一千兆円の身代金 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 467
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800236524

作品紹介・あらすじ

第12回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作。元副総理の孫が誘拐された。日本政府に突きつけられた犯人からの要求は、財政赤字とほぼ同額の1085兆円の支払いか、巨額の財政赤字を招いた責任を公式に謝罪し、具体的再建案を示すかの二択だった-。警視庁は捜査一課特殊犯係を直ちに全国に派遣し、国家の威信をかけた大捜査網を展開させる。やがて捜査陣は、あるブログを見つけるが…。

感想・レビュー・書評

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  • 「1千兆円の身代金」

    1.物語の始まり
    ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
    「前首相の孫を誘拐した。
     身代金は、1,000兆円。
    安全に解放したければ、
     政府への要求は、①、②いずれかのひとつの実行。
     実行確認後、身代金も不要、人質も解放する。
    国が抱える、増加し続ける借金。
    ①国民に対して増やし続けたことの謝罪。
    ②増えた原因と減らす対策。

    これが小説の始まりです。
    起承転結の起。
    ⭐️5個でした。

    2.主な登場人物人数
    警察 3
    犯人 3
    人質側 4-1=3

    ※この、人質側のマイナス1 が物語の骨格です。

    3.読み終えて
    文章が読みやすいか? 主観ですが▲です。
    ひとつひとつのシーンの描写が不要に多いと感じました。

    ミステリーか?と言われれば、犯人が最初から割れているため、ミステリー要素が少ないとも考えます。

    結果、⭐️3個でした。

  • なんとなく途中で結果が予想できた…。
    でも未来の日本はどうなるの?っ心配になる小説だった。

  • 評判倒れの社会派ミステリー。日本政府の財政赤字と同額の1085兆円を要求する誘拐事件というアイディアは面白いが、それだけだった。多くの登場人物の視点で綴られるストーリーもあまりに断片的過ぎて、物語にのめり込めなかった。

    帯には『このミステリーがすごい!』大賞受賞作で、『週刊新潮』『毎日新聞』『産経新聞』で話題だとか書いてあるが、騙された感が残る。

  • うーむ。どこにミステリーがあるんだ!?
    毎回、このミス作品は合わないのぉーと思いながらも、つい読んでしまい、激しく後悔と苛立ちを感じる。一体誰が選んでいるんだ?

  • あまりにも著者である八木さんの伝えたいことが全面に出すぎて、ミステリーとしての面白さが目減りしてしまっているような気もしてしまう。
    登場人物も年齢差が歴然とあるはずだ。
    なのに、何故か読んでいるとそれぞれの言動から年齢をうかがい知ることが出来ない。
    たぶん描き分けがはっきりとしていないためだろう。
    主人公である犯人の言っていることは間違ってはいないと思う。
    でも、すべてが正しいわけではない。
    どうしても犯人の方法に共感することができなかった。
    物語を通して伝えたいことはわかるけれど、力が入りすぎてしまって多少辟易しないでもない。
    本当に伝えたいことはもう少し淡々と描いてもらったほうが読みやすいような。
    国家の財政問題をとりあげたのは興味深かったけれど、ミステリーとしては題材としてこなれていない。
    人物描写も含めて残念な思いが残る物語だった。

  • 全てが幼稚で拙い
    太字の犯行声明を読んだ時点で本を閉じた

  • まずタイトルからして、度肝をぬかれます。
    一千兆円、、、
    億円の間違いではないか?
    それでも、桁外れの金額ですが...(一千万円?)

    元副総理の孫が誘拐され、身代金の要求が届く。
    その額、なんと一千兆円...
    それが出来ない場合には、財政赤字の再建案を示すこと。

    二転三転する真実に、警察も翻弄され、なかなか手掛かりがつかめず、解決にたどり着けない。

    果たして、真犯人は、誰なのか?
    ハラハラドキドキの展開に、一気読み必須です。

    それぞれの主人公毎の書き方で、一種の倒叙ミステリのようでもあります。

  • 結構骨太なミステリー小説で読み応えあり。かなり面白い。

    フィクションだけど、フィクションだと言い切れない、リアルな問題に疑問を投げかけている。
    日本に巣食っているいろんな闇、長年放置されてきた様々な問題に、誰も責任を取らず、何ら説明をされないこの世の中を憂い、既得権益にすがる政治家や官僚に怒り、一石を投じようとする犯人。法を犯すことは許されないことかもしれないけど、後世を慮り闘おうとする姿勢は、犯人とは言え加勢をしたくなる。

    単純に解決しない構成と愛のある登場人物たちが非常に魅力的な作品。

  • 一見スケールが大きな誘拐ミステリーだが…。

    余談。大賞受賞時の題名は完全にネタばれですな。

  • 今読んでいるけど、話がなかなか進まなくてしんどい…

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