被虐の蛇 (ビーボーイスラッシュノベルズ)

著者 :
  • リブレ
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本棚登録 : 37
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799732908

感想・レビュー・書評

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  • 幸村佳苗さんのイラストが好きで、ジャケ買い。大当たりでした。

    受の黒江がとにかく、ふてぶてしく強く、まったくと言っていいほど甘くなく、そして絶対になびかない。そこが最高に好みでした。底辺の生活を経験しているからこそ、したたかに生きたい、利用できるものはすべて利用したい、というモノローグが何度も出てくるのですが、同時に、自分なんてどうなってもいい、どうでもいい、好きにすればいいと自分をも愛せない感じが素敵。でも、メランコリックにならないのが、また。くうう。

    攻は二人。一人は武闘派のインテリ経済ヤクザ(すごい肩書き)で、もう一人は高校からの唯一の友人。このヤクザさんも、惚れてるとか好きだとか言いながら、ずっと怖いのがよかったです。ほだされないというか。何回か、ヤクザの「制裁」について書かれているのですが、そこにも甘さは微塵もなく、そこがかえって良かったです。

    個人的には、もう一人の攻の八束が大変好みでした。高校から執着していて、刑事になった(捜査一課)のに、黒江のそばにいたいからとフリーの調査官に転向し、黒江の犬のようにそばを離れないけれど、蓋を開けたら犬でもなんでもない、ただの執着の塊という。しかも、身長は190cm越え、ガタイも良くて、オフィスのドアを身を屈めてくぐるタイプ。「気持ち悪い」と言われれば「俺もそう思う」と答えてしまうような。「10年執着してるやつは違うね」と揶揄されても「15年だ」と答えてしまうような。いまいち掴みきれない八束が、好みにどストライクでした。

    非常に濃ゆい内容で、まったく甘さがない、カカオ100%みたいな本です。ハードボイルドで素晴らしかったです。

  • 弁護士の黒江は最低辺の暮らしから這い上がってきた。
    ヤグザの若頭補佐の研城に執着され苛立つ毎日。
    ある日黒江は硏城を怒らせ強引に犯され…。

    ここまで「クソが!」と言いまくる性格の歪んだ受けは初めてで驚きました。
    生い立ちが黒江をそうさせてしまっているのは分かるけれどここまで来るともう清々しい程で。

    そんな黒江に執着する硏城もかなりの性格で。
    そして黒江の友人である八束も長年黒江を想っていたのに硏城に先を越されて本性を顕にして、と中々凄かった。
    結局黒江はどんな目に会おうとも変わらずふてぶてしくて硏城と八束も凄いけどある意味最強だと。

    濡れ場が凄く多く濃いのでそういうのが好きな人にはたまらない作品かと思います。

  • 最高だった。
    893×弁護士 子飼いの調査員×弁護士
    性癖全部盛りって感じ。
    道徳的な話苦手だし、打算的な感じも、心は完全に靡かない受も最高だった。

  • エッロエロ。
    BLでは珍しくまったく甘くありません。
    ヤクザx顧問弁護士、それに追加でずっと執着している元警察の同級生。
    受けが攻め二人に対して、まったく愛情を持ってない、感じてないってのが面白い。
    攻め二人はなんだかんだと執着してるが、ヤラレてい受けは快楽に流されてしまっていて。
    オチはありません。そのまま続くということかなあ。

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