大江戸「町」物語 風 (宝島社文庫 「この時代小説がすごい!」シリーズ)

  • 宝島社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800223791

作品紹介・あらすじ

娘攫いの犯人を探索する八丁堀の同心が見た鬼とは(和田はつ子)。本所深川の手代・周吉ともののけオサキのコンビが、殺人事件の謎を解く(高橋由太)。神楽坂の岡場所にある女郎屋「夕霞」で働くことになった元武家の女房・お登世の運命は(千野隆司)。「隠密牛太郎」ことお気楽妓夫太郎・小蝶丸が千住宿へ走る!(中谷航太郎)。時代小説の人気作家4人が江戸の町を舞台に競演!!『この時代小説がすごい!』時代小説アンソロジー第二弾!

感想・レビュー・書評

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  •  正直…全部の作品がいまいちだったな…。

    ○オサキぬらりひょんに会う(高橋由太)【★ ★ ☆ ☆ ☆】
     この方の別シリーズを読んで、どうもあんまりピンと来てなくて。
     今回もちょっとよく分かんなかったです。
     しかも、その前に読んだシリーズとごっちゃになってて、キャラが全然違う!? て最初焦った。

    ○夕霞の女(千野隆司)【----------】
     出だしでわけ分かんなくなって、結局読みませんでした。
     すみません。

    ○付け馬(中谷航太郎)【★ ☆ ☆ ☆ ☆】
     話もわけ分かんなかったけど、それよりもキャラの口調に違和感…。
     現代すぎでしょ。
     子ども向けのなんちゃって時代小説でも、もうちょっとちゃんと書いてる。

    ○鬼が見える(和田はつ子)【★ ☆ ☆ ☆ ☆】
     話の展開が唐突すぎて、何が何だか…。
     いや、タイトルがこうだから、鬼が登場したっていいんだけど、そういうファンタジーだと思わず読み始めたから…。

  • 高橋由太、千野隆司、中谷航太郎 和田はつ子 の4人が江戸の町を舞台に、書かれている。
    「オサキぬらりひょんに会う」は、畠中恵氏のように、妖怪が、登場する。場所は、本所深川。
    一人身になった老女おさよが、つつましやかな生活をしていたが、人の借金で、自殺してしまう。其の金貸しが殺された。
    さてさて、、、、おさよのさ湯しか飲まなくなったのを知っているぬらりひょんは、真相が、わかっていた。
    茶飲み友達の3人が、犯人と。

    「夕霞の女」は、神楽坂四谷が、舞台である。
    子なしの嫁は、離縁されてしまう時代である。
    元武家の登世が、離縁され、叔父に頼んで、雨露のしのげる所は、夕霞と言う女郎屋の下働きであった。だまされ、お金のかたに来た娘のお宇良を助けて、騙した男を見つけて店から、出してやるようにしてやる。

    「付け馬」は、千住宿が、舞台である。
    幼女誘拐事件を、面白可笑しく、書かれており、初めて読む作者だったけど、ほんわかした、登場人物で、良かった。

    「鬼が見える」は、酒呑童子にまつわる、妖怪と、鬼狩り戸の闘いでもある物語で、舞台は、八丁堀である。
    若く美しい女性ばかりが、誘拐されるのだが、、、、其の犯人は、妖怪と、手を組んだ、お旗本であった。

    古い江戸の地図と、現代の場所戸が、書かれており、実際その場所にこの話が、あったかのごとく感じられる4話であり、面白く読んでしまった。
    「風」と言う文字だけだったので、この後、、、「花」、、、「雪」、、、などと、続くのであろうか?
    次が、読みたいと、思った。

  • 高橋由太さんの作品だけ「このミステリーがすごい!」2013年11月が初出ですが、他の3人の3編は書き下ろしとか。
    和田はつ子さんの「鬼が見える」が、江戸人情捕物ファンタジーとでもいうカテゴリーのなかなかに面白い話で、ぶっ飛んでしまいました。
    是非シリーズ化して欲しいなと思います。
    千野隆司さんの「夕霞の女」も楽しめる話で面白かったです。
    お得感いっぱいです。

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学大学院修了。「料理人季蔵捕物控」「口中医桂助事件帖」「鶴亀屋繁盛記」「余々姫夢見帖」「お医者同心中原龍之介」「鬼の大江戸ふしぎ帖」「はぐれ名医」シリーズなどの時代小説を精力的に執筆するとともに、現代ミステリー「青子の宝石事件簿」シリーズ、『わらしべ悪党』も刊行。

「2023年 『花人始末 椿の花嫁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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