猫色ケミストリー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800209696

感想・レビュー・書評

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  • ラブ・ケミストリーに続いてちょっと現実離れしたところがある設定。聞いたことのない物質が出てきたり、実験も器具も想像するのが難しかったけど、化学系の研究室ってなんだか面白そう。作り方を知っていれば覚醒剤って簡単に作れちゃうんだな。

  • 大学生の主人公は人と関わることを極端に苦手にしている。
    その日も知り合いを避けるため、別ルートを通り、校内で唯一の友(野良猫)と戯れていたところ、別の女性が現れる。
    そんなときに雷が発生し、主人公の意識はその場にいた女性の体に移ってしまっていた。そして女性、すばるはなんと野良猫に。

    どうにかしてもとに戻る方法を模索していたところ、学内でなにやら覚醒剤に似た物質の合成が行われている事を知る。
    犯人は誰か?そして主人公達は元に戻れるのか?という話。

    化学というバリバリの理系の話なのにいれかわりやテレパシーといったファンタジー要素が入っているので、読みやすい。
    ミステリ要素は低め。

    主人公がなぜ人と関わるのを避けるようになったのか、聞いてみると、ある出来事が原因。さらっと書いていて、主人公も何でもないように話しているけど、そんなことされたら、とても傷つくと思う。
    鈍感でいる方が難しく、幸せなこともあると述べる主人公が、スバルとして生活するうちにだんだん話すことに抵抗を感じなくなっていくのにホッというか嬉しくなった。

  • ラブコメ×ミステリーの第二弾。猫と女性と男性が雷で入れ替わるという話。前作に引き続き化学関連のことはよくわからないけど、話としては好きです。猫になったら猫の習性が残るっていうのが面白かったです。

  • 購入して読み。

    喜多喜久の本なので。
    東大農学部のM2の男女と猫が主人公。

    ・ee enantiometric excess 「鏡像体過剰率」(p163)
    とか。

    合成化学のお話。不斉とかアキラルとか覚せい剤と修士論文と魂の入れ替わりとか恋愛とか…と盛りだくさんな内容。

  • 『猫色ケミストリー』というタイトルから謎だったけどなかなか面白かった。
    男と女と猫が雷で入れ替わるというベタな内容だけど、入れ替わりを治すために奔走するのかと思いきや修論のために研究という(笑)
    専門用語ばかりで化学系の専門家かなぁと思ったら案の定。。。難しい用語も多いけど、そこはとばしても内容はわかる。
    ベタで不思議な内容だったけど読み応えはあって満足な内容でした。

  • 「猫色」に惹かれて図書館で借りました。

    計算科学だの、理系の実験だの出てきますが、文系の私でも分かりやすく説明されていて、
    「ヘェ〜、実験って大変だけど面白そう!」
    と感じました。さすが現役研究員! ですね。

    デビュー作も読んでみたくなりました。

    あまり関係ありませんが、表紙の猫ちゃんのイラストが我が家の兄妹猫を足して2で割ったような模様なので、何だか親しみを感じました(=^ェ^=)

  • ○喜多喜久氏の2作目。
    ○前作に引き続き、東大農学部を舞台にした”ケミステリー”作品。
    ○話しの設定そのものは、割とベタ(男と女が入れ替わる)なものであるが、そこにネコの要素を盛り込んだことがポイント。むしろ、安易な設定だからこそ、内容面・科学面での部分が際だった印象。
    ○最後は、ホッとする内容で、後味もさわやか。

  • 息子が読んで、おもしろかったから読めばって貸してくれた。おもしろかった!

  • 実験描写はさらっと読み飛ばしてしまったけど、面白かった。

  • 入れ替わりもの。

    男女が入れ替わる話はあるけれど
    そこに猫が加わってくるところがおもしろい。
    軽くサクッと読めて、ミステリというよりはラブコメっぽい。

    個人的には実験風景が懐かしかった。

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著者プロフィール

喜多喜久

一九七九年、徳島県生まれ。東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。大手製薬会社の元研究員。第九回『このミステリーがすごい!』大賞にて優秀賞を受賞、二〇一一年受賞作を加筆した『ラブ・ケミストリー』でデビュー。主な著書に『青矢先輩と私の探偵部活動』(集英社)、『桐島教授の研究報告書 テロメアと吸血鬼の謎』、「化学探偵Mr.キュリー」シリーズ、「死香探偵」シリーズ(中央公論新社)がある。

「2022年 『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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