不合理だらけの日本スポーツ界 (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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本棚登録 : 136
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799322512

感想・レビュー・書評

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  • 河田さんは日米のスポーツに携わっているからこそ、どちらの良いところも悪いところもきちんと書かれていて、「ほんとそれ!」と何度もうなずいてしまいました。
    シーズンごとにいろいろなスポーツができるマルチスポーツは是非日本でも取り入れて欲しいです!

    ブラック部活とか体罰とか不祥事とかいろいろ問題のある日本のスポーツ界。
    日本の良いところは大切にして、アメリカから学べる良いところを取り入れて日本のスポーツ界の環境が改善され成熟していくことを願っています

    息子のシニアチームでの野球生活は声出しとかお米何合食べろとか父母のお当番や合宿付き添いとか‥不合理だらけでした

  • 日米のスポーツ界を具体例を多く交えながら、比較していて、タイトルの通り、日本スポーツ界がいかに不合理かがわかる一冊。
    アメリカのスポーツ界の現状を知れる一冊でもある。
    読み手によってはアメリカ思考を押し付けているように読まれるかもしれないが…
    私自身は、「日本のスポーツ界はもっと良くなるし、良くしたい!例えばアメリカではこんな例があるんだ!」と言ったような熱いメッセージを感じた。

  • 日米のスポーツの違い
    複数のスポーツをして勉強もしてしっかり休むアメリカ
    合理的に考える

  • 「日本社会のシステムや慣習が日本アスリートたちが成長する機会とよりトップになれるスポーツと出会う機会を奪っている」
    日本スポーツ界は未だに根性論が幅を効かせている。厳しいコーチ指導という名のもとに見過ごされる体罰問題や疲れていようが怪我していようが休ませない練習など、厳しさから逃げずに立ち向かう姿勢が極端に美化されている傾向が強い。「チームの為に」「みんなの為に」「監督への恩返し」など滅私奉公フレーズが頻繁に出てくる。
    筆者はインターンコーチとして参加したアメフト経験から、日米のスポーツ環境の差に驚く。そして日本スポーツ界にもっと科学的合理性や米国スポーツの持つ知見を積極的に取り入れることを提言。特に、体罰は言葉で説明できないコーチの未熟さだと一刀両断し、米国学生スポーツの医療体制の充実度は選手生命のみならず下手をすれば一生を棒に振りかねない危険性の問題だと指摘。 (例えば脳腫瘍4回で、医師から引退勧告される)
    また多くの著名米国選手が文武両道のみならず、マルチの競技でドラフト対象となる程優れているのは、学校がひとつの競技に限定せず子供の可能性を広げる努力をしているからだし、学位を持つことで選手から引退した時のセカンドキャリアに役立つから。
    本書を参考にやる気ある文科省の有志よ、いでよ。

  • アメリカの大学でアメフトコーチを務める筆者による、日米のスポーツ比較論。
    基本的には、警鐘を鳴らすため敢えて日本の問題点、そしてアメリカとの差が大きい分野を取り上げている印象です。
    書いてある内容は納得する部分も多いし、おそらく事実なのだと思います。日本のスポーツは文化として根付いていないので娯楽の域を脱せず、ビジネス規模として非常に小さい。
    一方、フェアにするならもう少しアメリカスポーツの闇についても知りたかったですね。そうすることによってどういったところをいいとこ取りできるかを考えることが出来たと思います。本書の主旨とズレてしまうのかもしれませんが。
    先輩後輩の独特な序列、根性論、ロジックのない練習メニュー。日本スポーツ界には色々誰もが思い当たる不思議が今も多数存在する。著者のような方が一人でも多く立ち上がって日本のスポーツを盛り上げていってほしいですね。

  • アメリカのスポーツ現場のリアリティがよく理解できる。
    感覚的で強い表現が多々あるが、これは筆者のキャリアとマインドがあってこそであり、そういう意味でも貴重な本。

    教育システム(ひいては文化)に起因していることについても、納得。
    スポーツ現場に携わるものも、そうでないものも、とても勉強になると思う。

  • 日米スポーツ事情:
    ヘッドスライディングに見る日本のスポーツの不合理 
    「声出し」は有効か?
    アメリカのスポーツに見られる合理性
    日本のスポーツ界に警鐘を
    アメリカのスポーツにあり、日本のスポーツにないもの:
    カレッジスポーツ
    指導者
    スポーツ医療
    メディア
    マルチスポーツ
    セカンドキャリア
    エージェント
    教育制度と教育方針
    TEAMとチーム
    日本とアメリカの根本的な違い
    2020年へ、そして、日本スポーツの未来へ向けての提案:
    もしも、アメリカに相撲があったら
    2040年に向けて

  • 正解はないという前提のもとで、半分正解、半分不正解という感じ方をした。
    著者の言うことは理解できる、ただ、全てを納得することは難しかった。
    日本人のチャレンジすることへの意識の低さはわかるが、実際に海外に行った人がただ意見を押し付けているようにも感じた。

  • 筆者も述べている通り、全てが日本の風土や文化に当てはまるものではありませんし、教育システムまで手を入れるのは、現時点では厳しいと思いますが、スポーツビジネスを定着させ、スポーツに携わる方が今よりもっと幸福になれる仕組みづくりが必要な点については、強く同意します!

  • 教育上の問題点や現状については少し飛躍していたり、経験則すぎる印象はあったものの、スポーツにおいて合理性を追求することに関しては完全に同意。日本では中学・高校で部活動という課外活動があり、なおかつこのような場では上下関係が特に厳しかったりするから、アメリカの青少年スポーツと比べるとかなり特殊な構造になっているのかもしれない。

    昔は高校野球を観るのがすごく好きだったが、徐々に不合理な実態に気づくと、観るのがあまり楽しくなくなってきた。合理性のない練習や伝統を重んじすぎてしまうカルチャー、また炎天下の中、何百球と投げてそれが美談として報じられてしまうことには違和感を隠せない。それらが組織や大人の事情によって左右されてしまうのなら尚更。

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