Third Way(サードウェイ) 第3の道のつくり方 (ハフポストブックス)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799325421

感想・レビュー・書評

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  • かっこよすぎ。しびれた。山口さんの本、全部読んできてどれも好きだけど。これが一番好きだ。


    ●自分自身をデザインする

    自分をデザインできることは、自分を最大限うまく活かすための方法を知っているということ。ベストコンディションで動けるデザインをする。


    ●自分の本音に従ったことは、必ず後悔しないし、成功する場合が多い。

    その選択は、私のビジョンに沿った選択か?心が違和感を感じていないか?を自分に問う。微妙な違和感やストレスを、無視しない。重要なヒントが隠れてる。


    ●コンセプト共感ではなく、モノ共感で勝負する。コンセプト共感のステージで達成できるのは、売上1億円程度。

    ①コンセプト共感→②モノ共感の順番でブランドを進めるのが良さそう。①はファンに熱狂が生まれやすく、コミュニティができると考えるから。②モノ共感のステージでいきなり戦うのはハードルが高い。(ちなみに現状うちのブランドはどっぷりコンセプト共感ステージ……)


    ●最終的にお金と引き換えにお客様が求めるのは「自分にとってのメリット」

    こちらのこだわりや技術を押し付けても買ってもらえない。相手のメリットを訴求する。


    ●新しいものづくりのために、あえて「お客様の声を聞かない」挑戦

    自分の内発的な感性から生まれたシリーズを作る。


    この本を読みながらメモしたページ数が異常。ビジョンってなんだっけ、ってとことん考え直せた。大きなビジョンを持つこと。

  • 【無無我夢中】
    著者の『裸でも生きる』を読んだとき、男子柔道部員に一人だけ女の子がいる学校がテレビで映されたのを思い出しましたが、今回本書を読んでまたそれを思い出しました。

    経営者として、13年も続けられていることはすごいことです。経営者目線の言葉もたくさん出てきます。
    ただ、なんか寂しいです。
    本人も当然成長してりっぱになられているのですが、あの高校生の時、そしてその後のあのがむしゃら感が消えつつあるのが寂しく思います。いつまでも昔のようにできないのはわかります。人は成長して変わっていくのもわかります。ただ、個人的にさみしいだけです、、、

  • 私は、社会活動を事業にする取組をしていてとても共感できる内容で手元に置いておきたい一冊。
    私のマザーハウスとの出会いは、たまたま通った大阪の本町の裏通りにマザーハウスのお店を見つけた時です。私は鞄が大好きで、その時お店に並んでいた鞄がとても気に入って偶然に立ち寄りました。たぶん、その時に事業背景を聞いた様に思うのですが、記憶が曖昧です。それから行く先々でお店に出会い、お気に入りの鞄になりました。それから新規事業開発が仕事になり、社会活動を事業にできないかと考えていた時に、マザーハウスに出会う事になり、自走できる社会活動はできると言う勇気をいただき日々活動しています。
    そんな方のバイブルになる本です。

  • Aか B、どちらかを選ぶのではなく第3の選択肢を作り出していく姿勢が、マザーハウスというブランドの価値の高さを物語っていると思った。

  • パーパス経営の流れで読むと、より興味深かった。

  • 随分前、山口さんを知って以来、すごい人だなあとその考え方や生き様に魅せられてきた。
    まずは行動することの大切さを教えてくれる。
    サードウェイとは、常識を疑い、現実をあきらめない姿勢なんだと思う。

    以下、印象に残ったこと。
    ・日記には、アクションではなく、感情を書く。そしてなぜそう感じたかを自問する先に、自分の思考を深める。
    ・ヒトに悩むな、コトに悩め

  • 物事は大抵は二項対立で語られるが、第3の道を歩むのも良いのでは、と提案してくれる本。山口絵里子さんの自伝から学んだことを、具体的に読者が実践できる本。自伝で人の人生に触れるのは本当に参考になるけど、実際にどう活かすかまで指南してくれる本は、目から鱗。面白いと思った。

  • 2022年19冊目。284ページ、累計5667ページ。満足度★★★☆☆ 今年創業16周年となるマザーハウス。その経営者であり、著者である山口氏のことは、初めての本『裸でも生きる』を世に出す前から知っていて、製品も愛用しています。そんな彼女も今は40代になり、進出する国の数など私の想像を超えて成長しています。ただ、本書は正直、何か特筆すべきところはなく、まぁ、一部のファンが読む・聴くすれば良い内容かと。

  • 「裸でも生きる」の3部作は、著者の冒険の物語だった。
    本書は、彼女の考え方が書かれている。冒険の中で考えに考えた、一見対立する事象をどのように解決し、発展につなげるかという経験が書かれている。
    妥協して現実に合わせるのではなく、どちらかに寄せるでもなく、対立する2つの出来事を包み込むようなアイデアを絞り出す。出てくるまで諦めない。絶対に答えがあると信じきる。妥協では発展は生まれないのだと気づかされる。
    著者のひたむきなエネルギーは、行動だけではなく、思考にも現れている。

  • サードウェイ 第3の道のつくり方
    (株)マザーハウス 代表取締役 兼 チーフデザイナー 山口 絵理子 著 
    2019年の本

    山口絵理子さん、僕の人生において、かなりのインパクトを与えた方。 個人的には最近はビジネス本ばかりだったり、そこから変化してブレイディみかこさんの本だったり、ふらっと変更して瀬尾まいこさんの本だったりしていたが、改めまして山口さんの本を読んでみた。
    10年以上前、震災より前の時に、「裸でも生きる」と出会って、社会起業家(という言い方は好まれないのかもしれないが)本当にすごい、と当時ものすごく感動した記憶がある。(ついついいまさっきも改めて本を1,2と引っ張り出して眺めてしまった:このままいくとまた全部読んでしまうからやめようと思った、この二冊は本当にとてつもないエネルギーを与えてくださる本である)
     ※そしてNoteでつながっていただけた。感動しています。

    山口さん、今回のサードウェイの本で、確かにおっしゃる通り二律背反の状況から、どういうサードウェイを見つけていくか、文中にもあるがらせんの発想は、なかなかな印象をもった。「相反する二軸をかけ合わせて新しい道を創造する。二極化する世界を生き抜くこれからの思考法。」と帯にある。ここ二三年「両利きの経営」のようなビジネス書を読んだりしていることもあり、代表取締役 兼 チーフデザイナーという両利きの、新たな知見を味合わせていただける感謝の本です。
    サードウェイ、という軸を持って、いくつもの状況に照らし合わせて解釈・意味づけをしていく、考えさせていただける本です。


    抜粋フレーズ、変化球で「裸でも生きる2」から記載し、その後、本書の抜粋フレーズへ行きます。
     ※ちなみにこのフレーズは、あまりに感動したので、僕は自分の「人生のーと」に転記した内容です。
    ==========
    P117
    絶望感の中で、自分はいったい何がしたいのか本気で分からなかった。
    しかし、分からないからこそ、考えた。
    考えて考えて考えて考えた。
    私は頭がよくない。だからもっと考えた。一人ダッカのアパートで体育座りしながら、ボーッと考えた時間はどれくらい長かっただろうか。
    (中略)
    だから、簡単にやりたいことなんて見つからない。
    自分で向き合う努力をしないで、「やりたいことがわからない」と言われても、「考えて」としか言いようがない。見つけるまで考えたらいい、としか言えない。
    ==========


    抜粋フレーズ、僕の感想なんかよりも、山口さんのアツいメッセージを受け取ってほしくて。
    ==========
    P70 一等地で挑むからこそ、商品の競争力を増す必要性、接客レベル向上の必要性、外部環境を読む力を磨く必要性などさまざまな課題に直面し、「総合力」を鍛えられる。

    P108 データ分析からつくられるものは安定したヒットを生み出せるかもしれない。 しかし、それらは人々の心に感動を与えられるだろうか? 数字では計れない感動を生むのは、個人の主観から生まれる創造なんだと思う。

    P119 人間が理由なく「感じる」ストレスや違和感は非常に大事だ。 その感覚を無視しない。 しっかりと受け止めて、「なぜそう思うか?」を考えてみる。

    P138 「らしさ」の部分はブランドの「内面=哲学や価値観」にもち、それを伝えるプロダクトやお店は時代の変化をふんだんにキャッチする。 つまり、ぶれない哲学をもち、戦術は柔軟に変えていく。

    P169 プレイヤーであることで、マネージャーである自分が育っていく。 マネージャーな視点があることで、プレイヤーの自分が活かせる。

    P179  しかし、ものづくりの力、「クリエーション」がその空気を打開した。 
     「あなたの技術とあなたの技術、かけ合わせてみよう」
     いがみあっていた職人たちも、自分にできないことができるライバルはリスペクトをする。自分たちが一人ではできなかったことを明かし合い、お互いの足りない技術を補完しあう。そうやって新しい技術や道具とであう。アイディアが生まれ、今まで自分一人ではできなかったものができていく。

    P185 小学生のときからつけている日記。「日記」というと「今日何をした」という内容になりがちだが、そういうことは一切書かない。アクションの記述のない日記。
     その代わり、「今日どう思ったか」という感情を書くようにしている。そうすると「なんでそう思ったか?」という、もう一段深く、自分の心を掘る習慣がつくれるからだ。
     これを長年やってきて思うことがある。
     自分の本音に従ったことは、必ず後悔しないし、成功する場合が多い。 逆に体裁や、他人の言葉に重きをおいたアクションは、一時的にはうまくいっても、やがて崩れさったり、長持ちしたりしないことが多い。


    P282 「こうかもしれないな」と思った時点で、一度覚悟を決めたらいいのだ。
     もう迷うのをやめて、「とりあえず」そこに向かって頭と体を動かして、夢中になってみること。
     夢中になる人の目にはいろんなことがクリアに見えるはず。出会いも降ってくるはず。

     そんなプロセスの中で、「あ、これ違うかも?」と思ったら笑顔で軌道修正したらいいじゃないか。(中略)
     「もっとこうしたいな」「これができればいいな」と毎年のように軌道修正している。本気でやってみたけれど、実はあんまり好きになれなかったな、なんて山ほどある。

     だけど、大事なことは軌道修正前提でも覚悟を決めて動くことなんだ。
     動いた結果、全部が「今」につながっている。
    ==========

    また、山口さんの本、さがさなきゃ。

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著者プロフィール

やまぐち・えりこ1981年埼玉県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業、バングラデシュBRAC大学院開発学部修士課程修了。大学のインターン時代、ワシントン国際機関で途上国援助の矛盾を感じ、当時アジア最貧国バングラデシュに渡り日本人初の大学院生になる。「必要なのは施しではなく先進国との対等な経済活動」という考えで23歳で起業を決意。「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念を掲げ、株式会社マザーハウスを設立。バングラデシュ、ネパール、インドネシアの自社工場・工房でジュート(麻)やレザーのバッグ、ストール、ジュエリーなどのデザイン・生産を行っている。2016年現在、日本、台湾、香港などで28店舗を展開している。Young Global Leaders(YGL) 2008選出。ハーバード・ビジネス・スクールクラブ・オブ・ジャパン アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2012受賞。毎日放送「情熱大陸」などに出演。著書に『裸でも生きる 25歳女性起業家の号泣戦記』『裸でも生きる2 Keep walking 私は歩き続ける』『自分思考』(いずれも講談社+α文庫)。

「2016年 『輝ける場所を探して 裸でも生きる3 ダッカからジョグジャ、そしてコロンボへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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