- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800211279
作品紹介・あらすじ
小学生のころから"オカン"というあだ名だった昌子は、優しくて穏やかな六ちゃんと結婚し、幸せに暮らしていた。しかし、晩婚だったこともあり、昌子と六ちゃんのあいだにはなかなか子供ができないでいた。六ちゃんとの子供が欲しいと強く願う昌子は不妊治療を始めるが、思うように進まない。そんななか、アルバイト先の友人の妊娠が発覚し…。『さくら色オカンの嫁入り』の著者が描く、夫婦の愛の物語。
感想・レビュー・書評
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『うさぎとたまご』の改題でした。
感想は、うさぎとたまごの方にあります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルから親子の話と思って手に取っていたが、夫婦のお話でした。
不妊治療に取り組むオカン、こと昌子さんと旦那さんの六ちゃん。
もどかしくて優しい愛情が描かれていてほっこりできました。旦那や家族をもう少し大切に生きたいと思わせてくれた。 -
この本のオカンは、「オカンの嫁入り」のオカンとは別。子供のころから「見た目がオカンぽい」ので、ずっとオカンというあだ名だった女の子が主役。
簡単に言うと、子供が欲しいのになかなか授からず、不妊治療に挑むもこれまたなかなかうまくいかない夫婦の...奥さんの方であるオカンの心象を描いている。
そんなに大きな、ドラマチックな展開があるわけではない。小さな、「日常」という言葉に組み込んでもかまわないできごとが積み重なっていくだけ。
でも、その時々のオカンの心の動きと、季節の移ろいや主人公の周囲の人々、飼っているウサギのちょっとしたしぐさなどをとても繊細に、丁寧に描き出していて、読者の心に静かに染み入ってくる。
おそらく私が読むのと、女性、特に妊娠・出産・不妊などに悩みや不安を持つ方とでは感じ方に大きな差があるのでは、と思われる。
それでも、おっさんが読んでもホロリとさせられるのは筆者の力というものでしょう。とにかく登場人物がみないい人で、魅力的で、読んでる間だけでも自分も何かいい人になれる感じ(^ ^
ストーリーがどうのというよりも「読んでることが心地よい」一冊です(^ ^