彼方からの幻影 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)

  • 創土社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798830353

感想・レビュー・書評

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  • 2020年6月15日読了。クトゥルフ神話の古典を題材に日本人作家たちがそれぞれのスタイルでオマージュするシリーズ。ラブクラフトによる「彼方より」本編が最後に収録されているのもうれしい、派生作品ばかり読んでいてラブクラフト作品を全然読んでいなかったが、短くて余韻があり非常に魅力的な小品だ…。「もう一つの世界がこの世界に重なっている」というテーマは否定できないものだもんな。小林泰三の「此方より」はトンチンカンな会話・むずむずするグロ描写・強引だが納得せざるを得ないあらゆる意味で彼らしい作品。2本目はフツーの伝奇ノベルという感じでそこそこだが、おしまいの作品は脚本形式で、これが本当に映像や舞台化されて面白いのかどうかは分からないが、臨場感があって楽しめた。「表現」には色んなやり方があるもんだなあ~

  • *図書館本

    小林氏の『此方より』
    おおこのまま泰三節でラストまで突き進むのか!と思ったら放り出してヒロインと生きるってちょっと待て!笑
    色んな意味で裏切ってきてて笑った

    『からくりの箱』は存じ上げない作家さんだったが現代の陰陽少女モノ(そんなジャンルは無い)としてなかなか面白かった
    箱がねぇ禍々しくて良いよねー(ウットリ
    この先ふたりが活躍する話を読みたいです先生

    小中千昭『Far From Beyond』
    出ました小中千昭
    ラストで日本に顕現しちゃっててタイヘンダー
    『深淵を歩くもの』復刊してくださいよ出版社さん方たのみますよ

    (原作翻訳『彼方より』が巻末に収録

  • ラヴクラフト自身はSFを書きたかった、という話があって、本アンソロジーのテーマとなった短篇などはまさしく、SFテイストの強いものだったのではないかと思う。
    それを、SF作家がオマージュした。
    いずれも素晴らしいSFに近似していながらその実微妙にSFではない、ラヴクラフトぽさが色濃く出ていると思う。
    このアンソロジー、実に、ラヴクラフトぽい、SFに凄く誓いものでありながら、センス・オブ・ワンダーもたっぷり味わえる。

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著者プロフィール

1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2014年『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他、『大きな森の小さな密室』『密室・殺人』『肉食屋敷』『ウルトラマンF』『失われた過去と未来の犯罪』『人外サーカス』など著書多数。

「2023年 『人獣細工』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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