技術者のための基礎解析学 機械学習に必要な数学を本気で学ぶ

著者 :
  • 翔泳社
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本棚登録 : 85
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798155357

作品紹介・あらすじ

昨今の機械学習ブームの中、IT業界を中心とするエンジニアの方々から、「機械学習に必要な数学をもう一度しっかりと勉強したい」、そんな声を耳にすることが増えました。本書は、そのような読者を念頭におき、理工系の大学1、2年生が学ぶレベルの解析学(微積分)を基礎から解説した書籍です。大学生向けの教科書であれば、すでに多数の書籍がありますが、本書の特徴は、「定義と定理をもとに、厳密に展開される議論をとにかく丁寧に説明する」という点にあります。数式の変形についても、途中の計算をできるだけ省略せずに記載して、議論の展開を見失うことがないようにと配慮しました。大学生のころに勉強した、あの「厳密な数学」の世界をもう一度、がっつりと堪能していただけることでしょう。

「機械学習に必要な数学」というと、数学をただの道具と割り切って、公式の使い方、あるいは、数式が表わす意味だけを直感的に理解できれば十分と考える方もいるかもしれません。たしかに、道具として機械学習を使うだけであれば、数学の深い知識は必要ないかもしれません。しかしながら、機械学習のために数学が必要と考える方の多くは、数式を含んだ高度な書籍や論文を読みこなしてみたいという方ではないでしょうか。そのためには、やはり、定理や公式の内容、あるいは、数式の変形を根本から理解する必要があります。そして、そのための最短経路は「証明の内容を理解する」ことにあります。――ある定理・公式がなぜ成り立つのか、どのようにしてそれが証明されるのか、そこをおさえることで数式の背後に隠れた本質が理解できます。その結果として、どのような場面でそれが役に立つのか、なぜここでこの数式が必要なのか、そういった点が自然に理解できるようになるのです。

機械学習に関連する数学には、大きく、解析学、線形代数学、確率・統計学の3つの分野があります。本書は、これらの中で最も基礎となる、解析学、とくに、微積分の理論を中心に解説しています。残念ながら、本書一冊で機械学習に必要な数学がすべて学べるというわけではありませんが、もう一度、本格的な数学の世界に触れ、自信を持って「機械学習の本質が理解できた」と言えるための第一歩は、必ずここにあるはずです。受験勉強から解放されて、あこがれの大学数学の教科書を開いたあの時の興奮をわずかなりとも思い出していただければ、筆者にとってこの上ない喜びです。

■本書の特徴
・機械学習に関連する数学の最も基礎となる解析学・微積分を順序立てて学習できる
・定義と定理をもとに、厳密に展開される議論を丁寧に説明している(再入門者に理解しやすい)
・各章の最後に理解を深めるための演習問題を用意

■対象読者
・大学1、2年のころに学んだ数学をもう一度、基礎から勉強したいエンジニア
※理系の高校数学の知識が前提となります。理工系の大学1、2年生が新規に学ぶ教科書としても利用いただけます。

感想・レビュー・書評

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  • 機械学習に必要な数学を解説した三部作のうち一冊目。核心は第6章の多変数関数だと思うが、それに至るまでの理論的な裏付けを、段階を経てやっていく。良い感じに理論的に些末な部分を端折っているので、大学教養相当の数学をやったことがない人が機械学習の理論を学ぶにはちょうどよいのでは。
    残念なのは、理解するのがいちばん大変な基礎解析が最初にあるので、残りの線形代数・確率統計にたどり着くまでに挫折しそうなところ。とはいえ、最初に必要な部分なのでどうにもならん。

  • *電子ブックですので、下記のURLからアクセスしてください。
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000052456

  • 2017/12/12 初観測

  • 請求記号 413/N 34

  • もうちょっと勉強しないといけない。でもこれが大学1年生のレベルだから

  • 「ITエンジニアのための機械学習理論入門」の著者
    機械学習というキーワードにつられ購入したが、想像していた内容とは異なるものでした。
    あんまり機械学習関係ないんじゃないかなぁ・・・

    「機械学習というキーワードがあると売れるんだろうな」と、うがった見方をしてしまいます。
    理系大学生向けの数学の本なので少し難しめです。

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著者プロフィール

中井 悦司 (なかい えつじ)
1971年4月大阪生まれ。ノーベル物理学賞を本気で夢見て、理論物理学の研究に没頭する学生時代、大学受験教育に情熱を傾ける予備校講師の頃、そして、華麗なる(?)転身を果たして、外資系ベンダーでLinuxエンジニアを生業にするに至るまで、妙な縁が続いて、常にUnix/Linuxサーバーと人生を共にする。その後、Linuxディストリビューターのエバンジェリストを経て、現在は、米系IT企業のSolutions Architectとして活動。

「2023年 『JAX/Flaxで学ぶディープラーニングの仕組み』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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