数学に感動する頭をつくる (ディスカヴァー携書)
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2011年8月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799310434
作品紹介・あらすじ
算数や数学ができる子たちに共通する特徴とは?国際数学オリンピックのメダリストを多数育てた英才教室講師が明かす「数学センス」の磨き方。
感想・レビュー・書評
-
数学とはとても奥深く、一筋縄ではいかない学問であると改めて、実感しました。本書はいい面も悪い面も赤裸々に数学のいろはを教えてくれます。私は、社会人になってからも趣味で数学をやってますが、生半可な気持ちで取り組むのはやめようと改めて気づきました。
本書の目標は中高校のテストで100点を取ることではなく、数学の世界を自分のものにすることを目標としています。
正直に言うと本書を読んでよかったと思えるのはごく一部の数学マニアの方だけだと思います。私はとても満足できました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数学に対する感性というのだろうか、「数感」を鍛えるための方法について著者の持論を伝える本。
記憶力、イメージ能力、発想力、推理力、構想力、位置付け能力、洞察力などの開発方法に分解して解説している。
著者が発刊している問題集にもその思想は強く出されているが、暗算と特に図形の問題に見られる頭のなかでのイメージ力養成の重要性を説いている。
自身の経験に照らしてなるほどと納得できるところは多いと感じたが、実践には指導者にとっても根気が必要だと思う。 -
数学力とは何かが非常によくわかる本でとても興味深かった。
数学ができるとは、イメージ力に優れ、構造化された記憶をもとに自分の数学世界を持ち位置付け能力を持つ人だという。
確かに自分は何パターンも暗記してもそれらが位置付けられておらず使いこなせてなかったなと思うし、コツコツ問題集を回すのではなく立ち止まって熟考する時間を持つべきだったんだろう。
こうした数感の育て方は、徹底した暗算能力を身につけ、どんどん先へ進み頭の中で解けるようにする、とのこと。
どこまで子どもにできるか分からないが、心がけていきたい。 -
トレーダーなのに数学に対してコンプレックスを持っている自分にとって何かしらいい材料になればと思って購入。
しかし…目的とするような感想などは得ることが出来なかった。 -
原理を理解する
物事を抽象化する
こういったことは、数学に限らずさまざまな分野で応用がきく。 -
読むタイミングによっては、やる気が逆に無くなりそうな本、真っ当なことが書いてある分。。全体的には数学の個別分野の知識のインプットだけじゃつまるので、勉強を通じて必要な筋肉を鍛えるべきだ、という論旨。たしかにね。
そもそも生半可な気持ちでやるもんじゃないと何度も書いてあるのが印象的で、ずっと続けているうちにピンとくるタイミングを捉えるってのが良いのかもなと思った。
数学の学び直しを始めて、学生の頃より分かる深さが上がった気がするのは、結びつけて考えることのできる経験や、そもそも具体的抽象的という思考が身についているからなんだろうと思う。
意識的にできることとしては、問題によって鍛えたい筋肉を意識して解くこと。記憶の瞬発力なのか、問題のイメージを作ることなのか、論理を精密に言うことなのか。
特に問題の意味、問題の表す表現のイメージを頭の中に組み立てるのが比較的苦手になった気がするので、たまに紙を使わずに考えみるのも良さそう。 -
もっと早く知りたかった。
しかし若い内に聞いてもピンとはこなかっただろう。
自分が典型的な詰込み暗記型で、イメージ力が欠如しているということが初めて分かった。
(すっかり自分では数学脳である気がしていたが、まったくの勘違いだった)
中学まで数学は得意だったが、高校に入って全然ついていけなくなったのは、こういう事情だったのか。
これはいい恩師と出会って「その勉強法ではダメだ」と言ってくれないと、今の教師制度では、自分では絶対に軌道修正できないわ。
公式を覚えることだけに一生懸命だったから、今でも応用的な解の探し方が出来ないのだな。
これは相当に奥深いが大事な点だ。
数学もスポーツや音楽と同じで、「どの年代でどういう勉強を」というのが大事と説く。
スポーツの場合は完全に「ゴールデンエイジ」と呼ばれる9~12歳の間に、基本的なことをやらないと身に付かない。
バスケで言えばドリブルワークだったり、テニスで言えば打ち返しのフォーム。
サッカーもドリブルスキルやリフティングだ。
これは感覚的に理解できる。
自分の子供の頃に行っていた感触が残っているからだし、自分が大人になった際の経験則からも明らかだ。
数学ままったく同じだったということ。
適切な年代の時に、適切な数学の学習をしなければ、まったく将来役に立たないということだ。
これは耳が痛い!
(なぜなら自分にも息子にももう遅くて間に合わないから!)
「数学に感動する頭をつくる」結構本質なのではないか?
頭の中にイメージを作れるようになることがいかに大事なことなのか。
それは実生活にも必ず役に立つだろう。
(2019/12/5) -
ほとんどは数学教育持論だが、所々にどう考えるか、について鋭いげんきゅうもある。