いなくなった私へ (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 343
感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800237293

感想・レビュー・書評

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  • わかりやすく押し付けがましい青春系が苦手な私にとって、これがギリギリ許容できるラインかな(;^ω^)

  • さほど期待せずに読み始めたけどなかかの作品だった。都合のいい設定がされているところや若干不自然さを感じる描写があるものの、作品の中に散りばめられている不可解な伏線をきちんと回収していてスッキリする。「このミステリーがすごい!」大賞の優秀賞受賞作なだけはある。今後辻堂ゆめさんの作品が出版される際にはぜひ読んでみたい。

  • 今年、東大総長賞を取った作者の作品はどんな物かと思い読んでみました。突っ込みどころは多々。でもまあ面白かったです。『こんな状況ならもっと取り乱すだろー!』とか、『綺麗に締めくくったけど、社会的身分はどうすんの?』とか、やっぱり読後色々突っ込んでしまう(笑)

  • 善人は善人としてしか、悪人は悪人としてしか描かれていなくてなんだかなぁという感触。
    戸籍や生活費をどうしてるのかが気になった。

  •  他の人から自分を認識してもらえない。まったく別の人に見えるらしい。こんな設定を無理なく結末まで持っていき、ピュアなイメージは壊していません。

     戸籍もないのにお医者さんや、警察の対応はどうしたのって細かい所が気になってしまいました。いっくんもこれからどう生活するんでしょう?心配です。

  • 自分の死と転生の謎を追うファンタジーミステリー。

    ファンタジー部は優斗の事情の真相が強引でしたが設定はしっかりしていたと思います。
    ミステリー部は犯人の豹変ぶりや犯行の雑さなどツッコミどころ満載でしたが一応論理的には解決していました。
    性格が素直な主人公視点でストーリーが展開するので叙述トリックを心配せず読めました。
    エピローグではいっくんの話など涙腺が緩みました。
    全体的には荒唐無稽な話に陥ってしまうところが、文章のうまさかキャラたちの爽やかさかわからないですが、最後まで飽きさせず読ませる力があり感心しました。

  • このミス大賞優秀賞受賞作。ややファンタジーめいた物語だと思っていたら、なかなか本格でした。
    自分が死んだことになっていて、家族や親しい人に会っても分かってもらえない、という状況はかなり怖いし哀しいです。だけど「輪廻の泉」の存在意義にもなるほど、と思う面があったりもして。これはやはり幸運ととらえるべきなのかな?
    あれやこれやの事象がすべて関わっていて、見事に繋がっていたのは驚き。そしてあの状況を理解できる人たちの共通点を思えばあの真相はさほど意外でもないのかもしれないけれど。案外と気づかなかったなあ。

  • 「このミステリーがすごい! 」優秀賞受賞作品
    人気シンガソングライターの上条梨乃は、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ましたが、そこに至るまでの記憶はない。
    どうやら自殺したらしい。
    幽霊話でもなく、実は生きていたという話でもない。
    もっと皮肉なシビアな話かと思っていたら、結構いい話系だった。
    戸籍もなく、健康保険証もなく、お金もない人間が、病院に普通にかかっているとか、もう少しなんとかしてほしいと思う面もあったり、強引な展開もあったりだが、設定自体は面白かった。
    (図書館)

  • 相当ぶっとんだ設定なのに、スーパーナチュラルミステリーとしてちゃんと成立しているのがすごい。カルトとか天才美少女な主人公とか芸能事務所とか白骨送付とか、ぶっこみすぎてごちゃごちゃしてたり、犯人は明らかなのになぜそこで気づかない!いい子すぎるだろ!ともだもだするとこもあったりするけど、とにかく3人がこれからもずっと幸せでありますように。

  • 国定美波という登場人物により、やっぱり承認欲求の強い人は苦手だ、と思った。この作品の設定は現実的ではないが、謎めいたストーリーの展開にはハラハラした。エンタメ作品として十分に楽しめる本だ。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。東京大学在学中の2014年、「夢のトビラは泉の中に」で、第13回『このミステリーがすごい!』大賞《優秀賞》を受賞。15年、同作を改題した『いなくなった私へ』でデビュー。21年、『十の輪をくぐる』で吉川英治文学新人賞候補、『トリカゴ』で大藪春彦賞受賞。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻堂ゆめの作品

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