父・バルトーク 〜息子による大作曲家の思い出

制作 : 村上 泰裕 
  • スタイルノート
4.33
  • (2)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 15
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799801192

作品紹介・あらすじ

ハンガリーの大作曲家バルトーク。その作品はいまなお世界中のオーケストラやオペラハウスで上演されている。その大作曲家の後半生を、次男ペーテル・バルトークが詳細に記述した。バルトークが普段どういう生活を送っていたか、どのように作曲活動をしていたか、どんな性格だったのかなどを、愛息ならではの視点で紹介している。また、著名な音楽家との交流の様子も出てくる。バルトークは第二次世界大戦でナチスの侵攻迫るハンガリーからアメリカに亡命。著者も追って渡米する。当時の緊迫した様子や、一般の人々が混乱する様子なども描かれている。米国での困窮の事情や、支援する音楽家達の行動などについても詳しく述べられている。また、これまで知られていなかった亡くなる直前の状況や、作品ができた背景、バルトークのライフワークだった民謡収集作業についても詳しく書かれている。親子で交わした大量の書簡集と、数々の貴重な写真も収載した。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • バルトークの曲を聴きながら読んだ。すると、時折出現するあの土着的なテーマが特別な意味を帯びてくる。あれは、異国アメリカにおけるハンガリーだったのだ。

    学術的な伝記のようなよそよそしさはなく、息子から見た一人の人間としてのバルトークがうかがえる一冊。巻末には息子とやりとりした手紙が掲載されていて涙を誘う。

    バルトークは芸術家であると同時に、一家を養う妻子ども想いの父でもあり、自然を愛する人間であり、節約家であり、マザコンであり、愛国者でありそのため戦争を嫌う反ナチスであり、そして何よりも誠実な人間だったということがよくわかった。

全1件中 1 - 1件を表示

プロフィール

1924年7月31 日、ハンガリーのブダペスト市生まれ。作曲家ベーラ・バルトークの次男。少年時代に父のピアノ曲《ミクロコスモス》第1、2巻を献呈される。亡命した両親の後を追って42 年に渡米し、45 年に父親の最期を見取る。49年にバルトーク・レコーズを設立し、録音技師として父親の作品を中心とする高品質なレコードを世に送った。90 年頃から父親の作品の改訂を数多く手掛ける。現在フロリダ州ホモサッサ市在住。

ペーテル・バルトークの作品

ツイートする