未来に先回りする思考法

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
4.16
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本棚登録 : 732
レビュー : 71
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799317549

作品紹介・あらすじ

99.9%の人は、なぜ未来を見誤るのか?

感想・レビュー・書評

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  • 本当に素晴らしい本だと思う。
    2回目読破。何度も繰り返し読んで自分の血肉にしていきたい。
    ☆未来に先回りするため重要なこと
    1.常に原理から考える。
    2.テクノロジーの現在地を知る
    3.タイミングを見極める
    ☆ロジカルシンキングを疑う
    ロジカルシンキングには、すべての情報を得ることが出来ないという「情報」の壁と、意思決定権者が持つ「リテラシー」の壁というふたつの障壁が存在する。そのふたつの壁を認識しないままに、自分たちに認識できる現実の範囲を「全体像」と捉えてしまう問題がある。
    将来的に新しい情報が得られるあろうことを考慮に入れた上で、一定の論理的な矛盾や不確実性をあえて許容しながら意思決定を行うことが、未来へ先回りするための近道。
    ☆短期間で大きな企業を作り上げた経営者の意外な共通点。
    ・コミュニケーション能力が高く、リーダーシップや人望にあふれるスーパービジネスマンであることは稀。
    ・その代わり「世の中の流れを読み、今どの場所にいるのが最も有利なのかを適切に察知する能力」
    ☆未来を先回りできる0.1%の人たちと、そうでない99.9%の人と分けていること
    ・パターンを認識する能力
    ・テクノロジーに理解が深く、経済、人の感情などの複数に要素を把握し、社会が変化するパターンを見抜くことに長けている。

  • ・ 長期的に観れば、人間が想像できるようなアイデアは、そのほとんどが実現されます。結局アイデア自体は、将来における「点」なのです。その時は突拍子もないように思えても、時間の経過とともに、技術面や価格面でのブレイクスルーによってピースが埋まっていき、いつかどこかで進化の「線」に取り込まれます
    ・ 近代のハブ型社会のように代理人に情報を集約させなくても、それぞれのノード同士ですぐに情報の伝達ができるのであれば、ハブが存在する意味がありません
    ・ 作り手は土地を選ばずビジネスができる時代ですが、結局貨幣が使われるのは、消費者—国民の数が多い場所
    ・ 変化のスピードは速い順に消費者、法人、行政・司法
    ・ システムは膨大なデータを学習していくことで、私たちには因果関係がわからないようなパターンさえ認識できてしまう
    ・ システムは行動の結果を分析することは得意でも、行動には現れていない潜在的な顧客層の需要を喚起したりするといったことはニガテです。
    ・ どれだけ多くの経験を積んでも、この世界の「不確実性」からは逃れることができないのならば、いっそのことそのリスクも理解したうえで組織を作るという理詰めの選択の結果があの「20%ルール」なのです。
    ・ リスクや不確実性を完全に排除する考えそのものが最大のリスクを生み出す。現時点ではシステムが過去の情報から導きだす「合理的」な答えが、長期的に見れば必ずしも合理的ではない
    ・ 新ネットワーク思考(アルバート ラズロ・バラバシ)
    ・ 人々の持つ価値観が切り替わるタイミング、それは技術の実現する利便性が、人々の抱く不安を上回った瞬間です
    ・ 人は自分が最も暮らしやすい世界を「現実」として選択し、生きていくようになるのでしょう
    ・ 大きなリターンを出すためには、適切なときに適切な場所にいることが重要です。世の中の流れを読み、今どの場所にいるのが最も有利なのかを適切に察知する能力
    ・ 構築できるロジックは、その人がかき集められる情報の範囲に依存するという危うさをはらんでいる
    ・ 行動を起こす時点と結果が分かる時点の時間差があることほど、自分の認識は当てにならなくなる
    ・ リアルタイムの状況を見ると自分も含めて誰もがそうは思えないのだけれど、原理を突き詰めていくと必ずそうなるだろうという未来にこそ、投資をする必要がある

  • ”大きなリターンを出すためには、適切な時に適切な場所にいることが重要です。
    人間ひとりの努力によってできることは非常に限られています。
    努力に頼るよりも、大きな流れに乗る方が、はるかに速く目的地に着くことができます。
    短期間で大きな企業をつくりあげた企業経営者に会うと、意外な共通点があることに気付きます。実は、彼らが、コミュニケーション能力が高く、リーダーシップや人望にあふれるスーパービジネスマンであることは稀です。
    そのかわり、彼らが共通して持っているのが「世の中の流れを読み、今どの場所にいるのが最も有利なのかを適切に察知する能力」です。”

  • 未来は作られるではなく未来は誰かに変えられるのを待っている、だから自分の認識を信用せず変化を察知し現実への最適化を繰り返していくことが大事。。難しい内容のように見えてとてもわかりやすく、経営だけでなく現代のビジネスマンとしての大切なことに気づかされる。

  • 何やら自己啓発本ノウハウ本的タイトルではあるが、内容はもっとちゃんとしている。淡々としているようでいて志がある。
    弱冠30歳の著者はおそらく何でもできてしまう人間だろう。その彼がビジネスを活躍の場に選んだ理由がよくわかる。


    [more]<blockquote>P008 人は未来を見誤るというのも、私たちが持つパターンの一つです。また「何十年後にこうなる」という未来予測の結論のみを知ったところで、そこに至るまでのプロセスがわからなければ、一切応用が利きません。

    P037 「弱いAI」派は、「人間の精神とは何か」という問いはあまりに難しく解けないので、結果として人間と同じようにふるまえるのであれば、それを『知能』と呼んでもいいではないか、と現実的に考えます。人間の精神構造を再現できているかというプロセスは問いません。
    長年の論争の末、現在、人工知能と言えばそのほとんどは弱いAIをさすようになりました。

    P059 (「アウターネット」)新興国を中心に世界中に遍在する、ネットにつながっていない50億人を一気にネットにつなげてしまおうというのがその目的です。確かにいつ終わるかわからない各国の通信キャリアによるネット回線の整備を待つよりも、宇宙空間から自分たちでネットを提供してしまうのは合理的な判断です。

    P076 イノベーションをする「差し迫った必要性」が日本社会には存在していないのです。だからこそ、仮にイノベーティブなものができたとしても、今の日本において普及するかどうかはわかりません。
    これは個人的な考えですが、社会に必要とされていないものを提供しようとする試みほど報われない努力はないように思います。【中略】差し迫った危機がなにも関わらず、無理に危機感を演出することは本末転倒です。私は、日本にイノベーションが必要だという考え自体に違和感を感じます。自分が生まれた国のためだけに活動するという考え方は近代に生まれたものであり、自明なものではありません。
    本当にイノベーションが必要なのは、国家や国民単位でしか物事をとらえられない価値観だと、わたしは考えています。

    P095 「社員」というのもまた、テクノローにより解体されうる、過渡期のシステムにすぎません。

    P097 各種のセンサーが待ちじゅうに埋め込まれると、家族や恋人や友達とは、能動的に何かをすることなくとも自分の陽隊が共有されることになります。共有することのメリットや楽しさがより大きくなっていく以上、プライバシーの概念もそれに伴い、今よりも緩やかになっていく可能性は高いでしょう。

    P110 課税というシステムそのものが、近代国家を前提にしか成立しないものです。土地に縛られずビジネスができるようになった時代に、土地を前提に作られた課税という仕組みが様々な摩擦を引き起こすのは、ある意味で必然と言えます。

    P112 外貨を規制し、国内の企業を大事に育ててきた中国は、今やインターネット産業において米国と唯一競争できる可能性を秘めた国です。中国政府はインターネットというテクノロジーが社会に与える影響を早いうちに見抜いていたのでしょう。だからこそ、自国企業を飴と鞭を与えつつ慎重に成長させてきました。

    P137 財務諸表という、すべてがデータ化される時代の前に作られた指標だけでは、既に正確な企業の価値を測れなくなりつつあります。【中略】今の状況は、Googleが情報を資本に転換する量を意図的にコントロールしていると見ることも可能です。資本主義においては資本が企業をコントロールしていましたが、彼らの場合は企業が資本をコントロールしていることになります。

    P140 本来は公共性の高い価値を提供するのは政府の役割でしたが、ここにも企業が侵食しつつあるのです。【中略】政治は経済化し、経済は政治化し、その境界線もまた融解し始めているのです。

    P150 どの領域で活動するかによって変化のスピードはバラバラですから、自分がいる場所の変化の速さを読みながら動くことが重要です。変化のスピードは速い順に、消費者、法人、行政・司法です。

    P163 あらゆるもののコストが下がって行く中で、今後は労働すること自体の需要が減って行きます。今のペースで行くと30年後には週休4日のような未来が到来してもおかしくはないでしょう。現在の労働環境を無条件に『当たり前』と受け入れる議論に意味はありません。それらは次の『当たり前』がつくりだされるまでの過渡期の話しなのです。

    P174 今後テクノロジーの進化によって『人間の機械化』と『機械の人間化』が同時に進んで行き、人間という存在そのものもテクノロジーによって変化していくからです。

    P175 テクノロジーとは、単独で存在するものではなく、最終的には人間そのものと融合することが運命づけられたものです。【中略】間違いなく言えるのは、わたしたちはテクノロジーと融合することで、かつては想像できなかったような力を授かることになるということです。【中略】その時私たちは「人間とは何か」という難しい問いへの回答を迫られることになると、わたしは考えています。

    P185 リスクや不確実性を完全に排除する考えそのものが最大のリスクを生み出します。一方で、本当合理的な判断とは、自分が完全に合理的な選択ができるという考えを諦めて、不確実性を受け入れつつ、意思決定を行うことです。

    P195 現代では宗教という「ソリューション」の社会的な必要性は減ってきているのです。社会的な需要と供給の観点から見れば、先進国で無宗教者が増えていること自体は不思議な話ではありません。しかし、別の視点に立てば、形を変えて「理不尽」はいまだに存在します。【中略】封建社会における『身分』は資本主義社会では『資本』にすり変わっただけで、理不尽はなくなっていないとも言えるのです。

    P203 人々の持つ価値観が切り替わるタイミング、それは技術の実現する利便性が、人々の抱く不安を上回った瞬間です。
    【中略】インターネットを中心とした情報技術には、宗教上の教義も信仰の対象もありませんが、既存の社会システムでは報われない人々へ新しい道を提供している点では同じ役割をはたしています。今に至るまで、科学によって神の存在はことごとく否定されてきましたが、その科学が作り出すテクノロジーが神の代わりになりつつあるというのは何とも皮肉な話です。

    P211 現代では、わたしたちのライフスタイルは、生きているうちに何度も変わります。かつての時代のように、今までやってきたことをこれからもやり続けることは、リスクが高いのです。手段が目的化することを防ぐためには、今やっている活動がどんな課題を解決するために誕生したのか、常にその原理を意識しておく必要があります。「原理」とは船が海に流れていかないようにするための碇のようなものです。原理に常に立ち返ることができれば、自分の乗った船が流されることはありません。

    P217 人が行動するにあたってまず壁になるのが、感情です。失敗した時に受ける酷評や嘲笑を考えれば、誰だって恐怖を覚えるでしょう。人間の感情は、あるところを叩くと決まった音が鳴る楽器のようです。嫌なことを言われれば落ち込み、褒められればうれしくなります。いつも誰かの行動に共鳴し、影響を受けています。ただ、自分の目の前の現実がどのように動いているか、そのメカニズムを本当に理解したいのであれば、この感情というフィルタをいったん無視しなければなりません。全体のパターンを理解するために必要なのがサンプルの母数です。一度トライしただけで、そこからパターンを見極めるのは無理があります。物事がうまくいかない場合、パターンを認識するために必要な試行回数が足りていない場合がほとんどです。サンプルが必要だと頭ではわかりながらも、感情的な理由から十分な数が集まる前にあきらめてしまう。
    一回一回の成否に一喜一憂せずに、パターンと確率が認識できるまで、「実験」だと割り切って量をこなすことが重要です。

    P219 ロジカルシンキングは、他人を説得する際には絶大な力を発揮する一方、物事の成否を見極めるには、実はそれほど役に立ちません。

    P224 それまでは、自分の認識を元に論理的に意思決定を行っていました。しかし、そもそも自分の認識はそんなに信用できるものなのか、というよりも、人間に現実を正しく認識する能力はあるのか、改めて考えてみるようになったのです。
    【中略】自分自身の認識すらも誤っている可能性を常に考慮に入れたうえで意思決定をする必要があります。ひとたび動き出せば、新しい情報が手に入り『認識』は随時アップデートされていきます。

    P233 郷に入りては郷に従え、ではたいしたことはできません。ルールメーカーの顔を伺いながらおこぼれにあずかるのが精いっぱいでしょう。

    P243 本当に重要なのは、自分自身のその時の認識ではなく、進化のパターンから導き出される未来のほうに賭けられるかどうかです。9割の人がその未来を予見できたタイミングで意思決定をしても手遅れです。リアルタイムの状況を見ると自分も含めて誰もがそうは思えないのだけれど、原理を突き詰めていくと必ずそうなるだろうという未来にこそ、投資をする必要があります。あなた自身がそう感じられないということは競合もまたそう感じられないからです。

    P247 社会の進化に流れがあるという事実は、実は寂しいことでもあります。流れが一人の人間に覆せるようなものでないならば、個々人が存在する意味は小さいからです。
    【中略】人が未来を創るのではなく、未来のほうが誰かに変えられるのを待っているのです。
    【中略】私たちにできることは、顕在化している課題をできるだけ早く解決する方法を見つけ、一つでも多くの不幸をなくすことくらいでしょう。いつか誰かが実現する未来だったとしても、その到来を早めることは多くの人にとって価値あることです。来たるべき未来の到達を早めることが、その時代を生きる必に課せられた唯一の「仕事」です。</blockquote>

  • 自分にとって目新しさがなかったというだけで、基本的に賛同できる考え方を示してくれるいい本です。

  • 3年も前だと古く感じます。

  • 2018.3.29 面白かった!!!ITの事に詳しくなくて、知らない話ばっかりでとってもわくわく面白かった。後半すこし頭に入りにくかったけど。とにかく行動しなくちゃと思える本でした。情報ってすごい価値があるんだな。

  • 個人まとめ
    ・なぜそれが必要になったのか、現在までの歴史を辿るとその変化を点ではなく線(パターン)で捉えられるので、今後の動きを予想しやすい

    ・現実を捉えるにはパターンが必要なので、失敗を重ねてパターンの母数を増やす。圧倒的なパターンの数を稼ぐことで、そこから成功パターン、失敗パターンが見える

    ・パターンを増やすときに邪魔になるのが感情。失敗した恥ずかしさ、非難を気にしないようにする。(てかみんなそんな他人に対して興味ないから大丈夫)

  • 目からうろこだらけの良書。ここまでSpecialな本はなかなかお目にかかれない。自分が今後どの業界に身を置いても、テクノロジーに対する好奇心は失わないようにしたいと強く思った。

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著者プロフィール

福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立し代表取締役に就任。2015年に東証マザーズに上場。フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」、30歳未満のアジアを代表する30人「30 Under 30 Asia」などに選出。2017年には時間を売買する「タイムバンク」のサービスの立ち上げに従事。宇宙産業への投資を目的とした株式会社スペースデータの代表も兼務。
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』(幻冬舎)で「読者が選ぶビジネス書グランプリ2018」リベラルアーツ部門賞を受賞。

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