ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」 (宝島社新書)

  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800204707

作品紹介・あらすじ

インターネット上で過激な発言を繰り返し、ついにはフジテレビや提供スポンサー企業に対してデモを行い、現実世界でも影響を持ち始めている「ネット右翼」。反韓、反マスコミ、反エリート…"愛国""憂国"を唱える彼らの論調は、一見、非常に論理的な意見に見えるが、実は矛盾に満ちている。一体、ネット右翼はどのような人々が中心で、どのような生活を送ってきたことで、そのような考え方をするようになったのか。ネット右翼の「誤解」や「妄想」、はたまた「論理の矛盾」を具体的に挙げつつ、彼らのホンネがどこにあるのかを、ネットジャーナリズムの旗手3人が分析、明快に解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 章ごとにそれぞれの著者の「らしさ」が出ていて思わずニヤリとしてしまった。本書は所謂「ネトウヨ」的主張への反論であるが、感情論的なカウンターではなく、彼らの論の稚拙さを指摘し、「お前らもし日本のこと考えてんだったらもっと賢くやれよ」と叱咤激励すらしており、むしろ彼らよりも「愛国的」とも言える。ああいった活動のベースに、若者の不満や貧困などが絡んでいるという部分は確かにあるのだろうが、そういう層以外にも「アレ」な人は見かけるので、そこだけに問題を収斂させるのは少し違うんじゃないかなぁ、というなんとなくの感想。

  • 読んで全体的に感じた事は以下の2点。
    ・ネットで根拠なく非難している事を問題としているのには同意する。
    ・右翼という言葉を左翼に変えるとそのまま適用できる
     本文にあったが、左派はネット右翼とは違い強力なリーダがいて、組織として強いということらしい。
     ↓
     タチが悪いって言える(害になるかどうかは、やっている活動によるが。)。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472426055.html

  • ノンフィクション
    社会

  • ぶっちゃけ、至極真っ当な「当たり前」のことしか書いてない。つまりそれだけ、自称「愛国者」の外道ショービニスト共は、頭使って物事考えず、「当たり前」のこともわからねぇ人種だってこと。ヘイトスピーチしてる時間と情熱を、勉強に回しなさいってね。

  • 筆者がことごとくやはり被害者意識が漏れ出ているため、完全な中立冷静な論評とは言えない感があった。数字の論拠も甘い。が、ここの人物に寄った山本部はかなりリアル。そんなものだろうとは思ったが、個々人の現実は悲壮であった。

  • いわゆる“ネトウヨ”と呼ばれる人たちが「気持ち悪いな〜」と常々感じていたので、こういう本を読んでみた。

    少なくとも第一章は、その”ネトウヨ“の個人としての人間性を浮き上がらせていて興味深い内容だった。
    ただし、第2章は最初から「ネトウヨは取るに足らない雑魚ばかり」と言いたいがための文章が多すぎるように感じた。
    第3章では、表題にもなっている「ネット右翼の矛盾」について語られるが、ほぼ”揚げ足取り“に近い内容でガックリ。

    「自分が見たいようにしか物事を見ない」という意味では、自分たちが見下しているネトウヨと大差のない文章に感じた。

    かなりワンサイドな意見の本だったので、次はネトウヨ側の書籍も読んでみたい。

  •  ”ネット右翼””ネトウヨ”という言葉を時々目にするようになって、実際に彼らが書き込みしたと思われる掲示板などを見るにつけ、「いったい何者で、どういう人たちがやっているのだろう」と興味を持っていました。
     この本は、ネトウヨに批判的な人々の共著であるという”バイアス”があるとは思いますが、私が感じていた印象をよく説明してくれています。
     そこに浮かび上がるのは、社会的にも経済的にも現在の日本社会から疎外された存在で、ネット空間の中で無責任かつステレオタイプに人種差別的、排外主義的発言を繰り返す姿です。
     こうした姿は、日本社会の政治的、経済的な状況・構造が土台となって、その上に立ち現れた動きであって、これは一部のリテラシィーの低いバカな連中の所業だ、、、と笑って済まされる問題ではないと感じました。

  • 職場で関連したような話題が出てた時に丁度本屋で発見したので読んでみた。
    基本的には反ネトウヨやネットにあまり好感を抱いていない人向けの本なのでネトウヨと呼ばれる人たちにはあまり楽しい本ではない。
    ネット右翼は確かにおかしいところがあり、自分も腑に落ちないところはたくさんある。ただ、一部を全体であるかのような発言や、バカなどの発言は著者たちの嫌いなネット右翼となんらかわりのない言動である。根拠のない憶測なども同様であると思うが・・・。
    自分たちのほうが優秀だという思いが前提でこの本を書いているのかと思われるようなところもあり、どちらも同レベルである。

  • 中川氏の章と最後の鼎談は面白かった。あとは既出文章(安田氏)か根拠の明示がないデータの羅列(山本氏)ばかりだったように思う。
    安田氏の章は氏の著書を読んでいれば、全部飛ばしてもいい。

    一番気に入らなかったのは写真も図も一つもないこと。宝島新書ってどんだけやる気ないの??
    これならまだWEBのコンテンツのほうがいい。これに762円+税を払う訳がない。

  • 安倍氏はこうしたネット上の絶賛コメントに気を良くしたのか、ネット上の愛国者に擦り寄る発言を実に多発する。その際の武器はFacebookである。

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