金(ゴールド)はこれから2倍になる

著者 :
  • 宝島社
3.25
  • (0)
  • (2)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 25
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800236142

作品紹介・あらすじ

NYダウが最高値でもシティバンク株は低迷…金は歴史的な上昇期に入った!!「株の暴落」と「金の暴騰」がやってくる!世界一のオイルマネーを運用したファンドマネジャーが金投資の攻略法を伝授!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 資本主義の行き詰まりになったらの参考であり発行から5年たったいまもまだ現実的でない。むしろ下がっている

  • まだ著者の云う通りになっているとは云い難い相場だが、
    目下、進行中の日経平均の下落、円高などを鑑みると、
    徐々にそうなっていゆくのではないかと思われるものはある。

    もっとも、そういった予測を期待して読むのもよいが、
    その予測の根拠や兆候をつかみ取る手法など、
    それらの解説こそが本書の醍醐味だと思うし、とても面白い。

  • 社会人になった平成元年の頃、お金があれば全部使っていた学生時代の反省を踏まえて、天引預金をし始めましたが、同じお金なので使ってしまっていた私は、ふと広告で目にした「純金積立」を始めました。

    当時は金価格は低迷どころか下がる一方で、1年間積み立てても金の重量は増えているにも拘わらず、それを円換算すると変わっていない状況でした。

    そのとき、いつか金価格が倍(グラム2500円)になればいいなと夢見ていたのを、この本のタイトル(金はこれから2倍になる)を見て思い出しました。ちなみに、現在の価格は私が夢いた頃の4倍になっています。

    金の絶対的価値は変わらないと言われています、最近になってやっとその意味が分かりました。金価格が上がっているのは、私達が使っている通貨の価値が下がっている(インフレになっている)ということなのですね。

    勿論、金の需要増や為替の関係もありますが、通貨の価値の変化も見逃せないと思います。そんな私にとって、この本は今後の資産形成を考えるうえで参考になりました。

    以下は気になったポイントです。

    ・金の上がる理由は、1)新興国の地金需要、2)供給面(生産コストは現在価格の6割、生産減少)、3)投資マネー需要、がある(p4)

    ・専門家の予想は見事に外れ続けている、学校の成績が良いことと、投資の嗅覚が鋭いのは何の関係もない(p8)

    ・世界の株価は、やがて暴落、アメリカも新興国も。金利は、通貨の信用が低下して、じわじわ上がる。金価格は史上最高値を抜いて、2500ドルへ(p20)

    ・超金融緩和(政府がお金をたくさん刷る)で、貨幣価値が下がっていく(p25)

    ・現在の米国では、1900年に比べて、1ドルの価値は29分の1、敗戦した日本は、1500分の1、金ドル価格は、その間に60倍になったが、半分はドルの下落による(p28)

    ・日本は1997年から給与は下がっている、現在の水準は平成元年レベル、失業率が3%くらいまでは人手不足。4%を超えると過剰感がある(p34)

    ・金価格が下がるとしたら、大量の資金がゴールドから新しい分野に向かう場合。たとえば、1)革新的な技術の登場で一大ブーム、2)新興国で莫大な需要が生まれる(p43)

    ・G20から、先進国のG7とEUを除いた12カ国(メキシコ、韓国、アルゼンチン、トルコ、中国、ロシア、サウジアラビア、インド、ブラジル、南ア、インドネシア、オーストラリア)のGDPは23兆ドル(世界GDP75兆ドル)、150兆ドルある世界の金融資産に対しては少ない(p43)

    ・米国はリーマンショックで受けた傷の修復は進んでいない、米国銀行の株価は底値を這ったまま回復していない。不良債権が減っていないので(p47)

    ・日本の企業(金融保険除く全産業)は、2013年現在、証拠金率38%で営業している、つまり、38万円の元手(自己資本)で、銀行を借りて資金を100万円にする。純利益が5%ならば、元手が38万円から43万へとなり13%増える計算(p68)

    ・シェールガスの見通しは、投資家の総意とも見做せる、シェールガス関連の株価(代表として、デボンエネルギー)。これが、ここ数年まったく上がっていない。(p77)

    ・金がどこまで上がるかは、金利がどこまで上がるかで決まる。今まではお金が余っていたので、金利を下げてお金を借りてもらっていた(p83)

    ・次回株が暴落するとすれば、救済対象となりそうな、シティバンク、バンカメで、両銀行の負債総額は、リーマンの6倍。(p83)

    ・金利がどこまで上がるかは、信用度がどこまで落ちるか、と同じ意味(p84)

    ・金価格が上がりにくい金融政策として、1)ユーロ圏で実施されている政府負担を軽減する、預金者に損を負担させる:大口預金者に40-60%負担、2)永久債を発行する(p94)

    ・金価格が1260年から1500円の間の最低値から最高値まで2倍以上になったということは、金1グラムで買うことのできるパン、服が2倍以上になったこと。歴史に即した言い方では、金の含有量を従来の4分の1に抑えた金貨に対して、世間がそれまでの半分の価値を認めた(p97)

    ・金価格は1260年-現在で見ると、1500~1971年までの下降期を経て、上昇期となっている(p97)

    ・金価格上昇の抑制に動くのが、供給量の3割を占めるリサイクル。日本では、2013年度は、回収された668万台から、200キロ以上の金を再生した(p111)

    ・先進10か国には、合計19400トン(4-5年分の世界需要)の金準備があり、全世界の金総量の11%、今後はドル暴落も考えると売却は慎重になるはず(p121)

    ・ドルコスト法で買うよりも、ETF投資がコストが安い。信用できるETF業者としては、最大手の現物交換もできる、「金の果実(三菱UFJ信託):1540」が良い(p203)

    ・税金を払ううえで、レシートがないと、原価は売価の5%とみなされる。95%分に税金がかかる。200万円超の売買には、本人確認が必要(p211)

    ・香港の国際空港内には、HSBC銀行があり、日本人の旅行者が口座を開設できる。(p217)

    ・アメリカは1933年4月に、ルーズベルト大統領が、市民が所有しているすべての金を買い上げる大統領令を出した。購入価格は1オンス20.67ドル。違反者は、禁固刑と、1万ドル(現在価値で1800万円)の罰金、その翌年に金価格を35ドルに上げて、69%の利益を得た(p222)

    ・かつて世界の70%の金生産をしていた、南アフリカは、現在は6位(200トン弱)で、世界一位の中国の4割も生産していない(p240)

    ・住友金属鉱山は、菱刈鉱山という世界でも高品質の金鉱山を持っているが、生産量は7トン、売上は300億円、60億円程度の営業利益(p242)

    2015年5月31日作成

  • いいね

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

林 則行(はやし・のりゆき)
世界最大の政府系ファンド、アラブ首長国連邦アブダビ投資庁の元ファンドマネージャー。当時、日本人で唯一、中東でオイルマネーを運用した投資のプロ。米国コロンビア大学ビジネススクールにて、ジム・ロジャーズから薫陶を受ける。米国公認会計士。著書に『伝説のファドマネージャーが教える株の公式』『伝説のファンドマネージャーが実践する株の絶対法則』(共にダイヤモンド社)、『金はこれから2倍になる』『伝説のファンドマネジャーが教える 図解 株の暴落サインを見抜く法』(共に宝島社)などがある。

佐藤隆太郎(さとう・りゅうたろう)
2000年生まれ。京都大学経済学部2回生。高校時代に塾の恩師からの薦めで投資に興味を持つ。大学に入学してから『伝説のファドマネージャーが教える株の公式』を読み、明確かつ精錬とした投資のルールに衝撃を受ける。また、読者の質問に対して真摯に回答される姿勢に感銘を受け、林則行氏のファンクラブを立ち上げ、会長を務めている。

「2022年 『投資初心者の大学生が伝説のファンドマネジャーに聞く 世界が大不況でも資産を増やせるって本当ですか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

林則行の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×