君にさよならを言わない 2 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800259295

作品紹介・あらすじ

幽霊が視えるようになったぼくは地縛霊の館川小梅さんと出会う。娘が今どうしているのか知りたいけどここから動けない…そんな小梅さんに頼まれ、代わりに会いに行く。そしてぼくは知ることになる。娘の鴬さんがずっと母親を憎んでいること。そこには、娘を想う母の愛が隠されていることを。少年が幽霊たちの魂を救う人気シリーズ第2弾。せつなくて、心が温まる。

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすくて一気に読めました。

    前作に続いて幽霊の心残りを一緒に解決する話。
    前作は高校生の幽霊ばかりだったのが、もう少し上の年齢の幽霊も出てきました。柚も高校生らしくて楽しみながら読めました。

    ただ前作では気にならなかったのですが、登場人物が大人の幽霊になったことで、少し話の中身が薄く感じてしまいました。

  • 「幽霊が視えるようになった」というぼくが主人公の第二弾短編集。幽霊と言っても前作同様怖い雰囲気など全くなく、美しく澄んだ空気感の漂う作品です。

    第2弾では、3人の幽霊が出てきますが、前作がぼくと同年代の様々なタイプの女の子との出会いだったのに対して、今回は地縛霊だったり生霊だったりと違う意味で世界が広がりました。中でも惹かれたのは、お母さんの霊が登場する「花と鳥」でした。最近、琴線に触れるような本を読んでいなかったこともあって、うっかり油断が暖かく頬を伝ってしまって…ヤバイなぁと。あとは、珍しく登場人物が豊富で場面転換の多い 「静かの海」でしょうか。前作から引きずる妹の柚との関係が一つの山場を迎え、そして、そして満を持してあの彼女が再臨。これには感激しました。また彼女に会えた。最後にタイトルの意味が明らかになり、そして…。とても切なくて寂しくもある幕切れですが、こんな風に終わらせてくれた七月さんには感謝したいと思います。もの凄い余韻感です。

    前作もそうでしたが、何だかいつまでも尾を引くんですよね、この作品。荒唐無稽だし、取り止めもないし、軽いって言えばそれまでなのかもしれないですが、前作を読み終えてもうかなり経つのに何故か記憶から消えてゆかない不思議。この作品も恐らく同じになるかなという予感が自分の中でしています。非常に読みやすいということもあって、読書中に感情が素直に揺さぶられる分、逆に心に深く刻み込まれるのかもしれない、そんな風にも思いました。

  • 「君にさよならを言わない」よりも明らかにいい作品になっています。4編のうち「花と鳥」が特に良かったです。読んで思わず、涙ぐんでしまいました。

  • 短いのでサクサク読める。

    君にさよならを言わない
    タイトルが出てくる本は好きだなと感じる、、

  • 2もちゃんと面白い。読みやすいのにすごい泣ける。

  • 1を読み、続編が読みたくなり2を買いました。
    切ない物語ですが、素晴らしい作品だと思う。
    2冊一気読みでした。
    妹、柚との今後も気になるますね。

  • 幽霊が視えるようになった主人公のぼく「明」のせつなくて心温まる連作短編の第2作目です。前作との繋がりがしっかりとありますが、前作と違い登場する霊にバリエーションがあります。ただ、これまでと同様に霊は女性ばかりです。義理の妹の「柚」と主人公との関係が、この2作目でも進まなかったので、いくらなんでもわざとらしくも、やきもきします。後日談も前作同様にあります。ほっこりします。

  • 主人公は色々とこの世に未練のある幽霊を助けている点(なぜかすべて女性だが)は善行を積んでいると思うが、自分のことに対しては非常に朴念仁で残念。特に義理の妹の柚に対する態度は「豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえ!!」と怒鳴りたくなるぐらい酷い。ただ、死んだ幼馴染が生まれ変わると聞いたときには、少し反省した態度が見られていいのかなとも思った。続きを読みたいとも思うが、続きがなさそうなのが残念。感想はこんなところです。

  • 幽霊が視えるようになったぼくは地縛霊の館川小梅さんと出会う。娘が今どうしているのか知りたいけどここから動けない…そんな小梅さんに頼まれ、代わりに会いに行く。そしてぼくは知ることになる。娘の鶯さんがずっと母親を憎んでいること。そこには、娘を想う母の愛が隠されていることを。少年が幽霊たちの魂を救う人気シリーズ第2弾。せつなくて、心が温まる。

  • 前作の方がよかった という気持ちにさせない、続編らしい続編でした。しっかりと前作の素晴らしさを無駄にしないお話ばかりで読後の満足感がありました。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。『Astral』(電撃文庫)でデビューし、ライトノベル、一般文芸などジャンルを超えて幅広く活躍。第3回京都本大賞受賞作『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(宝島社文庫)はミリオンセラーとなり話題を集めた。他の著書に『君にさよならを言わない』(宝島社文庫)、『ケーキ王子の名推理』(新潮文庫)などがある。

「2021年 『100万回生きたきみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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