失敗事例から学ぶ! マネージャーの思考術 管理職の“落とし穴”に陥らないための具体と抽象の往復トレーニング

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  • 翔泳社 (2025年1月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784798188805

作品紹介・あらすじ

「心理的安全性」「効率化」「数値化・言語化」「仮説思考」……
上手に使いこなすには具体と抽象で考える

[本書で紹介する失敗例の一部]
・「心理的安全性」を確保するために相談しやすい雰囲気をつくったのに、離職率が上昇した~心理的安全性~
・「効率化」のためにリモートワークを導入したのに、チームのエンゲージメントが低下した~効率化~
・「数値化・言語化」された日報を読んでも、現場の問題に気づけなかった~数値化・言語化~ etc.

●多くのマネージャーが陥る思考の落とし穴
皆さんは、上記のような問題に直面したことはないでしょうか?
マネジメントに役立つ「心理的安全性」や「数値化・言語化」などのマネジメント術がありますが、それらを使いこなすのは簡単ではありません。
それらを使いこなすためにはまず、「マネージャーの思考術」を身につけていることが大前提です。
たとえエース級のプレイヤーがマネージャーになっても、同じように活躍できるとは限りません。
なぜならマネージャーになると、現場のすべての事象を直接見ることが難しくなり、間接的に入ってくる情報をもとに判断しなくてはならないからです。
本書を読んで、抽象化/具体化の思考を上手く切り替えて現場をマネジメントする思考術を身につけましょう。

●本書の特長
本書では問題解決によく活用される11のマネジメント術を取り上げ、その“落とし穴”に陥ってしまった人の失敗事例を紹介します。
失敗事例は、著者自身の経験や、国内外で大企業から中小企業、スタートアップまでを支援する中で実際に見聞きしたものを再現しました。
その失敗要因は往々にして抽象化/具体化の思考法にあることがわかり、本書を通して実行性の高い問題解決のための思考術が身につくでしょう。
各節には演習問題「思考のトレーニング」があるので、知識の定着に役立ちます。
本書の読者特典として、本書で扱っている11のマネジメント術を活用するための「チーム運営に役立つ11のマネジメント術チェックリスト」をプレゼント。

[目次]
序章 マネージャーになった途端に成果が出ない理由

第1章 場をつくる
1 チームの心理的安全性
2 メンバーの多様化
3 効率化

第2章 問題を発見する
4 数値化・言語化
5 三現主義
6 仮説思考

第3章 解決策を考える
7 即断即決
8 アジャイル化
9 標準化

第4章 適切な解像度で伝える
10 上司への報連相
11 現場へのフィードバック

感想・レビュー・書評

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  • IGPIの共同代表者が著者であり、最近マネージャーロールを担うことが増えたため購入。普段悩んでいることに対する回答が的を得ていたため個人的にめちゃめちゃよかった。やはり、現場に出ていないマネージャーは、現場からの具体の情報をいかに抽象化し、その根本要因を特定し、対処するかが重要であるという(”具体と抽象”の往復)。また、俯瞰してから仮説を立てること、適切なwhatを伝えて指導することも重要である(howの仕事ではない)。どうしても、プレイングマネージャーになりがちだが、常に意識して取り組みたい。

    ◾️マネージャーの思考術一覧
    •心理的安全性と結果責任はセットで考えるべし
    •多様性を生かすにはチームのビジョンを定義すべし
    •効率化を追求したら無目的の場の重要性を意識すべし
    •数量化や言語化した情報は抽象度が高い情報であることを意識すべし
    •三限主義は現場に寄り添いつつ、俯瞰して打ち手を考えるべし
    •俯瞰してから仮説を立てるべし
    •問題が起きたら根本原因から一般解を考えるべし
    •解決策は全体最適考えるべし
    •標準化したあとは一般解を現場にあわせて考えるべし
    •盤上の駒ではなく、棋士の視点で考えて報連相すべし
    •適切なWhatを伝えて指導すべし

  • マネジメントする立場になった際に身につけていきたいマインド、スキルを学べる本です。
    担当者としては優秀だったのに、昇進してマネジメント層になってから悩む方、周囲とうまくいかない方が一定おられます。
    立場が違えば求められるものも違うと頭でわかっていても、簡単に修正、調整できるわけではないようです。
    現場で起きる具体的な事象を抽象化して解決策を導き出し、それを現場で実行できるように具体化する必要があると著者は説きます。
    問題発見と解決、伝達など各場面で必要な、マインドや伝え方などのスキルを教えてくれています。
    昇進したがうまくマネジメントできず悩んでいるという方などが読むと、その解決のヒントを得られそうな1冊です。

    【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】

    「多様性は、新たな視点やアイデアを生み、組織のイノベーションを促進するが、コミュニケーションの難しさから平均点が下がる傾向がある。メンバー全員が共有するビジョンを明確にして日々の思考や行動に浸透させ、組織の一体感を生む必要がある。」
    「現場を直接観察して現実を認識する三現主義は、現場感を持った情報の解釈を可能とし、より的確な判断と問題解決を実現するが、現場の問題に直接対応しようとすると全体像を見失い、根本的な解決に至らないことがある。現場に寄り添いつつ俯瞰的な視点を保ち、真因を捉えたい。」
    「現場に権限を与え試行を繰り返す『アジャイル化』で意思決定スピードを上げると、組織全体の効率性向上や顧客ニーズへの適応力強化が期待できるが、各現場で個別最適で動くと組織の一体感を欠き、逆効果。解決策は全体最適で考え、まず明確な方針を設定し、目的に沿いアジャイル化する。」

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】

    ・マネージャーの思考術とは、「具体と抽象の往復運動」。現場で起きている具体的な事象を抽象化して解決策を導き出し、それを現場で実行できるように具体化する必要がある。現場と同じでレベルで考えて実行している場合、マネージャーの本来の役割を果たせているとは言えない。
    ・デジタル革命が起き、手のひらにコンピュータが乗るようになり、専門的な教育を受けていなくてもプログラムを組めるようになった結果、少人数のチームでも驚くような付加価値を生めるようになった。これからは、大組織を動かすよりも、数人のチームを機動的に動かすことがより重要。

    ○求められるマネージャーの思考術
    ・マネージャーには、デジタル革命により複雑性を増す経営と現場の連動を調整する機能が求められる。数値化・言語化やアジャイル化、現場へのフィードバックなどのマネジメント術を使いこなすには、思考術を身につける必要がある。具体と抽象の思考があると、組織を最大限活用できる。
    ・そもそも会社は、1人では達成できないことを大勢で力を合わせて実現するために存在している。デジタル革命によって個人でできることの範囲が広がったが、これから先も会社という仕組みは残る。2人以上が集まって何かをするには、言語化、数値化といったさまざまな「抽象化」が必要。

    ○場をつくる
    ・心理的安全性の確保はメンバーの潜在能力の引き出し、チーム全体のパフォーマンス向上に欠かせないが、結果責任を軽視すると成果が伴わない。メンバーが自律的に行動できるよう、具体的でタイムリーなフィードバックを通じた結果責任の確立が重要。
    ・多様性は、新たな視点やアイデアを生み、組織のイノベーションを促進するが、コミュニケーションの難しさから平均点が下がる傾向がある。メンバー全員が共有するビジョンを明確にして日々の思考や行動に浸透させ、組織の一体感を生む必要がある。
    ・業務上のボトルネックを見極め効率化を推進し、業務と責任が明確化されると、組織全体の生産性向上につながるが、自由な会話の場が失われると、コミュニケーション不足でイノベーションや信頼関係が停滞する。「無目的」な場の重要性を意識し、意識的に雑談や意見交換の場を設定したい。

    ○問題を発見する
    ・見えない現場の状況を「数値化・言語化」を通じて把握し、判断と対応をするが、それらは抽象度が高い情報ということを理解し、目的に応じた抽象度と頻度で取得すべき情報を設計し、不要な情報を省く必要がある。
    ・現場を直接観察して現実を認識する三現主義は、現場感を持った情報の解釈を可能とし、より的確な判断と問題解決を実現するが、現場の問題に直接対応しようとすると全体像を見失い、根本的な解決に至らないことがある。現場に寄り添いつつ俯瞰的な視点を保ち、真因を捉えたい。
    ・限られた時間と情報の中で効率的に判断するには、まず仮説を立て、必要な情報に絞り検討するのが有効だが、自身の経験やバイアスに基づいた仮説に頼りすぎると判断を誤る。俯瞰してから仮説を立てる。判断軸を明確にし、目的を抽象化して広い視点で検証したい。

    ○解決策を考える
    ・日々の判断を即断即決してチームを迅速に動かすと、特にボトムアップ型の組織では、全体の活動スピードと成果が向上する。緊急度が高くて重要度が低い問題を現場に任せ、マネージャーは重要度の高い問題に集中し、抽象化作業を通じて問題の根本原因を見極め、そこから一般解を考える。
    ・現場に権限を与え試行を繰り返す「アジャイル化」で意思決定スピードを上げると、組織全体の効率性向上や顧客ニーズへの適応力強化が期待できるが、各現場で個別最適で動くと組織の一体感を欠き、逆効果。解決策は全体最適で考え、まず明確な方針を設定し、目的に沿いアジャイル化する。
    ・現場の課題の解決策を標準化し定着させると、安定した成果維持に加え、新たな価値創造のための時間的余裕も生まれるが、標準化が目的化し、現場に不適切な一般解を適用すると混乱が生じる。現場支援の手段であると認識し、一般解を現場に合わせた固有解に落とし込み、方針を決める。

    ○適切な解像度で伝える
    ・上司への適切な報連相で、組織方針に沿った意思決定を確実にし、現場と経営の円滑な連携を保つことは重要な役割。プロジェクトの停滞やトラブルを未然に防ぐためにも、盤上の駒でなく棋士の視点で考え、適切な対象を見極め、正しいタイミングかつ組織全体を俯瞰した内容で行いたい。
    ・メンバーをストレッチゾーンに導き、自律性を養うフィードバックを通じて個々の成長を促すと、チーム全体の成果が向上する。細かい手順(How)を提示すると自律性の育成を阻害する。適切な難易度の課題(What)を提示し、取り組みについてのフィードバックを通じて成長を支援する。
    ・仕事を進める上で考えるべき順番は、まず組織の方向性(Why)を踏まえ、最も注力すべき課題(What)を考え、そのうえで、誰に依頼すべきか(Who)を決め、現場が実現方法(How)を考える。

  • 読めば当たり前のことだが、当たり前のことをしっかりやれているか?

  • 1. チームの心理的安全性
    - 重要性の認識: チームメンバーが安心して意見を述べられる環境を作ることが、潜在能力を引き出し、チーム全体のパフォーマンス向上に寄与する。
    - 責任と結果のバランス: 心理的安全性を高める一方で、結果責任を軽視すると成果が得られないため、具体的なフィードバックが重要。

    2. メンバーの多様化
    - 多様性の利点: 異なる背景を持つメンバーを集めることで、新しい視点やアイデアが生まれ、イノベーションが促進される。
    - コミュニケーションの課題: 多様性がもたらすコミュニケーションの難しさにより、チームの平均的なパフォーマンスが低下する可能性がある。

    3. 効率化の推進
    - ボトルネックの特定: 業務上のボトルネックを見極め、効率化を図ることで明確な責任分担ができ、生産性が向上する。
    - コミュニケーションの重要性: 業務の効率化に偏りすぎると自由な会話の場が失われ、イノベーションが停滞するため、意識的に情報共有を促進する必要がある。

    4. デジタル革命とマネージャーの役割
    - 変化するビジネス環境: デジタル革命により、企業の事業運営が大きく変化し、マネージャーの役割が重要視されるようになった。
    - 経営と現場の共創: 経営陣と現場が共創することが求められ、マネージャーはその調整役としての役割を果たす必要がある。

    5. マネージャーの思考術
    - 問題解決のアプローチ: マネージャーは具体的な問題を抽象化し、根本原因を探る能力が求められる。
    - 標準化とアジャイル化: 組織全体での標準化を進める一方、アジャイルなアプローチを取り入れることで、変化に迅速に対応できる体制を整えることが重要。

    6. フィードバックの重要性
    - メンバーの成長促進: 適切なフィードバックを通じてメンバーの自律性を育成し、チーム全体の成果向上を図る。
    - 成長の実感: 部下に成長を実感させるために、具体的なエピソードを交えたコミュニケーションが効果的。

    7. 権限と責任の明確化
    - マネージャーの権限: 上司の権限と責任を奪うことなく、適切な報告・連絡を行うことで、プロジェクトの進行をスムーズにする。
    - 情報過多の回避: 適切なタイミングでの情報共有を心掛け、過剰な情報提供を避けることが重要。

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著者プロフィール

坂田幸樹(さかた・こうき)
株式会社経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)、IGPIシンガポール取締役CEO
早稲田大学政治経済学部卒、IEビジネススクール経営学修士(MBA)。大学卒業後、キャップジェミニ・アーンスト&ヤングに入社。日本コカ・コーラを経て、創業期のリヴァンプ入社。アパレル企業、ファーストフードチェーン、システム会社などへのハンズオン支援(事業計画立案・実行、M&A、資金調達など)に従事。プログラミングをゼロから勉強して複数のプロジェクトにおけるシステム開発に従事。支援先のシステム会社には、リヴァンプから転籍して代表取締役に就任。同社代表取締役退任後、経営共創基盤(IGPI)に入社。2013年にIGPIシンガポールを立ち上げるためシンガポールに拠点を移す。現在は3拠点、8国籍20名程度のチームで日本企業や現地企業、政府機関向けのプロジェクトに従事。IGPIグループを日本発のグローバルファームにすることが人生の目標。共著に『アーキテクト思考』がある。

「2022年 『超速で成果を出す アジャイル仕事術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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