中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799310021

感想・レビュー・書評

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  • 金返せーー。

  • まだまだ若者の自己満足で書いた本という印象。しかし一人の日本人として素直に感じた中国の政治、国民性には納得いく部分があった。加藤さんの野心や高い志は尊敬する。

  • 大変、参考になった。
    普段、中国人と会話をしているが、彼のようには未だ入り込めていないことを実感した。刺激になった。

  • 本当にこんなすごい日本のかっこいいやつがいるのか。負けてられないな!ランディ・パウシュの次はこの人だ。なんか転換期が来てる気がする。

  • 2011.11.12読了。

  • 日中の文化や国民性の違いから、経済的政治的側面からの日中関係について、易しい言葉で客観的に説明している。著者自身の真っ直ぐかつ冷静で客観的な意見にとても共感できる。

    内容どうこうよりも、グローバル社会で日に日に重要性が薄くなっている日本には他人に影響を与えながら希望と共に前へ前へと進む力を持つ、彼のような若者が今こそ必要なのではないか。

  • 筆者は高校を卒業してすぐに中国へ渡り、北京大学に在籍しながら中国メディアでコメンテーターとして活躍している。本書では日中の歴史観の捉え方や政治の違いについても言及されている。本書で1番気になった問題提起は「日本は本当に自由なのか、中国は本当に不自由なのか」である。改めて考えてみると、日本には言論の自由が確保されていながらも閉塞感が漂っている。筆者はこれは日本独特の暗黙の了解、つまりは空気を読むという文化に起因していると説いている。
    今後日中の関係はますます重要になってくるため相互理解は欠かせない。しかしながら、両国民同士のお互いの信頼関係はまだまだ紆余曲折している。そんな中、年も1つしか変わらない筆者が中国で奮闘していることに敬服すると共に刺激を受けた本であった。

  • この本は、人生の前半17年間を日本で、後半(大学生以後)9年間を中国で過ごし、両方の文化を肌身で体験した若者が、両国の違いについて語った本である。

    もちろん、私には知らないことだらけ。とても勉強になった。中には、自分がいつも思っていた次のような疑問についてドンピシャリ、明らかにしてくれた。

    (書評全文はこちら↓)
    http://ryosuke-katsumata.blogspot.com/2011/10/blog-post_10.html

  • 【96/150】この人すごい!若干26歳でと思ってしまうが、中国という環境がこの人をここまでさせたんだなと感じる。

    この本はもともと中国語で出版されている。その日本語版。文章は若干稚拙?のような気がしないでもないが、何より志がすばらしい。

    「中国で最も有名な日本人」という帯が本書についている。2008年、胡錦濤主席が訪日の前に、わざわざ北京大学に彼を訪問しているという。

    これからも彼をウォッチしていきたと痛切に思った。

  • 中国と日本の中立に立った視点で書かれています。
    メディアでは知りえない中国の空気感が新鮮です。
    加藤氏のプロフィールも併せて参照されたい。

  • 著者の体験・観察等を基に、
    中国のリアルを書いた本。

    〜だから良い/悪い、という結論を導くのではなく、
    各事象毎、ミクロな視点とマクロな視点を織り交ぜて
    批評を展開しているところに共感が持てた。


    第一章 中国人は、なぜ感情をあらわにするのか
    第二章 中国人女性は、なぜそんなに気が強いのか
    第三章 中国の「八〇後」は、30歳にして自立できるか
    第四章 中国人は、なぜ値切ることが好きなのか
    第五章 中国人は、なぜ信号を無視するのか
    第六章 中国の大学生、特にエリートは真の愛国者なのか
    第七章 中国は、なぜ日本に歴史を反省させようとするのか
    第八章 中国は、実はとっても自由な国だった!?
    第九章 中国は、すでに安定した経済大国なのか
    第十章 中国社会は、計画が変更に追いつかない!?
    第十一章 中国では、「政治家」と「官僚」は同義語!?
    第十二章 中国の「ネット社会」は成熟しているのか
    第十三章 日中関係は、なぜマネジメントが難しいのか

  • 中国在住の日本人である著者が、内側から見た中国と外側から見た日本。
    中国の普通の人(特に若者)がどんな感じかっていうのは、今まであまり耳にしたことも無かったし、新鮮だった。
    翻訳したものだからなのか、文章がちょっと、たどたどしいかも。

  • 今の中国を肌で感じることができる一冊。ただ実際にかの地に行かないと、なかなか理解しづらいかも。

  • これはビジネスマンなら必読という感じ。
    これだけ中国の存在が世界経済が影響を与える中、
    その文化や習慣など、なかなか日本にいてはわからず
    理解できない事をわかりやすく説明してある。

  • 簡潔な文章でしたが、若いのに(年齢は関係ないけど
    自分の努力不足と相対的な反省含め)行動していてえらい。


    揚逸の小説に記載されている内容と同じで、今の
    中国人にとって必要なのは、生活であり安定なんだね。

  • 一気に読む。うむうむ。

  • タイトルで購入してしまった本。そして期待を越えた本だった。日中の関係は、あらゆる部分で大きくなっている今、お互いを理解し、より実質的未来志向の問題において他を携えることが重要という。第7章の歴史認識での言及も著者らしい。最終章では、「日中両国民は’どうやってつきあうか’を明らかにする前に、まずは’どうやってお互いを知るか’ということをかんがえるべきだ」という。両国民が、どのように相手と自分を知るかを考えなくてはならない。そして、他人への理解が自分の利益を決定せることもあるのだ。と言及している。最後のコメント「中国人は本当にそんなに日本人が嫌いか」にこたえた部分がいい。

  • 内容抜粋”中国人が無秩序に見えるのは、拠り所とるする公的良俗規範がないからだ。欧米人はキリスト教、日本人は世間様がそれにあたる。”

    グローバル化の中で、日本人が“世間様”という規範背景を捨てた時、日本人の価値観・生活etc…はどう変わるのだろうか?

  • 中国人にとっての「公共の場」の価値観や、「計画は変更に追いつかない」といった計画大好き日本人とは根本的に違う考え方など、単身中国に渡った著者ならではの視点で。
    もうちょっと期待してたんだけども。もっと色んなエピソードあってもいいんじゃないかい。

  • 私よりも20歳も若い人が著者(加藤氏)だと知って驚きました、高校卒業後に国費留学生として北京大学へ留学したのですからすごい経歴です。この本を読むまで知らなかったのですが、彼は中国でブログを中心に活躍しているそうです。

    加藤氏が指摘しているように、日本のメディアは中国の真実を伝えていない気もしますので、彼のように中国に暮らしていて中国語で現地の人とダイレクトにコミュニケーション出来る人が書く内容は興味深いです。

    特に、靖国問題がなぜいまだに問題になるかについては、彼の指摘:軍国主義者と一般国民を区別することで、自国民を納得させて国交正常化にこぎつけた(p153)によって、中国側の思いが少しわかった気がしました。

    以下は気になったポイントです。

    ・中国人のストレスは、日本人のサラリーマンのそれとは似て非なるもの、日本人はルールに従うことからくるもの、中国人は秩序がない環境から着ている(p44)

    ・中国人は世の中を「弱肉強食の舞台」と見なすので公共の空間での行為は遠慮しない一方で、プライベートは「個人に専属した空間」なので部屋もきれいにする(p46)

    ・日本の女性が家庭内の身体的な負担を嫌がらないのは、1家全体の財政をコントロールしているから(p56)

    ・少数民族に対しては、二人以上産めるということが制度で担保されている(p64)

    ・日本の大学生は下宿している場合には、学費と家賃の半分程度(130万円)はアルバイトして稼ぐことになる、中国とは大違い(p81)

    ・中国共産党は、大学生には勉強に専任して欲しいのでアルバイトはしてほしくないと思っている、多くの失業者を出すのを防ぐ意味もある(p87)

    ・日本人は列に並ぶかどうかを選択する場合、まずは周りを見る、周囲がどうしているかを見た上で自分がどうするかを決める(p116)

    ・欧米も日本も、社会のメンバーが厳しく自らを律して、禁欲の精神を持って社会の規範に従うことを前提とすることで資本主義を成功させた(p117)

    ・様々な分野の制度がある中で、大学入学試験は現在の中国社会では最も公平なものの一つである、これは日本も同じ(p136)

    ・北京大学の卒業生の場合、勝ち組として進む道は、1)政治の道、2)外資系ビジネスの道に限られる(p137)

    ・8年(中日)戦争は中国人の心のなかに重要な位置を占めているが、日本はアメリカとの戦争がそれであり、これが日中戦争をめぐる認識ギャップの根源(p149)

    ・当時の中国のリーダーは、戦争を指揮した軍国主義者と一般国民を区別することで、自国民を納得させて賠償を放棄して国交正常化にこぎつけた(p153)

    ・中国の歴史に関する教育課程は、日本とは違って近現代史にかなり偏っている(p166)

    ・中国のすべてのメディアは共産党機関の管轄に置かれているが、天安門事件等の党の正統性にかかわること以外は、比較的自由に報道することが可能である(p173)

    ・中国が中東のようにならない理由として、1)経済が発展していること、2)一般庶民は自分の身の回りのみに関心があり、社会全体の発展等は興味がない、3)政府が社会におけるリソースを厳しく統制している、である(p204)

    ・日本ではどの業界でも転職はあまりしないので、同じ業界の人同士が知り合いであることが多い、中国ではありえない(p272)

    ・庶民が最も関心を寄せる問題は、自分の生活と密接なかわりのある小さな事件(例:段ボール肉まん事件)であり、中国人の反応が速く激しかった(p302)

    2011/5/29作成

  • 今までの中国のやり方・考え方が嫌いだからこそ、中国が変化する事に協力をしていくべき。そういう意味では、中国の経済発展は怖い面もあるけど、民主化されていく良い機会でもある。と思う。

  • 中国人の考え方が少し理解出来た。

  • 中国で最も有名な日本人として、取り上げられている加藤嘉一さん

    現在の中国像がみえてきます

    日本からみた中国

    毒入り餃子事件で中国への不信感は、とてつもなく酷いものだと思います

    マナーが悪い、気性が荒い、僕が持つ中国への印象

  • 5月27日読了。今中国で一番有名な日本人?という26歳の著書。「本当にそんなに」というあたり、著者の実感がこもったタイトルであると感じる。冗長だが。中国に「外国人」として長く滞在することで、かえって日本の姿が見えてくるというのはうなづけるところ。実際のところ、日本はそんなに自由でいい国なのか?人々は自分の望む人生を過ごしているのか?など。中国は確かにダメな面は多すぎるほど多いが、自由だしチャンスもあるし、人々には「現状を変えよう」という前向きな意識があるもんだよな。毒ギョーザなど今起きている問題もそうだが、歴史問題については情報を集め、感情的でない意見を持ちたいもんだ。

  • 日中両方を詳しく、現地の視線で見てきた著者が語る、両国と、その国民性の違い。

    合理性や歴史に何を求めているか、政治的経済的に本当に自由なのはどちらか、といった議論はなかなか面白かった。

    公私の考え方、身の振り方等は根本的な価値観自体が違うんだな。
    歴史問題に白黒、舐められないように武力行使を、といった、いわゆる「右」な考えは、両者とも疲弊するだけで、建設的な解決ができないというのも一理あると思う。
    結局、外交や政治はいかに妥協点を探るかなので、いたずらにナショナリズムを煽ったり、他責的な論調は無駄かなと感じた。

  • 【超おすすめ】 日本と中国という対比の中で、冷静に日本という国を観ることの出来る一冊。

  • 読んでみて下さい。

  • 今日、中国で最も有名な日本人と言われる、加藤嘉一氏の著書。
    北京大学に留学して8年、今では北京大で教鞭をとる以外にも、
    中国・香港メディアへの出演や、昨今では日本メディアへの出演も増え、
    日中間を跨いだジャーナリストとしての活動をなされている氏だが、
    著書の中では、中国に偏ってるわけでもなく、
    一方で、日本の肩をもっているわけでもない。
    いくつかの側面から、双方の立場を分析し、
    どちらが良い・悪い関係なく、どちらにも尊厳を示しながらも、
    正すべき点は明示さえ、自身の主張をはっきりの述べておられる。

    その中で、個人的に注目した点の1つを紹介。

    【中国は自由な国か、日本は自由な国か】
    日本人の多くが「中国には自由がない。中国人には自由がない。」という印象を持っている。自分もそれは否定できない。ただ、氏は、何を「自由」とするのか、西欧や日本人の考える自由と中国人の考える自由は異なる、と述べている。 我々はたいてい、言論や宗教といったものにおける自由を考えるが、中国人のそれとは違うと。そもそも共産党が人々の生活に介入していることが常識化しているゆえに、政治に対しての自由を追求することは時期尚早であると考えている。それよりも今彼らが共通して目指しているのは、自由ではなく発展であると割り切っているのだ、と。
    では、一方で日本人は自由なのか?氏はこのような問題を提起している。公の場における他人への配慮。厳格な法整備。これらによって、国の秩序が保たれている一方で、ある種の「空気」が日本人の自由を妨げていることも考えられないだろうか、と述べている。だからこそ、プライベートな空間に一端入ると、安心感がどっと湧きあがってしまう。

    このように、相手を批判することがあっても、自分自身、自分の国についてしっかり考えることを怠っていた、ということを改めて認識した。日中間における貿易依存度は高まり、ヒト・モノ・カネの流動はより進んでいくであろう今だからこそ、相手の影の部分だけを見つけてはつつくのではなく、双方の立場をしっかりと理解し、受け止め、尊重すること。自分の常識を、相手に求めること自体間違っている。時には日本を、時には中国を、鋭い論調で示しながらも、相互の関係が、「結果として」良好に向かうことを願っている氏の今後の活躍を期待したい。

    自分個人のこれからの北京留学に向けての、貴重な一冊となった。

  • テレビはほとんど見ないので、著者が中国ウオッチャー(という表現が適当なのか?)、評論家として日中のメディアによく出ていることを全くしらなかった。

    内容は非常に充実。毒入りギョーザ事件から北京五輪、上海万博、尖閣問題など。現地中国での受け止めや、日本とのギャップなどがわかりやすい文体でまとめられている。

    若者や一般大衆、ジャーナリスト、政治家、官僚など中国の各層の声が、非常に生々しい形で記述されているのもいい。ネット社会のパワーの分析も興味深く読めた。

    中国に長く滞在する在外日本人の目で見た日本の社会や政治に対する指摘も鋭い。

    今の中国を知る上で、参考になる本だった。

  • 2010年11月17日「プライムニュース」(BSフジ)がボクと著者の初めての出会い。

    「八十後世代」という1980年代以降に生まれた中国の若者像特集で彼がゲストに招かれていて、若そうなのに、すごい発言力、記憶に残るコメントで、気になる存在でした。

    そんな彼の日本での処女作です。
    内容は、彼の経験が元になって書かれている、中国の実情。
    処女作ということで、気合を入れすぎたのか、
    自分の経験を元に、いろいろと話題が飛びすぎて、
    結局全体的に何を言いたいのか読んでいて分からなくなってしまうのが残念ですが、中国という国を知るきっかけになるにはいい本だと思います。

    やっぱり、テレビやニュースで見聞きする中国よりも自分の体験や中国人の友達から得る、生身の情報の方が自分というフィルターしか通さない純粋な情報だとこの本を読んで感じました。

    だから、自分の周りにいっる外国人ともっと積極的に絡んでいこうと思います。

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著者プロフィール

1984年静岡県生まれ。2003年高校卒業後単身で北京大学留学、同大学国際関係学院大学院修士課程修了。英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、北京大学研究員、慶応義塾大学SFC研究所上席所員、香港フェニックステレビコメンテーター。『従伊豆到北京有多遠』、『中国、我誤解イ尓了口馬?』など中国国内で著書多数。日本での著書に『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。2010年、中国の発展に貢献した人に贈られる「時代騎士賞」受賞。 公式サイト:http://katoyoshikazu.com/

「2011年 『常識外日中論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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