警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 (宝島社文庫『日本ラブストーリー大賞』シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800232502

作品紹介・あらすじ

奥多摩で起きた一家惨殺事件。殺されたのは著名な陶芸家とその妻、そして双子の娘・瑠衣と芽衣だった。人気アイドルであった瑠衣のストーカーによる犯行、瑠衣をねたんだ芽衣による犯行、陶芸窯の跡取りの座を巡っての犯行と、容疑者が絞り切れないまま捜査は進む。そんななか、麻希は捜査の進行状況が、真犯人によって仕組まれた方向へと進んでいることに気づき…。人気警察小説の新シリーズ第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • 八丈島から発足したばかりの警視庁女性犯罪捜査班に呼ばれた若い星野夢見刑事の目からの女性犯罪捜査班の活躍が描かれている。やはり中心となるのは、小柄で可愛いが捜査となると鋭い観点で独自の捜査をする原麻希なのだが、班長の蔵本織江や、もとマル暴の増岡亜矢子、麻希の元上司の妹尾浩輔、もと恋人の広田達也管理官、夫の原則夫、娘の菜月など個性豊かなメンバーが脇を固めていて飽きさせない。
    陶芸家一家4人皆殺しの事件が起こり、捜査人たちは犯人像をめぐって右往左往するが、結局は原麻希が犯人を追い詰めていく。犯人との対決で最後の決め手となるのは動機で、そこを攻めて麻希は犯人を落とす。なかなか読みごたえがある。

  • ハラマキ新シリーズ第1弾。

    奥多摩で起きた陶芸家一家惨殺事件。かってないタイプの知能犯と麻希のかけ引きが見どころです。

    今回もイッキ読みでした。引き込まれます。

  • 原麻希、新シリーズ第1作目。がっつりとした警察物が読みたくて、買い置きしておいたこの作品を手に取った。前作までは「秘匿捜査官」として、リクルーターとの対決に挑んでいた麻希だったが、事件も解決し、織江を中心とした「女性犯罪捜査班」へと異動する。発足して、間もない捜査班は奥多摩での一家4人殺人事件に遭遇する。「女性犯罪捜査班」は女性が被害者の場合の時の捜査班らしいが、ここでは16歳の双子の姉妹や妻がストーカーに遭っていたかもしれないと言ういささか強引な理由で捜査に入り込んでいく。「秘匿捜査官」の頃より、ハードさはないが、徐々に面白くなっていく原真希シリーズ。新シリーズになって、読み続けるかどうか迷っていたが、この後も読んでみようと思う。

  • 評価は5

    内容(BOOKデーターベース)
    奥多摩で起きた一家惨殺事件。殺されたのは著名な陶芸家とその妻、そして双子の娘・瑠衣と芽衣だった。人気アイドルであった瑠衣のストーカーによる犯行、瑠衣をねたんだ芽衣による犯行、陶芸窯の跡取りの座を巡っての犯行と、容疑者が絞り切れないまま捜査は進む。そんななか、麻希は捜査の進行状況が、真犯人によって仕組まれた方向へと進んでいることに気づき…。人気警察小説の新シリーズ第1弾。

    前回の秘匿捜査官シリーズで出て来た織江を班長として刑事としてかなり完成された麻希、その他の個性的な面々が繰り広げるシリーズ。
    今回は新人刑事夢美の成長が見られるかな?
    安定な広田も出てくるし…前シリーズから引き続き楽しめる。相変わらず殺人現場の描写はぐろいが。
    しっかし今回の犯人は許せんな!頭が良いだけの人って本当ややこしいわ。

  • 新シリーズ第一弾ということだが、あの『女性秘匿捜査官・原麻希』シリーズの続編である。陶芸家一家の惨殺事件を原麻希が所属する『女性犯罪捜査班』のメンバーが追う…

    狡猾な犯人と原麻希の行き詰まる闘いが面白く、前のシリーズより警察小説としての色合いが濃くなったように思う。タイトルからして、ストレートな警察小説という印象を受けた。

    後半、アレレと思う急展開があり、まさか、まさかと思うのだが……

    面白い。

  • 警視庁捜査一課に新設された『女性犯罪捜査班』。
    主に、女性のDVやストーカー犯罪などを対象とする部署。

    新しく八丈島署から異動して来た星野 夢見は、戸惑いを隠せない。なぜ、自分がこの部署に?

    そして発生した奥多摩町の陶芸家一家四人惨殺事件。
    容疑者は浮かぶものの、核心には至らない。

    そして、『生け贄』と称する真犯人の用意した偽の容疑者に、警察は翻弄される。
    真の動機は?そして真犯人とは?

    原 麻希(ハラマキ)を中心とする女性犯罪捜査班の面々。
    活動開始となる記念すべき一作です。

  • 2月-9。3.5点。
    原麻希、新シリーズ。捜査一課に女性犯罪犯が設置され、異動になった原麻希。
    奥多摩の陶芸家の、一家惨殺事件。娘はアイドルグループの一人。
    狡猾な犯人、容疑を第三者へミスリードするよう、罠が。
    真相の鍵は、15年前の出来事か。

    あっという間に読める。まあまあ面白い。
    容疑者との対決が、面白かった。

  • 【本文】

    瑠衣
     「父は偽善者、母は淫乱、片割れは足でまとい。そして自分はアイデンティティ、クライシス、か~」

    麻希
     「いい? 事件そのもの、残された証拠も全部、ナマモノなの。一週間以内にある程度、方向性を固めて動かないと、あとは腐ってもう使いものにならない。
     だからこそ、こいつが本ボシだって決めつけた捜査はしたくない。とにかくいまは犯人が準備したミスリーディングは即発に潰す!
     それしかないわ」

  • 新装ハラマキシリーズ。女性捜査班にうん?と思いましたが、プロットはシリーズ中でも屈指のもので読み応えあった。夢ちゃんの活躍を期待したいところ。

  • 知能が高く、さまざまな証拠を偽造して罪を逃れようとする猟奇殺人の犯人に挑む女性だけで構成された捜査班。
    行き過ぎた自意識が陥落する結末が痛快でした。

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著者プロフィール

『私の結婚に関する予言38』(宝島社文庫)にて第3回日本ラブストーリー大賞のエンタテインメント特別賞を受賞し、2008年デビュー。近著に『ブラッド・ロンダリング』(河出文庫)。そのほか、「原麻希」シリーズ(宝島社)、「新東京水上警察」シリーズ、「海蝶」シリーズ(ともに講談社)、「十三階」シリーズ(双葉社)、「警視庁53教場」シリーズ(KADOKAWA)、「感染捜査」シリーズ(光文社)など著書多数。

「2023年 『警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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