遊廓で愛は淫れる (ビーボーイスラッシュノベルズ) (B-BOY SLASH NOVELS)
- リブレ出版 (2013年2月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799712580
作品紹介・あらすじ
両親を奪われ遊廓に売られた隼人は、初客として現れた花街一の遊び人で高級料亭の主人・千堂から仇討ちに協力するかわりに一流の男娼になれと言われる。いやらしい舌づかい、褥でのご奉仕…屈辱にふるえる無垢な身体はあらゆる性戯を仕込まれ、熟れた果実のように変えられてゆく…!「お前が欲しい。泣いて嫌がったってやめねぇからな」千堂に強引に押し倒された初夜、淫らな愛撫と彼の狂おしくも熱い眼差しに、隼人は快感に啼き心まで蕩かされ-。
感想・レビュー・書評
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遊郭が舞台というだけでもう食傷気味だし、花魁エロってBLでなくてもいいし、みたいな先入観があるんですよね…
タイトルもちょっといただけません。
苦手意識はありましたが、御堂センセのスイートな持ち味は好みなので読んでみました。思っていたより面白かったです。文章も明快で読みやすいです。
両親を自殺に追い込んだ男爵の元へ仇討ちに乗り込み、逆に捕らえられ借金のカタとして遊郭に売られてしまった18歳の隼人。
男娼として働かされる境遇に納得できず、足抜けを繰り返すはねっ返りでなよなよしてない男の子です。もちろん、恋愛には超疎くてまじめで、おまけに甘え下手というのはお約束。
そんな隼人が“葉月”と名乗っての覚悟の初客は、花街一の遊び人で高級料亭の主人、千堂という男。彼は仇討ちを心に堅く決めている隼人のためになぜか協力すると言い出し、廓の生き方を教える代わりに自分を楽しませろと約束させられます。
花魁の手練手管を指南されてエロエロ三昧な展開かな…と思っていたら、意外にドラマチックでドキドキさせる展開でした。
男娼として売られても、頭の中は仇を討つことでいっぱい、化粧や打ち掛けも拒否っていた隼人。
こんなお子ちゃまに興味を持った千堂ももの好きだよね~などと思っちゃいましたが、心惹かれる理由はあったんですよね。伏線はかなり用意されています。
スイートに仕上げるための多少のご都合主義も気になりましたが、そこは込みで楽しむ心の広さがマストです。
例えば、足抜けで屋根から落っこちてグッドタイミングで千堂に抱きとめられたり、菖蒲に虐められたところをすぐに千堂に救出されHな介護までされたり、いくら千堂が独占してたからといって他の客がほぼ皆無って…
なので思わず、太一にめちゃ酷いコトされたりするシーン期待してしまいました。
ラブラブです。千堂は安心保証ですよね。お金もいっぱいだし、受を守れるし。
別れを告げるところではちょっとうるっとしてしまいました。愛ゆえの別れは辛いですよね。それまであまりにもトントン拍子だったので。
なので、でき過ぎな結末だとしても妙に納得して満足でした。
エロ的にも愛があってほっとできます…かなり濃厚なのは、スラッシュだというのを意識してですね? -
薄々気づいてましたけど遊郭物って苦手でした…そういえば大体避けてた。お客を取るからっていう判りやすいいつもの苦手要素のせいだけでなく、遊郭自体も苦手なようだ。苦手だとここまで入れないんだな…と学んだ1冊にもなりました。
御堂さんだしそんなアレではないだろーってのもあったのですが、その予想は合ってたんだけど、そうだと逆に遊郭物好きな人には全く物足りないんじゃないのかしらとか。遊郭物知識が乏しいせいで認識が間違ってるだけなのかもですが、色んなお客さん取るものじゃないの?中々そんな気配が出てこなかったので、苦手な身としては良かったんだけど、遊郭物で手を出した人には肩透かしじゃとか思いました。攻の独占状態。後半でようやくそんな話が出てきましたが。
甘々王道が持ち味だと思うので、今回はカラーと設定が合ってなかったんじゃないかなーと思いました。遊郭ってこう、苦さと切り離せない、御堂さんのカラーとは正反対の話なような。甘さを出したせいで、主人公が何か幸運すぎるというか都合良すぎるというか、違う意味で甘い…て話になってた気がしました。
ところで本当に絵が…亜樹良さん本当に残念な事になってしまったなと当たる度思う。デジタルになったせいですか?ある時期から突然崩壊したような。前は繊細なキレイな線だったのになぁ。なんかもう漫画絵じゃなくなってしまったなぁと。怖いです。あとこれも毎回思うけどカラーの肌の色が…土色だよー正直汚い…。