- Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799900635
感想・レビュー・書評
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最初のページで目を丸くした。
主人公のケルシーが読んでいるのが、私の大好きな「秘密の花園」!!
嬉しいったら!
ただ好きで本を読んでいたケルシーが、読書マラソンで勝つために、面白そうな本ではなく、薄い本や絵や写真が多い本を選んで冊数を稼ごうとするとか、うん、わかる、目先の数字って踊らされるよね…。
読む子供達にはきっと読書の楽しさが伝わるだろうし、大人達は「子供に読書を薦めるやり方はそれでいいのか?」と自問自答させる、良い作品だと思う。
読書がテーマでありながら、他の喜びも同じようにいいよね!という姿勢なのもとても良い。
おそらく学習障害なのではと思われる子とのことについては、ちょっと軽すぎるようにも感じたが、実際どうなのか私自身が不勉強なのでここは学んでいきたい。
「秘密の花園」好きとしてはご褒美のような場面もあって、嬉しかった!
作者さん、絶対絶対「秘密の花園」大好き!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
校長先生の発案で、読んだ本の冊数を競い合うことになったフランクリン小学校の生徒たち。読書家のケルシーは一番になりたくて、授業中も本を読んでしかられたり、家族の行事に出ることをこばんだり。自分より冊数の多いサイモンが、ずるをしているんじゃないかと疑って、本当に本を読んでいるかどうかたしかめようと、自宅をのぞきにいったりも。
まあ、そんなちょっとまちがった方向への熱意が、だんだんと友情につながったりして、最後は児童書らしくうまく着地するんだけど。
じつはこの、本の冊数をきそうっていうの、わたしも小学生のときおぼえがあるのだ。同じクラスの女の子が、短編集のなかの物語一編ずつを本一冊として登録していて、ずるいと怒ったけど、先生にはのれんに腕押しだったという……(^_^;; 子どもって、そういうことにムキになっちゃうけど、大人は自分で言い出しておきながら、そんなのどうでもいいんだよね。読書振興が目的だからなんだろうけど。でもそれだったら、はじめから競わせないほうがいいんだよな。
なんてことを思い出したりしました(^_^;;
最後のブックガイドがとてもちゃんとしていて感動。
こういうのって大切だと思う。