多様性の科学

  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799327524

感想・レビュー・書評

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  • 多様性の価値は、いろいろな見方や考え方が、交わることにより、実感へと。自分は未熟であると認識して、人と交わっていくこと、それが、新たな多くの可能性を広げてくれるのだろう。

  • 多様性は大事である。日本型組織のような閉鎖的な組織はイノベーションの対極にある。構成員に多様性があっても多様な意見が反映されない官僚組織ならば意味がない。

  • 【感想】
    色々な人の意見を聞くことは意思決定の基本ではあるが、それゆえに難しい。議論に参加する人の人数が増えれば、単純に時間とコストが増大する。また、参加者が情報を完全に把握している「専門家」だとは限らない。その分野に関してはずぶの素人で、ただ「マイノリティとしての一票」を投じるためだけの頭数として議論に参加していることもある。果たして優れた意思決定とは多数決で決まるものなのか?であるならば、「多様な意見を反映している」と言えるのは何人以上の参加が必要なのか?そして、参加者に求められるリテラシーはどのレベル以上なら合格なのか?
    こう考えていくと、どんどん深みにハマっていく。そして、議論を散々尽くしたあげくに、ふとある考えがよぎってしまう。「そもそも色々な人々の意見など聞かず、最初からひと握りの天才だけに統治を任せればよいのでは?」

    本書は、意思決定や組織構築を「画一性と多様性」の観点から論じるものだ。CIAが9.11テロを防げなかった理由、エベレスト登頂における事故の原因、均一なコミュニティが生む白人至上主義の罠、ダイエットが失敗する理由など、取り上げられるテーマは非常に幅広い。日常における選択から優秀な組織の構築論まで、問題解決における「多様性の大切さ」を、古今東西の具体的な事例を引き合いに出して説明していく。

    本書の論旨は単純明快で、「すぐれた意思決定やイノベーションには多様性が必要」ということだ。
    それは、画一的な組織では「盲点」が重なってしまうことにある。
    例えばCIA。CIAは世界でも選りすぐりのトップエリートを採用しているが、他の組織に比べて職員の人種、民族性、性別、社会的な階級などが画一化されていた。白人、アングロサクソン系、中・上流階級の出身、リベラル・アーツ・カレッジの卒業生が大半を占め、非白人や女性はほぼいない。それはCIAの文化、つまり「能力の高さを多様性より優先すべき」という理念から生まれる結果だった。
    一見、この理念には説得力がある。国防という特殊な仕事を遂行する企業にとっては、職員の基礎レベルを一定以上に保つ必要がある。多様性は言わば「能力主義」と両立しないものであり、採用面接の点数がボーダー以下の非白人を採る理由は存在しないように思える。
    しかし、組織は個人ではなくチームで動く。チームの成績を最大化させるには、その人員を含めた全体のバランスを注視しなければならない。業務範囲が広範に渡れば渡るほど、全体のバランスを「能力」だけで取ろうとすると逆に不均衡が生まれてしまう。

    ここで重要となるのが「さまざまな人」の力だ。人種や価値観の違いは、「正しいと思われる意見」で合意する前に、「違う意見」によって盲点を見つけることを促す。アメリカ出身の白人が考えるテロリストの姿よりも、イラン/トルコ系のイスラム教徒が考える主導者の姿のほうが、アルカイダやビンラディンの本質を正確に描ける。CIAに欠けていたのはまさにこの「人種・思想」の多様性であったのだ。

    当然だが、「大学の入学試験やCIAの採用試験のように、一定の知能を備えていることが求められる分野でも、多様性に重きを置いていいのか?」という疑問は挙がるだろう。注意しておきたいが、筆者は決して能力主義を否定しているわけではない。能力があるのは前提であり、その中でなるべく多様性を保ちなさい、と本書では述べている。肌の色や性別が異なるからといって、認知的多様性が高まるわけではない。一定の知能がなければ集合知そのものが生まれないからだ。

    だが、そのような回答にもさらに、「『能力が高くてかつ多様な集団』を実現するのは難しくないか?」という疑問が生まれると思う。例えば本書でも語られているカンザス大学では、アメリカ全土から来る優秀な学生と外国から来る留学生が一緒に学んでいる。一見「能力と多様性」を両立している理想的な大学に思えるが、筆者は「名門大学の優秀な学生ばかりの集団は同質性を生む」と厳しい意見を述べている。集団というのはそれ自体が成員を同質化させる方向に働くため、「能力が高くてかつ多様な集団」の実現は言うほど簡単にはいかない。

    加えて、「門外漢のレベル(の低さ)をどの程度まで許すか?」という問題も浮上するだろう。いくら多様性が大切といっても、議論する分野に対して知識ゼロの者を加えては意味がない。本書の例では、イングランドのフットボールチームを立て直すためにラグビー代表や自転車競技のプロ、女性士官などを集めて戦略の策定を行った。また、エニグマを解読するために、数学者だけでなくクロスワードパズルが上手な人も募った。彼らはフットボールや暗号解読の分野から見れば「門外漢」だが、一応、議論ができないほど知識ゼロではない。
    こうした素人集団をどのレベルまで許容するかによって、組織やプロジェクトの質が大きく左右されてしまう。それゆえに成員の選定については慎重を期すべきだが、丁寧に議論したところで、「ここまでならセーフ」という一定の区切りをつけるのは難しくないか、と思ってしまった。
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    本全体の感想としては、「失敗の科学」と同じように、具体的なエピソードをもとに議論を展開しているため、読みやすく、お話として非常に面白い。一点気になったのは、本書の最後に述べられる「多様性を確保するためのポイント」が、「具体的にはどういう方法を使えばいいの?」という疑問に対して答えになっておらず、やや片手落ち、という印象がある。ただ、多様性にまつわる様々なケースを知れるという意味では大変有意であり、多くの示唆を得られる本であることは間違いない。オススメの一冊だ。

    失敗の科学のレビュー
    https://booklog.jp/users/suibyoalche/archives/1/4799320238
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    【まとめ】
    1 人材の偏り
    CIAの採用試験は、合格者が2万人に1人という相当に難関なものであり、並外れた人材が採用されている。しかし、1947年から2001年まで、CIAの文化には一貫して著しい特徴があった。職員の人種、民族性、性別、社会的な階級などが(アメリカおよび世界のほかの機関に比べて)画一化されていたのだ。白人で、アングロサクソン系。中・上流階級の出身で、リベラル・アーツ・カレッジの卒業生であり、非白人や女性はほぼいなかった。これは「能力の高さを多様性より優先すべき」という理念から来る結果だった。

    しかし、一筋縄ではいかない問題を解決しようとする際には、正解を導く考えばかりでなく、「違う」考え方をする人々と協力し合うことが欠かせない。重要なのは「多様性」である。

    アメリカの経済学者チャド・スパーバーの調査によれば、司法業務、保健サービス業務、金融業務において、職員の人種的多様性が平均から1標準偏差上がっただけで、5%以上生産性が高まったという。またコンサルティング会社のマッキンゼーがドイツとイギリスの企業を対象に行った分析では、経営陣の人種および性別の多様性の豊かさが上位4分の1に入っている企業は、下位4分の1の企業に比べて自己資本利益率が66%も高いという結果が出た。

    同じような人々の集団は「盲点」が共通しがちである。画一的な集団は重大な過ちを「話し合いによって共通の見解が得られた」という満足感で見過ごし、そのまま判断を下してしまう。

    9.11のテロ攻撃による悲劇は、アルカイダによって繰り返されたテロの兆候をはっきりと問題視できていれば、本来なら回避可能だった。この点について、アメリカの情報機関に対する批判は正しい。しかし「CIAが危険な兆候を見逃したのが原因だ」と言うのはどうだろう?そうした批判は「後知恵バイアス」の影響に惑わされている。CIAにとって、危険な兆候は明らかではなかった。現在CIAを批判するいくつかの団体にとっても、当時はおそらくそうだっただろう。皮肉なことにそうした集団も画一的なのだから。多様性に富んだ集団なら、アルカイダのみならず世界中の脅威に対してもっと深い洞察力を発揮できただろう。考え方の枠組みや視点の違う人々が集まれば、物事を詳細かつ包括的に判断できる大きな力が生まれる。

    CIAの職員は個人個人で見れば高い洞察力を備えているが、集団で見ると盲目だ。そしてそのパラドックスの中にこそ、多様性の大切さが浮かび上がってくる。


    2 多様な枠組の集団
    多様な枠組みの集団は、なんでもオウム返しに同意し合うクローンの集まりではなく、反逆者の集団だ。しかしただ無闇に反論するのではなく、問題空間の異なる場所から意見や知恵を出す。新たな観点に立ち、それまでとは違った角度から視野を広げてくれる。
    それが高い集合知をもたらし、集団が頭数以上の力を発揮できるようになる。全体が部分の総和に勝るのだ。
    こうした点から考えれば、チームで難問に挑む際にまずやるべきことは、問題そのものをさらに精査することではない。むしろ大事なのは、一歩下がってこう考えることだ。我々がカバーできていないのはどの分野か?無意識のうちに「目隠し」をして盲点を作ってしまっていないか?あるいは画一的な人間ばかりで問題空間の片隅に固まっていないか?
    これらの根本的な問題に対処しない限り、チームや組織は失敗のリスクを背負うことになる。

    強調しておきたいのは、筆者は決して能力主義を否定しているではないということだ。要は、集合知を得るには能力と多様性の「両方」が欠かせないという話である。
    例えば、人口統計学的多様性が高くても、認知的多様性にまったく影響を及ぼさない場合もある。スパーバーは前述の調査の中で、航空機部品や機械装置などの製造会社においては、職員の人種の多様性が生産性の向上にまったく寄与していなかったと報告している。これは、たとえば黒人であることと、エンジン部品のデザインを向上させることの間にそもそも関連性がないためだ。
    肌の色や性別が異なるからといって、認知的多様性が高まるわけではない。たんにチェック項目の数を増やしたところで集合知は得られない。それに最初は多様性豊かな集団でも、そのうち集団の中の主流派や多数派に引っ張られて(同化して)結局みな画一的な考え方になってしまうことがある。

    多様性は高い集合知を生む要因となるが、それには根拠が必要だ。対処する問題と密接に関連し、かつ相乗効果を生み出す視点を持った人々を見つけることが鍵になる。


    3 ヒエラルキーによるコミュニケーション阻害
    集合知には多様な視点や意見――反逆者のアイデア――が欠かせない。ところが集団の支配者が、「異議」を自分の地位に対する脅威ととらえる環境(あるいは実際にそれを威圧するような環境)では、多様な意見が出にくくなる。ヒエラルキーがコミュニケーションの邪魔をするのだ。

    エラスムス・ロッテルダム大学経営大学院による研究では面白い結果が出ている。1972年以降に実施された300件超のピジネスプロジェクトを分析してみると、地位の高いリーダー(シニア・マネージャー)が率いるチームより、それほど高くないリーダー(ジュニア・マネージャー)が率いるチームのほうがプロジェクトの成功率が高かったのだ。
    ヒエラルキーがものをいう環境下では、権威あるリーダーの存在は抑圧を招く。しかしそうした存在がいなければ、集団の意見が表明・共有されやすくなる。

    このようなヒエラルキーによるコミュニケーション不足に伴う事故は、航空業界や医療業界など、あらゆる業界で発生している。

    1人か2人の人間が主導権を撮ると、その集団(特に内向的なメンバー)の視点や意見は抑圧される。支配的な人間がリーダーになった場合はさらに抑圧が強まり、メンバーはリーダーの意見に無条件に賛同するようになる。反逆者のアイデアは表明されない。
    トンプソン教授は言う。「データによれば、一般的に4人のグループの場合、そのうち2人が発話の62%を担う傾向があります。6人グループなら、3人で70%。この支配傾向は、集団が大きくなればなるほど強くなっていきます」。これは日常的に見られる傾向で、「不均衡なコミュニケーション間題」という名前も付いている。「面白いのは、自分ばかり話している人がその傾向にまったく気づいていないことです」とトンプソン教授は続ける。「彼らは 『全員が平等に話している』『平等な会議だ』と言って譲りません。原因は彼らの自己認識不足です。そのため人から指摘されると腹を立ててしまい、いざこざに発展することもよくあります」。

    とはいっても、組織にはある程度のヒエラルキーは必要不可欠であり、管理職という存在を無くしてはチームはまとまらない。では、このヒエラルキーと多様性のバランスをどう取るべきなのか?鍵は、従来の「支配型ヒエラルキー」とは違うもう一つのヒエラルキー構造、「尊敬型ヒエラルキー」にある。

    支配型のヒエラルキーでは、従属者は恐怖で支配された結果、リーダーを真似る(たとえば同じ意見を言う)。一方、尊敬型の集団は、「ロールモデル」であるリーダーに対し、自主的に敬意を抱いてその行動を真似る。つまり、尊敬型の集団の場合、リーダーの寛容な態度が従属者に次々とコピーされ、集団全体が協力的な体制を築いていく。リーダーの意見をオウム返しするのではなく、リーダーに進言する環境が生まれる。人を助けることで、相手ばかりでなく結局自分にもプラスになるという、いわゆる「ポジティブ・サム」的な環境が強化されるのだ。


    4 イノベーション
    現代におけるイノベーションの多くはまったく異質のコンセプト、技術、データなどを融合して生まれている。融合が進化の原動力になりつつある現代において、重要な役割を果たすのは、異なる分野間の橋渡しができる人々である。
    イギリス人起業家キャサリン・ワインズはこの点をうまくまとめている。「問題の本質を見抜くには、当事者にとって当たり前になっている物事を第三者の視点で見つめ直さなければならない。新たな視点に立って取り組めば、チャンスや可能性が明確に見えてくる」。

    イノベーションは個人からではなく、ネットワークで繋がった頭脳がもたらした集合知によって、連鎖的に引き起こされる。人々とのつながりが大きな鍵となるのだ。

    しかし多様性豊かな環境は、矛盾した現象ももたらす。世界が広がるほど、人々の視野が狭まっていくのだ。多様な学生が集まる大規模なカンザス大学では、画一的なネットワークが生まれ、多様なビジネスマンが集まる交流イベントでは、顔見知りとばかり話す傾向が見られている。これは現代社会における特徴的な問題の1つ、「エコーチェンバー現象」につながる。エコーチェンバーの中では、外部の反対意見を排除せずに取り入れて、それを「自分を攻撃する悪意」と決めつけ、自説をますます強化させる。

    インターネットはその多様性とは裏腹に、同じ思想を持つ画一的な集団が点々と存在する場となった。インターネットにおいては、利用者は自身の考えに合う情報の方を選択的に見ている率が平均して高かったものの、反対意見も目にしていた。興味深いのは、自分とは反対の意見を見たそのときに何が起こるかだ。普通に考えれば、たとえ正反対の意見でも、十分な裏付けや証拠を目にすれば、それまでの自分の意見を多少なりとも和らげるはずだ。しかし実際はまったく逆のことが起こる。以前にも増して自分の意見を極端に信じるようになるのだ。


    5 多様性確保のために必要なこと
    人類は、多様性という土台の上で、知能や身体を進化させて繁栄してきた。多様な知恵やアイデアの蓄積、集団の繋がりが人間を最強種にしてきたのだ。

    以下は、仕事や私生活に多様性を取り込むための3つのポイントである。

    ●無意識のバイアスを取り除く
    ●陰の理事会
    →重要な戦略や決断について、若い社員が上層部に意見を言える場を作る
    ●与える姿勢
    →自分の考えや知恵を相手と共有しようという心構えを持つ

  • タイトルから想像していた内容(生物種の多様性の話かと思っていた)
    と違ったけどとても面白かった。

    9.11でのCIAの失敗はどこにあったのかの話から始まる。
    AmazonやGoogleの会議の話。
    エベレスト登頂を試みたパーティの大規模事故の話。
    大戦中の暗号解析の話。

    画一的なグループにおいて問題解決が困難になる。
    それを打破するには多様性が重要らしい。
    私が小さい頃は多様性なんて言葉聞いたことがなかった。
    みんな同じを良しとしていたのだろう。
    でも、多様性を受容して打破できることがある。面白い。

  • いやー、とても良かった。読んで良かったと本当に思う。

    この手の本はどうしても読むのに時間がかかってしまうのだけれど、具体的な実例と学術研究が交互に紹介されていて、読んでいて飽きない!帯にあったけれど、実例部分は本当に映画のようで興味深く読めた。私の結論、多様性って難しい。だけど、日々どうやって意識していけば良いか、3つのアドバイスも最後に述べられている。ここでは書かないので、ぜひ、たくさんの人に読んで欲しい。

    国家の安全を第一に考え、能力を求めた人事を行った結果、画一的になったCIA。なぜCIAが9.11を未然に防ぐことができなかったか。本書では、ここから多様性について考えることが始まる。

    多様性が必要だとは重々わかっていながらも、実は画一的であることに気づいていなかったり、共に過ごすうちにせっかくの多様性がなくなりクローン化したりという説明にも大いに共感するとともに、この、クローン化は特に厄介だと感じた。また、規模が大きく多様性に富んだ大学に通う学生ほど、自分と同種のコミュニティーを作りがちだという実例も、これまた、多様性の難しさを痛感する事例だった。

    「多様性」というと、差別やジェンダーといった倫理的な側面から語られることが多いけれど、業績を上げる、イノベーションを起こすといった、集合知を高めるという観点でも「多様性」が重要であることを認識できた。

    多くの人に薦めたい本でした。

  • 多様性の重要さ、必要性を体系的に学べて、興味深い一冊だった。
    事例が豊富で、堅苦しさはなく、読みやすいこともよかった。

    画一的な組織、閉鎖的なネットワークがいかに致命的な盲点を生み、時には悲惨な結果を招くことになるかをいくつもの事例が物語っている。
    個人としては優れていても集団として愚かになりうることを、肝に銘じておくべきかもしれない。

    では自分に何ができるかというのが難しいところもあるが、最終章にそのヒントを載せてくれている。人類の集合知としてこの一冊は広く読まれてほしい。

  • ある宿に、この本が置いてあった。風呂上がりに読んだ。かなり読んだが、読み終えるまでの時間はなかった。結局、やっぱり読みたいからと購入した。多様性を排除したがゆえに、結果的に大きな損失を被ったという前例が詳細に書かれている。自分の行動や、自分の属する組織の行動原理を、振り返るきっかけを与えてくれる本だった。

  • 多様性についての色んな話。どこかで昔、町中で歩いてるグループの服装が違ければ違うほど、その集団はお互いの多様性を尊重し、外見にとらわれない自分たちの中身を信頼し合っていると聞いたことがあります。それと似てるのかな。

  • めちゃくちゃいい本でした。
    「多様性の大切さ」について、様々な角度から丁寧に考察した本でした。
    新しい視点の重要性を改めて認識出来ました!
    ぜひぜひ読んでみてください!

  • 1.関わる人の数と種類が増えたので読みたくなりました。


    2.多様性とは「異なる視点を持った人々が集まり」を指してます。組織を形成するにあたり、多様性に広がりがあるほどパフォーマンスが上がっていくという結果も出ていることから、多様性の重要性について説いています。
    ただ、多様性を維持することはとても難しく、組織で動く際は支配型になってしまいます。支配型はスピード感を持って1つの目標に向かっていけるという利点がありながら、モチベーションやパフォーマンスの低下に繋がります。これを防ぐためには尊敬型リーダーシップと使い分けていく必要があります。本書では、組織や日常生活で多様性についてあらゆる実験、ヒアリングを基にその重要性について説いています。


    3.楽をしたい時ほど画一的な意見に走りたがるというのは人間の性なのかもしれないです。ただ、ほれによってメンバーの意見を聞かなくなる傾向があるため、心理的安全性は保ちづらいと思いました。組織を形成するにあたって1番大事なことは「居場所を実感してもらうこと」だと思ってます。それを感じることで自分が頑張れるようになっていくのだと思います。そのきっかけとして「自由な発言ができる場をつくる」ことが良いと思いました。

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著者プロフィール

作家、英『タイムズ』紙コラムニスト。オックスフォード大学哲学政治経済学部を首席で卒業。卓球選手として活躍しオリンピックにも2度出場。著書に世界的ベストセラー『失敗の科学』『多様性の科学』他。

「2022年 『才能の科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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