通信産業の経済学 (2.0)

  • 九州大学出版会 (2013年10月3日発売)
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784798501093

作品紹介・あらすじ

本書は、通信産業と通信政策をめぐる経済理論を解説している。これまで、本トピックを学ぶためには、ミクロ経済学や産業組織論の基礎知識を身に付けた上で、専門の研究書に進む必要があったが、基礎知識の水準と専門知識の水準のギャップが大きく、学部学生にとっては大きなハードルが存在した。そのため、本書は、高度な技術的知識や数学的素養の存在を前提とせず記述を展開し、専門的知識を有しない社会人やミクロ経済学の講義を履修済の学部3年生を対象に、大学院や実社会での高度な知識習得への橋渡しを意図している。

本書は,基本的なミクロ経済学の知識を有する読者を対象に「通信産業の経済学的な特質」についてとりまとめた前著『通信産業の経済学』の内容を現行化するとともに,通信ネットワークの上で発展を続けるインターネット業界に関連する内容を追加したものである。全体は四部から構成され、第1部(通信と市場メカニズム)において,本書が対象とする通信サービスや,一般的な産業政策についての基本的復習を行う。第2部(通信サービスの経済特性)では,通信産業において通常とは異なる取り扱いを必要とする理由について解説する。第3部(通信政策の理論)では,伝統的規制,規制緩和,競争政策について説明している。新たに追加した第4部(通信産業の展開)では,インフラ整備政策を紹介するとともに,通信インフラの上で発展しているインターネット業界について論じている。

技術進歩が著しく速い通信分野を取り扱う本書では,取りあげた具体例が陳腐化するスピードは極めて速い。そのため,初版刊行後3年にして改訂の機会を得られたことは幸運である。本書が前著に引き続き,通信経済学という分野に対する読者の知的好奇心を少しでも掻き立て,関連する議論を幾分かでも喚起することを期待したい。

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著者プロフィール

中央大学総合政策学部 教授
郵政省(現、総務省)、長崎大学、日本郵政公社、九州大学を経て、2017年より現職。東京大学法学部卒業(法学士)、New York University経営大学院修了(MBA[Finance])、早稲田大学大学院国際情報通信研究科修了(博士[国際情報通信学])。安倍フェロー(2006年度)としてコロンビア大学CITIにてvisiting scholar。専門は通信政策、インターネット政策、および通信経済学。

主要著書
『ネットワーク中立性の経済学』、2013年、勁草書房
『IT投資効果メカニズムの経済分析』、2005年、九州大学出版会

「2019年 『通信産業の経済学 R1』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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