いつまでもショパン (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800205513

感想・レビュー・書評

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  • 前の二作は音楽とミステリが半々に感じたが、今回は音楽が九割という感じだったので、☆三つに。

    ポーランドで行われるショパン・コンクールを舞台にし、音楽と同時にテロリズムが吹き荒れる今作。
    話自体はとても面白く、音楽部分も読んでいて引き込まれる。
    ただ個人的には、今までのように、もう少しミステリ色が欲しかったなと思う。

  • 岬洋介シリーズの3作目。ポーランドで行われるショパン・コンクールを舞台に警察官殺人事件が起きたり、郊外でテロ活動が起こったりする話。

    演奏シーンの迫力が凄くて、読んでいる途中、殺人事件やテロが会場の内外で行われていることを忘れがちになってしまってた。メインとなる部分はショパンコンクールだから音楽描写があるのは当然だけど、正直ちょっとくどいかなと思った。でもこのしつこいくらいの熱の入った描写が読んでいてクセになるのも確か。

  • シリーズ3作目だったのね。2作目は飛ばしてしまったけどそれなりに面白く読めたかな。それでも音楽的要素が私には少し強すぎた感じ。

  • +++
    ポーランドで行なわれるショパン・コンクールの会場で、殺人事件が発生した。遺体は、手の指10本が全て切り取られるという奇怪なものだった。コンクールに出場するため会場に居合わせたピアニスト・岬洋介は、取り調べを受けながらも鋭い洞察力で殺害現場を密かに検証していた。さらには世界的テロリスト・通称“ピアニスト”がワルシャワに潜伏しているという情報を得る。そんな折、会場周辺でテロが多発し…。
    +++

    舞台はポーランド、ショパンコンクール。岬洋介もコンテスタントのひとりである。そんななか、コンクール会場で十本の手指が切り取られた遺体が見つかる。コンクールの緊張感、ポーランドの歴史と切り離せないショパンとその楽曲の親密性、コンテスタントたちの胸の裡や駆け引き、そして何より演奏の描写など、興味深い要素が山盛りである。そんなショパンコンクールにまつわる物語の裏に、ミステリ要素が静かに流れているような印象である。音楽とテロという一見もっとも遠いように思えることが最後でぐっと近くなるのもぞくっとする。岬先生の素晴らしさがいよいよ際立つ一冊である。

  • 中山七里さんの「音楽ミステリーシリーズ(勝手に命名)」第3弾。
    今回の舞台は日本を飛び出して、ポーランドに。
    ショパンコンクール会場で起る殺人やワルシャワ市内で起るテロ事件。何だか話がどんどん大きくなっていき、私がついていけるのか少し不安だったけど。
    最後までしっかり物語に入り込むことができた。
    岬洋介の魅力も健在。彼の奏でるショパンの「ノクターン」を聴いてみたいと本当に思った。
    前作でいいキャラだと感じた下諏訪美鈴もちょっとだけ出てきて、嬉しかった~。
    またゆっくりと読み直したい、そんな一冊。

  • 岬洋介シリーズ三作目はショパンコンクールが舞台。
    次々に起こる爆破テロの日々の中、コンクールは進んでいきます。
    前回で味を占めて、今回もショパンを聞きながら読んでいくと、その表現力に驚きです。ぜひこの小説の中の人物が弾くピアノを聞いてみたいと思わせます。
    岬の活躍自体は些細なものですが、さらりと去っていく感じがそれらしくてじんときました。

  • ピアノ演奏を文で表すとこうなるんだなあ
    なんの知識もないのでただすごい!と
    初めての作家です
    「このミステリーがすごい!」大賞
    ミステリーとしてそうワクワクしなかったかな
    シリーズに登場するミサキ氏かっこよすぎ
    前作は映画化されたんだね

    《 届けたい 鍵盤走る 魂を 》

  • ショパンコンクールが催されるワルシャワを襲うイスラム過激派の爆破テロ、さらにテロの実行犯を追う刑事が殺される事件が発生、爆破テロの実行犯は「ピアニスト」と呼ばれていて、ショパンコンクールの関係者に紛れているらしい…。とあらすじを書くととても期待してしまいますが、コンクールの展開やピアノ演奏の熱の入った描写とサスペンス仕立てのストーリーとが乖離して感じられてしまい残念でした。探偵役のピアニストの個性をもっとよく活かし、謎解きの部分を充実させてはと思います。事件のスケールを大きくしすぎたように感じました。

  • 今回も表紙の色合いが綺麗。
    よくみると人物三人。うう、マリー(泣)

    岬先生ピアノコンクールに!と書いてあったので、
    とうとう岬先生がメインだ~~っと喜んで読み始めると・・・
    いや、メインはヤンだった・・・・。
    ちょっと残念。
    相変わらず岬先生は、いいとこどりっぽい立ち位置。
    一度、この人目線のお話をがっつり読んでみたいもんだ。

    にしても、ピアニストの正体・・・・。
    そっちかあ~。
    いやー、今回は簡単だねー。うーんヤンショックだろうなあ、お父さんだなんて・・・。とメッチャ思いこんでいた自分赤面。

    音楽が、武器を持つ手を止める。
    そんなこと、あるんだろうか。あったらいいなあっと思う。

    ピアノコンクールが舞台なだけあって、
    これでもか、というほどの曲の描写の数々。ちょっと飽きた。
    弾いてる人は違うんだろうが。

  • なんてったって、ついにショパンってとこが良いです!

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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