長期投資のワナ ~ほったらかし投資では儲かりっこない

著者 :
  • 宝島社
3.19
  • (3)
  • (7)
  • (15)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 100
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800249005

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者、中野晴啓さん(1963~)の著書、ブクログ登録は2冊目になります。


    本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    「長期投資をすれば必ず儲かる」は大きな誤解。買って持っていればOKという甘言にだまされていると、ちっともお金が増えません。ならどういう投資をすれば資産を安全に増やせるのか。減らさないコツは何か。リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2015で最優秀ファンド賞を受賞したセゾン投信の中野社長が、金融業界のカラクリや、上手に増やす難しくない運用方法をここに公開!

    ---引用終了


    長らく個別株投資を行っているが、最近はインデックスファンドに関心が移ってきています。
    著者の運用するファンドは、アクティブファンドになるので、関心度はイマイチですかねえ。

  • 長期投資自体を否定しているわけではなく、誤解を解消しようという内容。

    現在の投資環境とは異なる部分もあるが、書いてある内容はおおむね理解できるものだった

  • 刊行が2016年と、古い本ではあるものの本書は一度は目を通しておきたい本だなと思う。
    著者は言わずと知れた中野氏。個別株投資と投信の長期投資の考え方の違い、盲目的なインデックス投資礼賛への疑問とアクティブ投資の重要性の提起、コアサテライト運用やラップ口座への著者の見解など、2023年の今であっても読んでおきたい本だなと思ったね。

  • 「合理的根拠のない長期保有は投機と同じ」

    長期投資を薦めるセゾンの社長がこんなタイトルで本を書くんだから、気になるに決まってる。
    今までは投機イコール短期投資で考えていたけれど、根拠のない長期投資も投機と変わらないと知りグサッときた。この本を読まなかったら、投資信託と同じ感覚で個別株を持ち続けていたと思う。

    「売りは決して裏切りではない」
    個人株は買いたい株価に落ち着いたら買い、想定している株価よりも極端に上昇したら売却する。それを繰り返して利益を確定させるのは真っ当なアプローチ。
    一方で「長期保有型の投資信託は持ちっ放しが基本」と書いてあるので積み立てNISAは売却しない。

    巷にはインデックスを標榜しつつも、実はインデックスでない投資信託が多いことに驚いた。

  • 著者は長期投資を勧めてる人なので、タイトルみて焦ったが
    要はなんでもかんでも長く持っていればいいというのではない
    ちゃんと分散、ポートフォリオを組んで、リバランスして自分で納得して保有すること

    勧められるがままに買わない
    系列投資信託に注意

    買値にこだわらない
    企業の価値に投資

  • 長期投資を勧めるセゾン投信社長が「ワナ」?と思ったら素人が自分でポートフォリオを管理することや金融機関に勧められたままの投信をほったらかしに運用することがワナということらしい。確かにセゾン投信の運用報告会でもポートフォリオやベンチマークとの乖離については説明があるもんな。

  • 認識が誤っていたこと
    ブルベア2倍型は100→110となっても、それまでの上げ下げが大きいと120になっている訳では無い。
    認識が合っていたこと
    割安株は永遠に割安株の可能性が高い。
    日本は投資環境においては後進国。まともな市場ではない。東芝株などアメリカであれば機関投資家は即全売却で、経営陣は逮捕され徹底的に責任を追及されるはず。

  • 証券会社が一生懸命売ろうとしているラップ口座が実は資産に対して運用管理費用のほか年率2%もの管理手数料を取る割高コストの商品であることがわかった。
    口座内で何度売買しても手数料無料という謳い文句だが手数料以上の儲けが出るポートフォリオを組んでもらわないと割に合わないらしい。
    長期投資に向かないテーマ型ファンドの注意点もためになった。
    バリュー銘柄を発掘することに妙味を感じている人もバリュートラップに注意。

  • 「長期投資」という言葉が広まることで、それが一人歩きし始め、本来の意味とは異なる作用が起こりうることに警告しており、また中野氏の信念である「本当の長期投資」を本書でも繰り返していて安心した。

    途中の専門用語の部分は自分が未経験なのでわからない。そんなものがあるのだな‥くらいで読んでも大丈夫だった。
    面白いと思ったのは後半部分。

    フィンテック、ロボット等、最近耳にするようになっていたものの、正直よくわからない。これを読んだ今も、やっぱりぼんやりとした理解しかないけれど、それでもわかったことがある。

    人はロボットを生み出せるけれど、ロボットには人間を生み出せない。
    ここに人間の歪みが持つ可能性を見ずにはいられない。
    人は完全なものに憧れを抱きやすいし、またそのようになりたいと願って文明を発展させてきたように思う。
    そして今も変わらず失敗の中から学び挑戦を続けている。その時に生じた歪みにさえも何かを見出し、文化を育んできたのだ。
    まさしく人の手でしか生み出せなかったこの現代社会に、わたしたちは生きている。

    「未来を悲観しても何も生まれない。人は誰もが幸せを求めて生きており、悲観する暇があるのなら、今、この時から未来に向かってどうすべきなのかを考えればよい。そこに道が開ける」

    過去からずっと、悲観しなかった人たちの挑戦によって今日が繋がってきたんだなと思う。
    わたしはこの考え方がとても好きなのだ。
    それだけでこの本を読んでよかったなという気持ちになれる。

  • 内容が濃いです。勉強になりました。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

セゾン投信株式会社代表取締役会長CEO
1963年生まれ。東京都出身。明治大学卒業。1987年、現在の株式会社クレディセゾンへ入社。セゾングループの金融子会社にて債券ポートフォリオを中心に資金運用業務に従事した後、投資顧問事業を立ち上げ、運用責任者としてグループ資金の運用のほか、外国籍投資信託をはじめとした海外契約資産等の運用アドバイスを手がける。その後、株式会社クレディセゾン インベストメント事業部長を経て、2006年にセゾン投信株式会社を設立。2007年、代表取締役社長就任。2020年より現職。
一般社団法人投資信託協会副会長。公益財団法人セゾン文化財団理事。
著書に『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)などがある。

「2023年 『1冊でまるわかり 50歳からの新NISA活用法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中野晴啓の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヴィクトール・E...
村田 沙耶香
川村 元気
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×