独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799314777

作品紹介・あらすじ

権力アレルギーから脱皮せよ。そして、世界で闘おう。変化に迅速に適応し、組織が望む結果を得るために。リーダーもフォロワーも、すべてが知っておくべき「権力」のエンジニアリング。

感想・レビュー・書評

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  • あまりないタイプの本。
    権力や独裁の重要性、また権力闘争でやるべき行いが書かれている。
    すぐに適用できる事でない内容も多いが、やりたいこと、またトップを狙うなら考えておくべきことが書かれている。

  • 会社員で中堅になったら読む本。

    ※強い組織は変化に対応できる組織。
    →慣性力を打ち破るには個の独裁力(権力エンジニアリング)が必要。ダイナミズムを生み出すのは独裁力。
    ※リーダー力→コンセプト力(構想力)+独裁力(組織を動かす力)
    ※強みを活かすのは手段、勝つための手段。
    ※権力を使う為のステップ
    →①権力基盤を高める(位置エネルギー)
    →②動員力を高める
    ※権力エンジニアリング
    →例)パナソニックの津賀社長、キューバのカストロ、ジンバブエのムガベ大統領
    ※権力を握るならコアを小さくしなければいけないが戦いにおいてはコアを大きくしなければいけない。

  • ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    尖ったことをするには、皆の意見の平均値ではなく、個人の独自意見を実行する必要性がある。
    そのためには、個人が権力を掌握し、組織の持つ力をフル動員して個人の意思決定を実現する。
    このように、通念や慣習を打破し、新しいコンセプトを実現するには、独裁(力)が武器になる。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    独裁と言えば、兎にも角にも悪いものというイメージが先行しがち。

    時代は変化する。ますます早く、そして劇的に。
    生き残るのは強い者ではなく、変化に適応した者である。
    変化するには、通念や慣習を打破し、新しいコンセプトを試し続ける必要性がある。

    このとき、民主的に、皆の意見の平均値を取り続けては新しいことを試せない。
    その結果、惰性が続き、緩やかに死んでいく。

    良い悪い、好き嫌いではない。変化と実験は不可欠だ。
    価値判断を一旦脇に置くと、独裁力は尖ったことをする、変化をするための武器である。


    自らの権益のために終身独裁者になろうなどと考えるのは愚かだ。
    自らの権益のために終身独裁者にろうなどいう者がいれば、戦って打破せよ。
    権力を守るために、権力を使うことを許してはさらなる停滞を招いてしまう。

    そうではなく、新しいコンセプト(その価値は「皆」には理解できない)を
    いち早く試そうというとき、自らに、あるいはコンセプトを発案した者に
    的確に権力を集め、組織力を動員して素早く現実化するのだ。

    果てしなく続く話合いによる決定先送り、大人数によって角が削り取られる
    コンセプトの無価値化を避けるために独裁は武器になる。


    独善的な野望(自分中心の世界実現)のため、それを永続化するために権力を求める者がいる。
    素晴らしい人格者が敗北し、政治力を持つ者が権力を掌握するなどということがある。
    だから、誰もが権力リテラシーを身につけた方がよい。

    独裁は毒になる。つまり薬にもなる。
    毒としての使用を監視し、薬としての利用を促進するためだ。

    まずは、「時間」と「場所」の2つについて、最終決定権を手放さないこと。
    多くの場合、「時間」と「場所」は重要事項であるから、これを基準に考えるとよい。

    価値観や信条が相反し、一切尊敬されないとしても、なお権力が効力を発揮できるのは
    生殺与奪(重要/希少資源)の権(配分の独裁)を握る場合である。

    よって、肝心なことは自分が最終決定権を持っていることを常に明確にするべき。
    他者の尖ったコンセプトに価値を見出したときは、
    必要に応じて、適切な者に一時的に権力を付与するのだ。


    毒性学の父と称されるパラケルススは曰く
    「全てのものは毒であり、毒でないものなど存在しない。
    その服用量こそが毒であるか、そうでないかを決めるのだ」

    一時的/限定的な独裁は、アイデアの命を脅かす衆愚につける劇薬として、
    その容量と用法を守れば薬になり得るのかもしれない。
    なるほど、一理ある。

  • <読んだ日>
    20200806

    <感想・内容>
    組織が望む結果を得るために知ってくべき「権力」のエンジニアリングについて、極めて実践的な観点からまとめた本


    Key Takeaways

    1. リーダー力=構想力+独裁力(組織を動かす力)であり、参謀にとってより重要なのが構想力であるのに対してリーダーにとってより重要なのは独裁力である

    2. 権力を理解するには3タイプの支持者について理解する必要がある;コア支持層、コア予備軍、一般的メンバー

    3.権力を強化するには、コア支持層の数をできるだけ小さく抑え、コア支持層を不安定な状態に置き、コア予備軍を増やし、コア支持層にはきちんと報いる

    4. 強い権力を生む組織にするには、少人数のコアメンバーだけに権力基盤を依存するようにし、広範な支持基盤を構築するために権力に依存しない中間組織等を排して構成員をアトム化し、広範な支持基盤を直接構築する



    <行き先>
    本棚

  • 合わない
    組織論の一つだな

  • 独裁力というと少しネガティブなイメージをもちますが、何かを成すためには 権力も必要であり、それを適切に作り上げるためには権力エンジニアリングが必要。
    そして、独裁力こそがそのための道具であると説く本。
    改めて自らの組織をこの視点で観ると色々な気づきがありました。

  • 独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門。木谷哲夫先生の著書。権力や独裁力がなければ組織の中で本当に自分が目指すべきことを実現することは難しい。権力や独裁力という言葉はどことなく乱暴な負のイメージがあるけれど、権力や独裁力に対して正面から向き合うことでしか得られないものもある。仕事に関係なくても、家庭も学校のクラスも部活動やサークル活動もある種の組織だから、同じような考え方が応用できると思う。

  • Amazonのほしいものリストを何となく眺めていたら、ちょうど現在進行形でお世話になっている著者の本があったので試しに読んでみた。 キャッチーなタイトルではあるが、中身は自分自身の身の振り方を如何に振る舞うかを非常に論理的に語っており、やれ職場の人間関係だの、やれ時間の使い方だのという視点からは一段上に立つ内容であった。 さすが政治学を背景知識に持っているだけのことはある。ただ、如何にして独裁力を手に入れるか、独裁できる地位に登り詰めるかという点についてはあまり追求されていなかったように思う。

  • 独裁力は組織を動かす力。
    権力基盤を強化することと動員力を高めることからなる。
    グループは3つでコア支持層、コア予備軍、一般メンバー。
    コア支持層が一番強い味方だが、そこは裏切りの可能性があるので、不安定な状況に置く必要がある。またできるだけ小さい方が良い。第2層は代わりはいくらでもいるという状況の人たちでここが多いと良い。そして、コア支持層にはきちんと報いる。
    マクレガーの「企業の人間的側面」にあるが、X理論のしっかりした管理が重要。(人はほっておくと怠けるという視点から)

  • 権力基盤の強化と、組織全体の動員力を高める方法を論じた本。権力基盤の3層構造の考え方は興味深いし、その通りだと思う。
    ただ、「誰もが権力を志向する」かのような前提に立った著者の思考バイアスには違和感を禁じ得ない。多様性が増す中での企業統合の原理を、権力へのアプローチの観点論じているが、むしろ仕事や組織に対する考え方の多様性がます中では、組織の理念や、納得感のある分配の論理が重要感を増すのではないか。
    誰もが権力を志向するワーカホリックではない。

  • ”権力のマネジメント”についての本

    権力を”道具”として考える視点は斬新だと思いました

  • ■書名

    書名:独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門
    著者:木谷哲夫

    ■概要

    権力アレルギーから脱皮せよ。そして、世界と闘おう。
    変化に迅速に対応し、組織が望む結果を得るために、
    リーダーもフォロワーもすべてが知っておくべき「権力」の科学。

    反権力主義の罠にはまったままこの変化とグローバルの時代に立ち
    後れ、衰退していくのか?
    権力亡者の戦略にはまり、組織もろとも破滅の道をたどるのか?
    組織を率いて正しい意思決定を行い、実行し、結果を出していくために、
    リーダーもフォロワーもすべてが知っておくべき「権力」の科学。

    前グーグル日本法人名誉会長 村上憲郎氏絶賛!
    「今の日本企業とリーダーに最も欠けて
    いるものを見事に指摘してくれた」

    (以下、目次より)
    第一章 内なる敵を知る 独裁力を阻むイテ゛オロキ゛ー
    第二章 権力基盤を構築する
    第三章 動員力を高める
    第四章 権力ケ゛ームて゛失敗しないための裏ワサ゛
    第五章 日本企業の生き残り策
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・変化に対応できる組織が生き残る。

    ・どんな味方も報酬を与え続けないと離反する。

    ・コアメンバーに「変わりはいくらでもいる」と思わせる。

    ・側近には恐れられ、一般社員には親しくし支持を得る。
     この2つを両立させることが、権力セオリーの教えである。

  • 会社の来期の目標を決める意思決定をするには、「権力」が必要。こう語る著者が、変化に迅速に対応し、組織が望む結果を得るために、リーダーもフォロワーもすべてが知っておくべき「権力」の科学を様々な事例を交えつつ解説する。

    第1章 内なる敵を知る — 独裁力を阻むイデオロギー
    第2章 権力基盤を構築する
    第3章 動員力を高める
    第四章 権力ゲームで失敗しないための裏ワザ
    第五章 日本企業の生き残り策

  • 政治。会社の社内、顧客の社内。これを知ることが、サバイバルもしくは、権力奪取の要諦である。

  • かなりの良書。

  • 権力リテラシーの必要性。
    キャプティブの罠。
    X理論+Y理論=Z理論。
    ゲバラ、イスラエルの話、民主独裁型起業は良い。
    稲森さんが腹を割って差別を解体化したか記述されている。
    孫子の平方は最早通用しない。
    鞭と飴をコアメンバー内で使用。
    クリティカルな時には、現場の人間を抱き込む。
    殺生与奪の権利、希少な資源の分配の権利を持つ事。
    沈黙は金。第三者気取りは情報が入らない。
    aigのceoは37年しがみついた。
    二次大戦は、日本の非決定の積み重ねが、悲劇を生んだ。
    権力の行使の為、社外取り締まり役が必須。
    中国はまだ後進国なのでプライベートエクイティが効かない。
    権力エンジニアリングの必要性。
    基本は、「政治思想史」と「ミクロ経済学」。
    マキャベリ「政治に道徳は関係ない。」

  • 電車の中で一気に読めるほど
    読みやすい。独裁ってイメージで
    避けると損する内容だ。
    内容は、政治学の権力論だが、
    基本編もしくは入門書として
    最適だった。
    できれば、会社の人には
    読んでほしくないな。

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