世界の深層をつかむ 宗教学 (わかったつもりで終わらない 独学シリーズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
3.67
  • (1)
  • (2)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 95
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784799327838

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 知っているようで実はよく知らない『宗教』の世界を信仰の面からでなく客観的な学問の立場から解説している本。
    だから教養としての知識を蓄えるには良い本だと思う。

    大学のカリキュラムのようになっており、3週間で1冊を学ぶようなイメージ。
    振り返りの課題もあるので、ある意味教科書っぽい。

    主に扱うのはユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教だがそれ以外の地域ごとの宗教も扱っている。

    人類の歴史やニュースや外国人の文化背景を理解したり、逆に外国人に日本人の宗教観を説明するときには大いに参考になると思うが、宗教の最たる目的である人生の幸福に資するわけではない。
    つまり本当に宗教心を持っている人の心情やその意味を理解できるわけではないので、上っ面なわかったつもりになる恐れも含めて☆3つとした。
    (もちろん客観的に見る立場を強調した本であることは理解しているが。。)

  • 15日のワークブックとして設計されているが、著者のはじめににて「本書をどのように使おうとご自由です」と書いてあったので、重いテーマではあるがさらっと読んでみようという気分になり読み始めた。
    宗教組織に対してマイナスイメージを持っていたが、救いの一つである人々のつながりのために存在していることを思うと必要ではあると思う。

    生きている中で苦難があると、人生は試練や修行の場と捉える考え方に今まで賛同できなかった。
    なぜ人は苦しみがあると、意味づけたくなるのか。
    そしてその救いを宗教、神、スピリチュアルに、求めたくなるのか。

    日本人の民俗的生活のページも興味深かった。
    私たちは何のために、何を信じて、幼い頃からの習慣を当たり前のように取り入れているのか。


    時間がある時にそれぞれの宗教の成り立ちも読んで、深く学習したいと思った。


    本文より>
    宗教は矛盾に満ちた古代からの文化です。
    宗教を批判的に眺めることもまた大事です。

    基本概念>
    信者は救いを求めて宗教を実践している。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1958年生まれ。北海道大学工学部建築工学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科修了(宗教学専攻)。
著書に『信じない人のための〈宗教〉講義』(みすず書房)『信じない人のための〈法華経〉講座』(文藝春秋)『人はなぜ「神」を拝むのか?』(角川書店)『初めて学ぶ宗教――自分で考えたい人のために』(共著、有斐閣)『超訳 法華経』(中央公論新社)『宗教のレトリック』(トランスビュー)ほか。
訳書に『宗教の系譜――キリスト教とイスラムにおける権力の根拠と訓練』(T・アサド、岩波書店)『世俗の形成』(T・アサド、みすず書房)『心の習慣――アメリカ個人主義のゆくえ』(R・N・ベラー他、共訳、みすず書房)『ファンダメンタリズム』(M・リズン、岩波書店)
『科学と宗教』(T・ディクソン、丸善出版)ほか。

「2014年 『宗教で読み解く ファンタジーの秘密 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村圭志の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×