魔法少女育成計画 restart (後) (このライトノベルがすごい! 文庫)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800205254

作品紹介・あらすじ

ひたすらに激化していく、囚われの魔法少女たちによる生き残りゲーム。残酷かつ一方的なルールの下で、少女たちは迷い、戦い、一人また一人と命を落としていく。警戒すべきは姿の見えぬ「マスター」か、それとも背後の仲間たちか。強力無比な魔法が互いに向けられる時、また一人新たな犠牲者が生まれる-。話題のマジカルサスペンスバトル、第二幕の完結編。

感想・レビュー・書評

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  • 1ページ目で明かされるゲームの秘密に、いきなりびっくり!最初のページを読んだだけで前編のストーリーに対する印象がガラッと変わる。

    前編を読んだ時点でのお気に入りのキャラクターはプフレだったが、後編ではさらに好きになった。プフレ自身は戦闘力は低く、前編の途中から魔法も使えなくなってしまうが、ゲーム攻略に対するセンスがずば抜けていて、読んでいて何度も舌を巻く場面があった。特に感心したのが、シャドウゲールに地底に残らせてやらせていたことと、終盤の通行証のくだりである。プフレ視点の場面はなかったが、シャドウゲール視点ではプフレはもっともよく出てきたキャラクターである。この二人の関係性も絶妙で読んでいて楽しかった。シャドウゲール視点でのプフレは、現実における親密な関係ゆえもっとも信頼できる人物であり、またゲーム攻略を強力に推し進める頼もしい味方であるが、同時に何を考えているかわかりにくい底の知れない人物でもある。私も読んでいて、「プフレ頼もしい!これならどんな敵が来ても大丈夫では!?でもプフレ自身が敵だったらどうしよう...」と何回も感じた。そんな感じで読み進めていたので、最終戦では手に汗を握りながらページをめくることになった。

    舞台がゲームの世界であったということが、今作の面白さを引き立てていた。ゲームの世界ゆえ、戦闘力が低くてもゲーム攻略で活躍して有利に立ち回ったプフレのようなキャラクターに説得力があった。また、パーティーや時には全員で強力してゲームを進めていく場面が多く、キャラクター同士の関係性が深まっていったのが良かった。

  • 今回もバトロワ。誰が脱落するか分からなくてドキドキハラハラするのも相変わらずで良かった。
    ただ、前作の白黒みたいなブレイクスルーは特に起きない為肝心な部分が物足りない気がした。

    一応今回スノーホワイト信者がやらかしており、本格的にスノーホワイトがアウトローになってきているのは変化かもしれない。
    魔法少女界隈の事情が変化しつつあり、これからどうなっていくか、という繋ぎ巻なのかもしれない。
    が、そんなこと何も考えていないのかもしれない。

  • 魔法と犠牲と自省の話。前作の登場人物のサイドストーリーがWebで公開されているようだがそちらは未読。左から前作・restart前・後と三冊並べるとシンメトリー風になる、風ね。魔法のルール、ゲームのルール、知力、膂力をフル活用して繰り広げられる騙し合いに次ぐ殺し合いは予想通り悲壮な最期を迎えることになったものの前作よりはしっくりくる。しかし男なのでどうしても二ノ宮君に同調してしまって物語の後のことを思うとやるせない。ページ数の都合からかだいぶ駆け足に見えた場面も多かった前作に比べれば日常とゲーム世界を三日毎に行き来する今作はそれぞれのバックボーンが描かれ感情移入もしやすかったのではと思うものの、リオネッタとかアスカとか、よく分からなかったキャラもいるのでweb短編で補完してもらえれば幸い。次は(あるとすれば)レンガ本なんてどうでしょう

  • 遠藤浅蜊氏は推理小説も書けるんだ!と思っただけでなく、氏の書き方はそこいらの小説に比べて難しい言い回しもなくスラスラ読めちゃうところが魅力的。登場するキャラクターの説明もイメージしやすくて、感情移入できる。そして相変わらずすぐに死なせてくれて悔しいことこの上ないけれど、これが魔法少女育成計画なんだから仕方ない。この作品は知れば知るほど噛みごたえが出てくる。もっともっと深く愛していきたくなる。そんな出来栄えである。

  • 魔法少女育成計画 リスタート編 後編

    ひとり、またひとりと仲間を失いながらも
    魔王城へとたどり着いた少女たち
    しかし、魔王の座には誰もいなかった・・・

    魔王はどこにいったのか
    少女たちの死は誰のせいなのか

    サクサク進みすぎた前作に比べ
    これは前後2巻のせいで、キャラもわかりやすく
    感情移入したところで・・・死・・の繰り返し(汗

    なんとも後味が悪いけれど、面白かった
    まさか黒幕、魔王、殺人者がみんな違うとは!

  • シリーズ初めての星四つ。

    前半は名前がゴチャゴチャしていて、主要キャラしか追えなかったけど。
    後半はいい塩梅にキャラが減ったので、それぞれに感情移入できる長さになりましたとさ。

    基本的にはプフレとシャドウゲール。
    この二人の信頼関係がどう行き着くかというところは、スッキリ読ませてもらえて良かった。

    個人的にはラズリーヌとベルの信頼関係も好き。
    途中までラズリーヌが返り討ちにあわせるんじゃないかなーと思っていたのだけど、ベルの最期にとった行動にグッときます。

    ペチカは準スノーホワイトにならなくて良かった。
    戦わない魔法少女としては、これ以上ない幕引きだったのではないでしょうか。
    サッカー少年はきっと泣いていると思う。
    というか、プフレはサッカー少年と何か関係してると思ってたんだけど、特になかったんか。

    スノーホワイトはやたら強くなっているけれど、結局今回のゲームを良い形には持っていけなかった所で、犠牲はあったけどラスボスは倒せたからオッケーってことになるのか?

    地域単位での死亡者数を考えると、結構、バカにならんと思うんですけど。。。
    魔法少女って一体何のために存在するのやら。
    という所が、今後解消されることを望む。

    オリジナルより、続編の方が深まって良かった。
    続きも読みたい。かな。

  • 小説の登場人物を魔法少女でない一般人などに着替えさせたら、『クリムゾンの迷宮』みたいな話。

  • まほいく2作目。かなりサスペンス成分が高まってて展開が気になってどんどん読み進められる。
    魔法少女たちを上手いこと殺すなあと思いました(小並感
    構成がそれほど強い引きではないんだけど
    結果を後追いで回想させるとかの配置にしたりしたり場面を区切り方がちゃんと工夫してあって
    読者に飽きさせないで読み続けさせるよう細やかな配慮がされてるところに好感がある

    1作目はオチが魔法の国のイレギュラーでした、というのがなんとも軽くてちょっと興冷めしてしまったけど、今作は逆にゲームっぽいフィクションの世界に引っ張りこんで、悪意を自発的に持つマスターを黒幕に配置したことで自分が感じた都合臭は解消されてたのでマル

  • おもしろかった~~!
    誰が魔王か全然わからなかった!面白い!

  • 超面白い

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著者プロフィール

1979年、新潟県生まれ。
『美少女を嫌いなこれだけの理由』で、第2回『このライトノベルがすごい!』大賞・栗山千明賞を受賞しデビュー。
代表作は『魔法少女育成計画』シリーズ(以上、宝島社)。

「2020年 『帝都異世界レジスタンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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