか、がわかるため、納得して改善できます。

    電話応対は苦手でしたが、これどおり実践して仕事していくと、回りとの関係も良くなり少しずつ自信が持てるようになりました。

    職場や周りに発達障害がいる人、人事関係の方、が読んでも良いと思います。

  • 「発達障害の人が上手に働くための」とあるが、一般の人にも十分使える。特にわたしのようにやらないといけないことを先延ばしにする癖がある人にはおすすめ。


    【上手く働くための方法】
    ・長期の仕事になかなか取り掛かれない
    大きな仕事を細かいタスクに分けて段取りを立てるのが下手。自らの締め切りを周りに宣言する。小さなゴールを設定して締め切りを作っていく。

    ・仕事に集中できない
    複数の仕事を用意しておいて、飽きたら別の仕事に切り替える。細かな作業目標を決める。音楽を聴きながら作業する。「ここまでやったら休憩」ラインを作る。

    ・仕事中ついついネットを見てしまう
    機内モードにする。インターネットに接続できないものをつかって仕事する(ポメラなど)

    ・予定やスケジュールを忘れてしまう
    自分にベストのスケジュール帳にこだわる。

    ・約束の時間が守れない
    グーグルカレンダーでスケジュールを一括管理する。予定に+30分の自分用予備時間を入れておく。

    ・朝起きられない
    カーテンを開けて寝る。タイマーで空調をセット。目覚ましを活用する。毎朝見るテレビ番組を決めておく。
    前日のうちに済ませておくこと
    持っていくものをカバンに入れておく。着るものをそろえておく。朝食を用意しておく。靴下は同じものをいくつか買っておく。

    ・メモが取れない
    あらかじめフォーマットを作成しておく。事前にわかるところは事前に埋めておく(日付・会議名・参加者など)
    メモ帳の1枚を1件としてメモする。最初にでかでかとタイトルと日付を書く
    (きちんと許可を取ってから)ボイスレコーダーで録音する、デジタルカメラで撮影する、動画で録画する。

    ・データ入力の効率が悪い
    デュアルモニターを活用する

    ・忘れ物をしてしまう
    前日のうちに、ドアノブなど絶対に目に入るところに、絶対にもっていくものと一緒に引っ掛けておく。

    ・大事なものをすぐなくす
    置く場所を決める。磁石で引っ付けたり。

    ・紙の書類の整理がつかない
    いるかいらないかで判断。いらないものはシュレッダーへ。迷ったらスキャン。

    ・パソコンのファイル整理ができない
    ファイルやフォルダの命名ルールを決めよう。ファイル名は「日付_種類」。フォルダ分けは、明確・確実に分類できるもの。難しければ「2017年度」などでいい。

    ・報告って何を言えばいい?
    うまくいってない場合
    用件→結論→理由→対策(可能なら複数案だす)
    うまくいっている場合
    用件→結論

    ・雑談のしかたがわからない
    思ったことを口にしてしまう衝動性が原因で、よく人を怒らせてしまう。「相手が主役」を貫く。無言キャラ、敬語キャラにするのもあり。雑談の輪には加わるようにし、話をきくだけでもいい。

    ・会議についていけない
    発言の前にノートに書き出す。会議の前に自分用の資料を作っておく。議事録を映写してもらう。

    ・相談ができない
    相談は仕事に必要なコミュニケーションのひとつ。相手に具体的に何をしてほしいのかを明示すること。聞きたいことを事前に書き出し、整理しておく。メールで上司に相談したり、メモを上司の机に置く。

  • 書評がよかったので読んでみた。すごく細かい、かゆいとこに手が届く内容がとてもよかったのだけど、
    わたしは事務職ではなく、Windows使いでもなく、残念ながらいかせるところが少なかった。

    これだけのていねいな説明の類書ないから、
    オフィスでパソコンでWindowsでお仕事してる発達さんはとても役立つのではないかな。

  • これで自分にも発達障害の特徴があるということに気づいた…

    だから普通の片付けの本は効かなかったんだね…
    なんでできないのかを理解してもらえてなかったから…

    ひとつひとつの問題に対して、どうしてこうなるの?どうすればいいの?を優しく教えてくれる本。

    安心したり、認めてもらえたきもち(;o;)

  • 【先延ばし】
    ・カウントダウン方式のツールでタスク管理
    ・複数の仕事を用意して飽きたら切り替え
    ・細かい目標でモチベ管理

    【スケジュール・時間管理】
    ・グーグルカレンダーで一元管理
    ・予定時間+30分で余裕を持つ
    ・カウントダウンタイマー
    ・仮想デスクトップで並行作業を視覚的に管理で並行作業をこなす
    ・リビング学習デスクマット

    【ケアレスミス】
    ・声に出して読み上げるか読み上げ機能を使って入力ミスを減らす
    ・フィルターをつかう
    ・メール作成の手順(添付→件名→文面→宛先)で誤送信を防ぐ
    ・予約送信

    【メモも取れないし忘れっぽい】
    ・メモのフォーマットを事前に決めておく
    ・メモの使い方のルールを決める
    ・会議メモはじぜんにわかっていることをまとめておく
    ・玄関のノブにかけておく
    ・業務手順メモは更新していく

    【片付けられない】
    ・緊急度高→重要度高
    ・仕事の作業時間を計測
    ・分類は3つまで
    ・クリアケースに入れる
    ・きれいになった状態の写真を取っておく

    【コミュニケーション】
    ・経緯は省く、要件、結論、理由、対策
    ・相談の基準は、ググってもわからない、自分がやったことでない、一度も聞いてない
    ・いい相談=相手の選択肢を狭くした質問をする
    ・作業内容の定期報告はエクセルで(Googleカレンダーで代用)

  • 2019/04/30*読了

    発達障害を疑ったときに読み漁った内の3冊目です。
    仕事上での困りごとが多いのでその対処法を学ぶために購入しました。
    表紙にも仕事に集中できない、ケアレスミスが多い、質問ができないとありますが、
    他にもできていない事が多すぎるので、全部の対処法を実際に仕事に取り入れる事はできませんでした。
    心療内科に通院する前にこの本を読んで、できない事をリストアップするのには役に立ちました。

  • ・ユーモアはないけど、導入の実例サンプルと具体性に関しては非常に親切で有益。

    ・借金玉さんの「発達障害サバイバルガイド」はユーモアで読みやすくしてあるけど、こちらは実用性に絞り込んである。

    ・ASD、ADHDの両方から記載があるのがとても良い。発達障害と一括りにしていない点で信頼できる!

    ・ただ、発達障害当事者がこれを読めるか?というと、微妙な気がする。周囲の人が読んでアドバイスに使うのが現実的かなと思う。

    ・前述したように、内容的には親切かつ非常に実用的で良書には間違いない。

  • ケアレスミスに関してもできることがある。カラーバールーペ、読み上げ。印刷してペンで消してチェック。

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著者プロフィール



「2018年 『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が会社の人間関係で困らないための本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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