中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
3.33
  • (20)
  • (40)
  • (62)
  • (21)
  • (5)
本棚登録 : 387
レビュー : 70
  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799310021

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 高校三年になり、地方の大学に行こうかどうしようかと悩んでいるだけで精一杯のわたしからすれば、北京大学にスカウトされるよう自己PRするだなんて、よくそこまで行動できたなぁと敬服する。しかも中国語も話せないし知り合いもいない、お金もないときた。よほど強い意志がないと、できないことだと思う。

    本書は中国で出版したものを、大幅に加筆修正して日本語版として出版したもの(ちょっと古い)。中国版を翻訳したからか、文章が少し読みにくいが、よく中国のことを勉強しているのが窺える。しかし、その一方で本当に日本のことを客観的にしか見てくれていないのだな、という印象を受けた。
    まず「ぼくたち自身が選んだ総理大臣がなぜころころ変わるのか」とあったけど、わたしたちが直接首相を選ぶことはできない。直接選ぶことができないから、どの人が首相になっても同じだと思い、ますます政治離れが進む。

    本書で著者が繰り返し言っている、中国とは切っても切れない縁だということも、だからこそ両国を理解することが、良い関係を築くうえで最も重要だということも、だいたいはうなずけるんだけど、理解できたからといって信用はできない。スパイ疑惑があったばかりだし、中国を知ることはできても、そのぶん不信感が募ってしまう。メディアを通して、知れば知るほど嫌な国に見えてくる。テレビでも新聞でもネットでも、中国が批判されるのにはそれなりの理由があると思う。

    とはいえ、今回この本を読んだことで、いろいろと考えるきっかけにはなった。

  • こんな人がいたんだ。

    ・中国人と日本人の仕事の上でのほとんどの違いは、「計画」と「変更」をどう処理するかという問題に関係しているのではないかと思う。中国人はほぼ100%「計画は実行に追いつかない」という諺を知っている。

  • 朝生でよく見かける中国通の加藤嘉一さんの日本語でのデビュー作。中国のことをもう少し知った方が良いと思い、書店で見かけた際に購入。

    加藤さんは、中国ウォッチャーと呼ばれているようだが、確かにそんな感じだなという内容でした。彼は、特定の分野の専門家ではないし、特別なキャリアを積んでいるわけでもない。彼が分析しているのは、学問的なものではなく、もっと中国の市民に根付いた空気感のようなものなのではないかと思う。

    この本では、そうした中国ウォッチャーの立場から、その空気感を提示している。ただ、そこを学問的な知見によって分析しているわけではないから、どうしても深く切り込めていないという印象を受けた。
    大雑把に現代中国の空気感を感じ取るには良い書だと思います。

  • 2011年4月10日、2刷、並、帯無

  • さすが第一人者という活躍っぷり。ただ、スゴイ人の文章がスゴイかどうかは全く別問題という典型的な例かも。

  • 高校卒業後単身中国にわたり、いまや中国で一番有名な日本人と言われるほどに活躍している著者が、自身の体験や見分をもとに、日本と中国について論じている本。

    ものすごく素直で率直にものを語る人だなという印象。語られている内容については、自分とは考え方が違うと感じる部分が多かったが、その語りからは誠実な人柄と、怖いもの知らず的なまっすぐさのようなものを感じた。内容よりも、著者の人柄のようなものが印象的な本だった。

  • われ日本海の橋とならんの方が面白い。。。

    が、刺激を与えてくれる一冊にはなる。

    近代史について、じっくり勉強したくなった。

    何かについて自分の言葉で意見を言えるというのは素晴らしいことだ。

  • 文章自体の洗練度は高くないので、読んでいてちょっと冗長な部分が沢山ある。

    しかし、著者の観点、とりわけ日中それぞれの文化・メディア・国民性・政治構造というマクロ的な観点から、実際に起こった事件に関する日中間の対立構造の裏側を解き明かして行く部分は興味深く読ませてもらった。

    マスメディアの報道を通して事件を把握すると、こと感情論先行型で受け止めてしまいがちだが、一旦冷静になって咀嚼しなおすことも大切だと思う。

  • 意外にお隣の中国について知らないことや誤解をしていることが多いことを実感。日本は「出る杭は打たれる」中国では「出る杭は打たれない」逆に出ないと打たれる…
    日本と中国での自由に対する認識の違いも意外なものであった。意外にもお互いを理解しようとしていないのは我々の方かもしれない。もっと隣国について学んでみたいと思った。

  • 著者とは同い年。
    以前日本のテレビに出演したときに初めて名を知った。この分野でバランスよく日本と中国を見ている評論家の1人で、個人的にこの人の発言はだいたいにおいて信用できると思う。

    著者の本を読むのはこれが初めてだが、テレビで見たときの印象とは違い、本は若干、読みにくかった。個々の見出しで提示されている問題にきちんと彼自身の答えが出されているものが少なく、事例は理解できたが何を言いたいんだという印象がぬぐえない。話題が途中からずれていくのも読みにくさの一因となっている。もっとも、まだ本書の半分ほどしか読んでいないので、これですべてを評価するには難ありだが。

    個々の事実(あるいは事例)についても、若干、詰め切れていない感がある。両国どちらか問わず、確かに著者のいうような事実はあるが、それは一面でしかないのではないかと思わせる場面も多かった。あくまでも「加藤嘉一氏の見方」であって、客観的にそうなっているとは思えない事例もあった。

    とはいえ、本書半分を読んだところで、非常に印象に残った指摘が「中国の社会には価値体系がない。これがカオス状態をもたらしている」ということ。本当なのかは考え詰める必要があるものの、言われてみればそんな気もした。

    若手評論家であるだけに、今後も本を出されれば読んでみたい。

著者プロフィール

米ニューヨーク・タイムズ中国語版コラムニスト。1984年静岡県生まれ。北京大学国際関係学院卒業。上海復旦大学新聞学院講座学者、米ハーバード大学ケネディースクール(公共政策大学院)・アジアセンターフェローなどを歴任。著書に『たった独りの外交録──中国・アメリカの狭間で、日本人として生きる』(晶文社)『われ日本海の橋とならん』『中国民主化研究──紅い皇帝・習近平が2021年に描く夢』(ともにダイヤモンド社)など。

「2018年 『日本夢 ジャパンドリーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか (ディスカヴァー携書)のその他の作品

加藤嘉一の作品

ツイートする