独学術 (白取春彦の思考術) (ディスカヴァー携書)
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2012年9月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799312254
感想・レビュー・書評
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資格試験や大学受験のいわゆる勉強ではなく、知識や教養を身につけるための勉強について書かれた本。やや高圧的な文体が鼻につくが、内容としては面白い。とりあえず聖書は教養として一読すべきだと思った。
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独学の姿勢。
読書の姿勢。
ところどころ出てくる著者の本音にくすりと笑った。 -
独学をするにあたってのノウハウでは無く姿勢や心構えを説く本。
やや強引で辛辣なところもありますが深く頷けるところも多かったです。
文化のベースには宗教があり、理解するためには聖書を読み、宗教書を嗜んでおくと言う話は大いに頷きました。海外作品を読むと時に感じる違和感や理解しがたいと感じることの原因はこれだったのか、と思い当たりました。
難解な本は眺め読みから、は実践してみたいと思います。 -
常に疑問を持ち、そこから派生して知識を得ていく。
知識と情報は違い、知識人と教養人が違うとの言葉は、まさに学問は現実の世界にいかに活かすが重要なのだと気づかせてくれました。テストを通過するための、お勉強ではなく、人生に役立つ教養を得たいと思います -
とにかく勉強しようよってほん、。
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白取さんの主張はどの本でも一貫している。
何もかも漫然と眺め、世にあるもの一切を当たり前だと受け止めている限り疑問は出てこない。子供の様にあらゆる物に「なぜ」と言う疑いを持たないと知識は得られない。
カトリック宣教師がすぐに外国語を覚える伸ばしてラテン語を知っているから。ちょっと知っているだけで大体の意味が理解できる。
自分の感情をコントロールするのは大人が身に付けるべき事の1つ。本を読むとは、異質な人間の考えを取り敢えず受け入れて理解する事。そう言う許容の心がないから、怒ったり忿懣を抱えたりする。
文芸作品は、文章や論理の正確さではなく、描写のうまさや効果的な表現が重要。人は物語を読む時、頭の中に生まれ動く映像をリアルに観ている。
書物の理解には心理状態が深く関わる。感情が激しく動いたり、焦った気持ちでいるならば、本を読んでもまともな理解ができない。ゆったりとした気持ちで時間がたっぷりあると言う状態で読むのが最も理解が速まる。
その人が使う言葉はその人の思考と行動を如実に表現している。思考と言動が密接に関係しているのは、人間は言葉で物事を考えて判断するから。よって言葉で人を動かす事も出来る。
言葉のセンスとは、言葉全般についての強い関心。センスのある人は的確で幅広い言葉の使い方をする。相手が良く理解出来る言葉遣いをするように努める。言語や使い方に関心を持っていて、すぐに特徴が把握できる。
センスのない人は癖の強い話し方をする。何についても特定の言い方で纏めてしまう。この場合はいくつかのパターンの言葉の使い方しか知らない。要するに論理が乏しい。
単語を多く知るほど外国語への楽しみが多くなる。文法が分からずとも大体の意味が類推できる様になるから。分かるという事ほど人間に深い楽しみを与えてくれるものはない。外国で初めて会う他人と世間話がちゃんと出来る会話力は外国の大学に入る語学力よりも高い。
外国語の勉強法、まずは構文の習得。論理的な文章に多用される構文。論理パターンの枠組み。注釈付きの英字新聞。構文が分からなければ、論がどう流れどう纏まるか理解出来ないから。
教養がある程に外国語の理解が深く正確になるのだから、大人になってからの語学学習は少しも引けを取るものではない。
ユダヤ人がなぜ頭が良いのか?世界で最も古くから多くの考え方を学んで来たから。「タルムード」
調べたい事柄の言語化。武士の生活実態を調べたいなら、キーワードは武士にせず、武士の俸禄、住居、権限と義務、結婚、人数…等具体的な事柄をキーワードにする。後から増えるので数を初めから限定しないのもコツ。 -
白鳥春彦氏は、2012年にミリオンセラーとなった『超訳ニーチェの言葉』などの著書を持つ評論家・翻訳家。
「勉強は独学に限る」として、難解な本を読むコツ、教養を身につける方法、外国語の独学法、考える技術・調べる技術などを記している。
様々な気付きがあるが(もちろん、類書に書かれていることも多い)、独学に関しては以下のようなものである。
「特定の師を持たない。しかし、多くの師を持つ。しかも、そのへんの中途半端な教師を師とするのではなく、本物の最高レベルの師を持つのが独学である。具体的にいうと、最高レベルの書物を師とするわけである」
「独学を続けていると、人生が変わる。知識が増え、それにつれて考え方や視点が幅広くなっていくからである」
「独学しているうちに、自分に強い影響を及ぼす書物に出会うことにもなる。このような本を持つことは確かに大きな幸せのひとつであるはずだ」
「体験は過ぎ去り、深化追及されない。しかし、知識は普遍的であり、人間が古代から積み重ねてきたものなのだ。・・・この世に生き、そして人類の宝の輝きを享受するのが独学なのである」
また、本書の最大の気付きは、「真の教養の第一は聖書を読むこと」という指摘である。「聖書を知らない以上は世界を理解できない・・・世界の土台が聖書にあるのだから、そこに何がどのように書かれているのかを知っておくかどうかで世界の見方が変わるのは当然」、「キリスト教がわかれば哲学もわかる・・・ベースにある宗教さえ知っていれば、哲学はそれほど難解なものではない」等。
(2013年1月了) -
もう一度読み返そう
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古典は1冊全部読まなくていいデカルトの「方法序説」を丸ごと読み切らにはならないと言うことでは無い。先程の数量を読んで考えるだけでも良いのだ。古典をしまいまで読んでいたら、多くの古典があるのだから、その半分も読まないうちに自分の人生が終わってしまうからだ、…それを堅苦しく思わず、過去の巨人たちとの遊びだと思えばいい。有名なフレーズはその手がかりになるわけだ。80から81ページ
あるテーマについて調査するには
キーワードを書き出す
まず自分が調査する対象についての言語化
調べたいことがらのキーワードを書いてみる
概念の広すぎる言葉を中心にしない
具体的な事柄をキーワードにする例 武士の住居武士の結婚武士の人数などなど
このキーワード後から増えていくので最初から限定して決めつけない
概念の大きな言葉例えば武士などについては必ず語源を調べるいつごろから概念が生まれたからわかる
次には数種類の百科事典でキーワードや関連用語などを調べる
その後本を手に入れる 160から162ページ -
得るとこなしかな。。。