不憫BL

  • リブレ出版
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799713747

感想・レビュー・書評

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  • 一番手の志村貴子さんの義理兄弟の話が秀逸。
    愛しいと書いてかなしい、可愛そうと書いてかわいそう、と読む不可解な日本語の意味を実感。無様な姿を晒し、かっこいいお兄ちゃんのままでいられなかった兄の罪と、それに対する弟からの罰。最後は倒錯的なこれからの関係を彷彿とさせる。なんか、お兄ちゃんの気持ちが分かりすぎて同族嫌悪…読後は詰めた息を吐き出さないと身体にこもる湿度の高さ。
    不憫といいつつバッドエンドな話はほぼ無し…なんだよ皆リア充かよ。

  • 不憫をテーマにしたアンソロジー。健気で一途なのに報われない恋はBLにとって永遠のテーマな気がします。
    まず志村貴子さん。実は初読みでもちろんBLも初めて。ふわっとした絵柄で悲劇をユーモアを交えてやんわり包むような展開。やっぱり既存のBLとは一線を画すような作風で血の繋がらない二人の兄弟の関係が凄くリアル。不憫な話でビターエンド、モノローグも切ないのに絶望感は無い…いつか報われるのではないかと一筋の光さえ感じました…甘い描写は全く無いのに不思議です。
    そしてやっぱり雲はるさんの猫っ毛スピンオフは反則ですよ。ここでハルくん×北原さんを持って来るとは!これは不憫というオブラートに包まれたラブでしかありませんでしたけどね(*≧艸≦)可愛い顔してドSなハルくんに虐められる事さえ喜びの北原さんはいいカップルだなと思いましたww
    そしてもう一人、懐十歩さんという方の人外からくりBL…初めて読みましたがいい話でした。他の作品も読んでみようかな。こうやって知らなかった色んな方の作品に出会えるのこそアンソロジーの醍醐味だと思います。
    全体的にこういう切ない話は大好きなのでまたこういうアンソロ作って欲しいです。とりあえず志村さんのBLの続き…読みたいです(*´∀`*)

  • どれも個人的にははずれないと思いました。好きだった。
    ただ、「不憫」の枠で見ると、当てはまる作品少なかったような…。人それぞれ思うところは違うと思うので断言はしませんが、私は「不憫!不憫!」と思って読み始めたので、ちょっと肩すかしくらった感はあったかなあと…。「不憫の意味とは…」とか考えはじめてしまったw

    志村さんのBLは初めて読みましたが、個人的にはこの作品が一番「不憫BL」でした。好き好きだけじゃどうにもならないんだろうなって、この先も何もない(弟が同情してくれて何かあるかもだけど同情なだけとか)と思えるのが一番いいなって。なんか勝手に妄想膨らみました。

    河井さんのはある意味「主人公不憫だな」って思ってしまった(^-^)いや、一途だし、可愛いんだけど、先輩に好かれると思ってなかったとか、キスやおせっくすしようとか言ってもらえると思ってなさすぎて、幻聴?とか言い始めてほんと不憫だと…。
    これの前のやつ読んでるから「これは~!あれの続きか。」ってなりました。本誌で読んだんだったかな…

    兄弟ものが好きな私はきよみずさんの作品もかなりクリーンヒットでした。不憫…ちょっと含み持たせ過ぎて理解がおっつかなかったけどね…

    津田さんのは不憫というより悲恋というか、切ない系…?かなって!わりと溢れてる話だったのでさらっと読めてしまったのが残念ーもうちょっと右の子の嫉妬が深くて…とか、もっとひどいことしていっそ攻めに嫌われようとして不憫…とか見たかったかも。

    雲田さんは!どうして!この題材で!この漫画なんだ!っていう!普通に好きなほもだよ…最後ただのラブラブじゃねーか!普段だったらめっちゃいいと思うやつだよ!きっと教師が不憫なんだねこれは…わかるけど理解できるけどラブラブだよ!!

    ツタさんも同じくこの子に会ってしまった主人公男性が不憫なやつなんだなって思いました!この世異聞関係だった!

    こうして感想書いてると、「話全体で不憫」って思うのと、「関係性が不憫」って思うのと、「このキャラ、これから先(または今、または昔)可哀想だな…」って不憫に思うのと、「不憫とは」って思うのに分かれてました!!気付かなかった…。普通に「不憫」多かったですね。
    暗めのアンソロではないです。表紙のツタさんのみたいな雰囲気のアンソロです。あーすごくよかった!

  • 鈴木ツタさん目当て。志村さん、雲田さん、も面白かったです。桜日さん、御影さんも良かった。不憫がテーマだったのですが、このテーマは難しいものかも… 勿論どのお話も面白かったですが不憫?と感じる作品もあったので、その点でいけばパセリちゃんが一番不憫でしたね(笑) 豪華な作家さんたちばかりなのでとても満足です。

  • 2015/07/10 売却。

  •  不憫というほど不憫ではなかったし、ハッピーエンドが多かったので苦しくはならなかったけれど、全体的に雰囲気が梅雨を想像させるような、霧雨の空みたいな感じだった。志村貴子につられて買って、ダメなお兄ちゃんに対してとても幸せな気持ちになった。

     ノーサンキューのハルくん、スニーキーレッドのハルくんに続いて、雲田はるこのハルくんがダメな感じの男の子だったので嬉しい。

  • 不憫の文字に惹かれて購入。イケナイ関係、絶対叶わない恋、様々な不憫の形があります。しかし、ハッピーエンドのお話が多いため、最後まで不憫ではなくあくまで可哀想な関係なんだねで終わるものもあり幸せな気分になりました。その点は、人によって好みが分かれるのではないかと思います。普通のBL作品としてならとても面白かったです。私としては不憫なら後味悪くてもいいし読んだ後に辛いと思わせても良かったなあと感じます。

  • すみません、結論から先に云いますと私には合いませんでした。
    不憫という言葉に合わない話ばかりだった気がします。
    多分看板で皆もよかったと絶賛されていた志村さんの話がとにかく駄目だったんですよ。
    不憫というよりも残酷でした。悪い意味での。
    実際、ゲイってこういう扱いだと思います。
    それをリアルに見たい訳じゃないので、これはきつ過ぎませんか。
    BLはもう少しくらい救いや夢がないときついなあと思いました。
    これだけで本当にどん底に落とされたんですが、前のアンソロで好きだった河井さんのニューハーフ話があったので、星一つ増やしました。
    この話は全く不憫じゃないですが、このアンソロに入っていてくれて有難う!

  • 個人的に思う不憫設定とは違ってちょっと?がついてしまったけども、推し作家さんが読めたのでよしとしてる。
    不憫だけど、ほぼ最後はハッピーED。短編集なので、もっとその設定掘り下げてみたいなあというのがあったので、どっかでやらないかなーとか思ってる。

  • 面白かった。けど、個人的に不憫と感じたものが殆ど無かった。

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著者プロフィール

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高瀬のぶえ
吉田千夏
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中村景児

「2022年 『ものがたりの小径 発見』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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