猫色ケミストリー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800209696

作品紹介・あらすじ

落雷によって、計算科学専攻の大学院生の明斗と、構内に棲みつく野良猫、女子院生スバルの魂が入れ替わってしまった。しかも明斗はスバルに、スバルは猫に意識が入りこんでいる。明斗の肉体は昏睡状態。元にもどるため奔走する一人と一匹は、猫の餌から研究室で違法薬物の合成事件に気づく。餌に薬物を混入した犯人の目的とは?『このミス』大賞作家による、大人気の化学ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 雷が落ちた瞬間、男の子と女の子の魂が入れ替わって。。。
    と聞いたら、「え、まるっきり大林監督の名作、『転校生』じゃん!」
    なんて思ってしまいますが
    男の子と女の子の間に猫をいっぴき割り込ませるだけで、
    事態はさらに複雑かつキュートに♪

    人とのコミュニケーションを可能な限り断ち、
    もはや「ひとりぼっち愛好家」の称号を与えたいような大学院生、明斗。
    友人を作らない明斗が、大学構内で唯一、
    自主的にコミュニケーションをとる野良猫。(名前はまだ無い)
    近づかないでオーラをまんべんなく照射している明斗にすら
    気さくに声をかける元気ハツラツ女子、スバル。

    落雷をきっかけに、明斗の魂はスバルの身体に、スバルの魂は猫の身体に。
    え? じゃあ猫の魂が入り込んだ明斗は、振る舞いが猫化して大変なことに?!
    と思ったら、明斗の身体は病院のベッドで昏々と眠り続けていて
    ほっとするような、心配なような。
    舞台が理系大学院の難しそうな実験室ということで
    猫(中身はスバル)のキャットフードに怪しげなクスリを混入させる輩が現れて
    物語は思いもよらない方向へと進みます。

    手前勝手な理由で、一歩間違えば命に係わるようなクスリを猫に食べさせる犯人には
    「これから一生、いちばん安いカリカリを朝昼晩三食食べて反省しなさい!」
    と言ってやりたくなるけれど
    猫になったスバルが、ふくふくの肉球でスマホをスクロールする姿が
    あまりに可愛らしいのに免じて、赦しちゃおう。

    ちなみに、ほんとうに肉球でスマホが操作できるのか
    うちの猫でこっそり試してみたら。。。あらまあ、意外にスムーズ!
    うれしくて本人(本猫?)の写真を次々にスクロールさせて
    一緒に覗きこんでしまいました♪

    • macamiさん
      ええ?!肉球でスマホ操作ができるのですか?
      うわー見たい・・・

      想像したら「クッ・・・」とかわいすぎて
      吹き出すのをこらえる笑いがもれまし...
      ええ?!肉球でスマホ操作ができるのですか?
      うわー見たい・・・

      想像したら「クッ・・・」とかわいすぎて
      吹き出すのをこらえる笑いがもれました。(恐)
      2013/07/18
    • まろんさん
      だいさん☆

      肉球スクロール、なかなかスムーズでくせになりますよ♪
      「ねえねえ、このポーズで写ったとき、ぜったいボクってステキ♪って思ってた...
      だいさん☆

      肉球スクロール、なかなかスムーズでくせになりますよ♪
      「ねえねえ、このポーズで写ったとき、ぜったいボクってステキ♪って思ってたでしょ!」
      なんて語りかけながらの至福の時です(*'-')フフ♪
      2013/07/23
    • まろんさん
      macamiさん☆

      できるんです!予想以上に気持ちよく♪
      macamiさんにぜひ見せたい・・・というか、うちの猫でよければ
      ぜひ体験させて...
      macamiさん☆

      できるんです!予想以上に気持ちよく♪
      macamiさんにぜひ見せたい・・・というか、うちの猫でよければ
      ぜひ体験させてあげたい♪ なんて思ったりして。

      我が家の3匹のうち、1匹はだっこ嫌いなのでできないのですが
      あとの2匹は、睡魔に負けていない時は
      「はいはい、またですか」と付き合ってくれますよ(*'-')フフ♪
      2013/07/23
  • 化学的な知識が盛りだくさん。しかし、それらは全て無駄だと思った。自己顕示欲の歪んだ表出だとまで思った。多分私が化学嫌いだからです、はい。このミスはちょいちょい選出ミスをやらかすと個人的には思ってます。これもその一つ。化学と、SFと、ミステリーとが超中途半端に混ざった(ような混ざってないような)作品です。

  • 突然の落雷に巻き込まれた、男子大学院生とその同級生の女子院生、そして大学に棲みついている猫。

    落雷の衝撃によって、男子学生の魂は女子学生に、女子学生の魂は猫に入れ替わり、男子学生の肉体は昏睡状態となってしまいます。

    学生2人(1人と1匹)は、テレパシーで互いにコミュニケーションを取りながらもとの姿に戻る方法を探っていく内に、研究室である問題が発覚します。

    入れ替わりやテレパシーといった、非現実的な要素が含まれていますが、登場人物の背景や有機化学の実験に関してはとてもリアル。最初は少し不思議な感覚になりました。

    物語の舞台が有機化学の研究室というだけあって、実験過程や実験器具・物質名など、聞きなれない専門用語がよく登場します。

    理系には全く詳しくないのですが、どんなものか分からないからこそ、ちょっとドキドキする時もあったり。
    物質同士を組み合わせて新しい物質を創り出す実験は、危険もありますが、ちょっと面白そうだと興味が持てました。

    もちろん、難しい部分は抜きにしても、十分楽しめる一冊です。

    図書館スタッフ(東生駒):ルブリル

    ----------
    帝塚山大学図書館OPAC
    http://opac.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=1100391702

  • ラブ・ケミストリーに続いてちょっと現実離れしたところがある設定。聞いたことのない物質が出てきたり、実験も器具も想像するのが難しかったけど、化学系の研究室ってなんだか面白そう。作り方を知っていれば覚醒剤って簡単に作れちゃうんだな。

  • 大学生の主人公は人と関わることを極端に苦手にしている。
    その日も知り合いを避けるため、別ルートを通り、校内で唯一の友(野良猫)と戯れていたところ、別の女性が現れる。
    そんなときに雷が発生し、主人公の意識はその場にいた女性の体に移ってしまっていた。そして女性、すばるはなんと野良猫に。

    どうにかしてもとに戻る方法を模索していたところ、学内でなにやら覚醒剤に似た物質の合成が行われている事を知る。
    犯人は誰か?そして主人公達は元に戻れるのか?という話。

    化学というバリバリの理系の話なのにいれかわりやテレパシーといったファンタジー要素が入っているので、読みやすい。
    ミステリ要素は低め。

    主人公がなぜ人と関わるのを避けるようになったのか、聞いてみると、ある出来事が原因。さらっと書いていて、主人公も何でもないように話しているけど、そんなことされたら、とても傷つくと思う。
    鈍感でいる方が難しく、幸せなこともあると述べる主人公が、スバルとして生活するうちにだんだん話すことに抵抗を感じなくなっていくのにホッというか嬉しくなった。

  • ラブコメ×ミステリーの第二弾。猫と女性と男性が雷で入れ替わるという話。前作に引き続き化学関連のことはよくわからないけど、話としては好きです。猫になったら猫の習性が残るっていうのが面白かったです。

  • 購入して読み。

    喜多喜久の本なので。
    東大農学部のM2の男女と猫が主人公。

    ・ee enantiometric excess 「鏡像体過剰率」(p163)
    とか。

    合成化学のお話。不斉とかアキラルとか覚せい剤と修士論文と魂の入れ替わりとか恋愛とか…と盛りだくさんな内容。

  • 『猫色ケミストリー』というタイトルから謎だったけどなかなか面白かった。
    男と女と猫が雷で入れ替わるというベタな内容だけど、入れ替わりを治すために奔走するのかと思いきや修論のために研究という(笑)
    専門用語ばかりで化学系の専門家かなぁと思ったら案の定。。。難しい用語も多いけど、そこはとばしても内容はわかる。
    ベタで不思議な内容だったけど読み応えはあって満足な内容でした。

  • 「猫色」に惹かれて図書館で借りました。

    計算科学だの、理系の実験だの出てきますが、文系の私でも分かりやすく説明されていて、
    「ヘェ〜、実験って大変だけど面白そう!」
    と感じました。さすが現役研究員! ですね。

    デビュー作も読んでみたくなりました。

    あまり関係ありませんが、表紙の猫ちゃんのイラストが我が家の兄妹猫を足して2で割ったような模様なので、何だか親しみを感じました(=^ェ^=)

  • ○喜多喜久氏の2作目。
    ○前作に引き続き、東大農学部を舞台にした”ケミステリー”作品。
    ○話しの設定そのものは、割とベタ(男と女が入れ替わる)なものであるが、そこにネコの要素を盛り込んだことがポイント。むしろ、安易な設定だからこそ、内容面・科学面での部分が際だった印象。
    ○最後は、ホッとする内容で、後味もさわやか。

  • 息子が読んで、おもしろかったから読めばって貸してくれた。おもしろかった!

  • 実験描写はさらっと読み飛ばしてしまったけど、面白かった。

  • 入れ替わりもの。

    男女が入れ替わる話はあるけれど
    そこに猫が加わってくるところがおもしろい。
    軽くサクッと読めて、ミステリというよりはラブコメっぽい。

    個人的には実験風景が懐かしかった。

  • 人付き合いが苦手な農学部の計算系院生の主人公が,化学系の女子院生と猫と体が入れ変わり,更には研究室で起こった事件に巻き込まれる話。
    スバルさんの猫が可愛い。
    なんとなく森博嗣のシリーズ外ものっぽい雰囲気があった。(名前が名前だけにか?)

  • 前作の方が面白かった。

  • ラブケミストリーでこのミス大賞を取った、
    喜多喜久さんの第2作です。

    前作もかなりの理系色でしたが、
    この作品も変わらず東大をモデルにしているようで、
    その理系学部学生の悲哀を描きつつ、
    SFが展開されます。

    いわゆる入れ替わりもの、の一種ですね。
    作品の中でも、転校生や四日間の奇跡などに
    触れられています。

    ただちょっと捻ってあるのが、
    そこに猫も入ってくる入れ替わりだという点です。
    これがあるが故に謎解きができたりするという、
    話全体の仕掛けにも影響のある要素になっています。

    とてもテンポ良く読める作品で、
    あっという間に読み終わりました。

    ただ、主人公の性格のひね具合が余り非現実的なことと、
    最後の入れ替わりが戻ったときの理論構成に説明がない点で
    減点一つ、というところですかね。

    とはいえ面白い作品ではありました。
    次にラブリプレイという作品があるらしいので、
    文庫化を楽しみに待つとします。

  • 入れ替わり。設定自体は陳腐感があるものの、デビュー作より文章がかなりウマくなりスイスイ読めるようになってきた。
    珍しい化学者ものの作家として、今後に期待です。

  • 入れ替わり物。前作より断然面白かった! 菊池くんは性根のいいこです。辻森さんは社会人、菊池くんは院生と遠くなるけど、このまま友達でいてほしいなー。もちろんカレカノでもいいけど。

  • 猫になった辻森さんがかわいいと思ってしまう.

    ついつい平和な解決を考えてしまって,実は勘違いなんてのを予測してましたが,がっちり事件があり,解決します.

  • 喜田喜久の有機化学ミステリー第2弾。面白かった!第1弾のラブ・ケミストリーよりこちらの作品の方が好きです!菊池君と辻森さん、どうかお幸せに。
    心に残った一文。
    「俺は、君が俺以上に太っても愛せる自信がある。」


    第3弾早く文庫化しないかなあ。

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著者プロフィール

喜多喜久(きた よしひさ)
1979年、徳島県生まれ。
東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了後、大手製薬会社に研究員として勤務する兼業作家。
2011年『ラブ・ケミストリー』にて第9回『このミステリーがすごい!』大賞で優秀賞を受賞し、デビュー。同作の「有機化学ミステリー」シリーズ、「化学探偵Mr.キュリー」シリーズが代表作。

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