- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799902516
作品紹介・あらすじ
シリア内戦下の町ダラヤ。政府軍により封鎖され、日常的に空爆される中、如何に人々が瓦礫の中から本を救出し、地下に図書館を作り、本を読むことによって救われ、絶望的な状況を生き抜いたかを描いた感動のノンフィクション。
感想・レビュー・書評
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デルフィーヌ・ミヌーイ著「シリアの秘密図書館」と内容を同じくし、更にその後の顛末が綴られている一冊。
シリアの町ダラヤは内戦に巻き込まれ、政府軍から肉体的・精神的な攻撃を受けていました。
食料や医療が日に日に厳しい状況へ追いやられる中、秘密の図書館を瓦礫の地下に作る人々が現れます。
中立的な立場からの教育、そして戦火の中での娯楽と安心を求めて図書館が誕生したのです。
しかし、「シリアの秘密図書館」の内容の後に起きてしまったことがあまりにショックでした。
運良く死なずに済んだ者は亡き者の分も生きなければなりませんが、彼らは信念を持って今も生き抜いています。
図書館・本が持つ力を彼らは知っているので、活動が実を結ぶことを信じています。
“小さな司書長”のアムジャド少年、彼はきっと良い司書になりますよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
児童むけになってて、読みやすいです。
ノンフィクションってのが、また読み進めるのがつらかったり。
本は雨のようにすべての人に降りそそぐ
体が食べ物を必要とするように、魂には本が必要
体だけではなく脳にも栄養を与えたい
とか、いろいろな言葉が心に残りました。
1日を生きるのも大変の中、図書館作りのために本をかき集め
すごいことだと思う。
学校に通えなくなった子供たちのために、大学に通えなくなった子たちが自分たちが知ってることを教えてあげたりとか
すごく素敵なことと思えました。
平和な1日が毎日続くといいなぁ -
これが事実かと思えないぐらいの話だった
シリアの内戦については
アメリカとロシアの代理戦争と思ってたけどそうじゃない
その中で生き延びてなんとか暮らしている人々が明るい希望を持てる場所を作り生き延びている姿
シリアに平和が戻ってきますように -
どうして。
どうして政府が自国を、自国の国民を、破壊するのだろう。
どうして、どうして、ばかりが頭の中でぐるぐるする。。
本を抱きかかえて大切そうにしている少年、兵士たち、女性たちを思うと
泣けてきて仕方なかった。
バーシトの言葉が救いだった。
「本は雨のようなもの。雨は全ての者に分けへだてなく降りそそぐ。
土地に草木が育つように、本を読むことで人間の知恵は花開く」 -
シリアは激しい内戦下にあった。ダラヤの町は政府軍に封鎖され、食料も薬品もなにも入ってこない。その絶望的な状況の中で、若者たちは秘密の図書館を作った。爆撃された家から本を救い出し、整理して町の人たちに利用してもらう。図書館は未来への「希望」という名の物語をつないでいく。
命がけで図書館を守っていたバーシトは、「本は雨のようなものじゃないかな。雨の降りそそぐ土地に草木が育つように、本を読めば人間の知恵は花開くのだから」という。
シリアという国の本当の姿が見えてくる本です。 -
シリアの紛争地帯の真っ只中で,食べ物や水と同じぐらい大切だとして本を守った人たちの記録.確かにイスラム過激派は怖いが,そうでない若者たちも同じように攻撃されていくことの恐怖.そんな中で図書館を作り運営してい多人々の勇気に感動した.
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本は、戦禍の人たちにとっての生きる希望だった。児童向けノンフィクション。
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シリア戦争真っ只中のダラスの光、秘密図書館にフォーカス。
シリア戦争、シリア難民という言葉では語り尽くせない若者たちの想いや生活が垣間見えました。
アムジャドやアーイシャに会ってみたいと思った。
秘密図書館そのものは壊されてしまっても、そこへの皆の思いや気持ちは壊れることはなかった。
数人の若者から始まった秘密図書館。その種は現在移動図書館となって花を咲かせ、鮮やかにイドリブを駆け回る。いつか秘密図書館が堂々と彼らを迎えて来れるよう新たな種を蒔きながら..。
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「シリア内戦下の町ダラヤ。政府軍により封鎖され、日常的に空爆される中、如何に人々が瓦礫の中から本を救出し、地下に図書館を作り、本を読むことによって救われ、絶望的な状況を生き抜いたかを描いた感動のノンフィクション。」