【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 がん消滅の罠 完全寛解の謎 (『このミス』大賞シリーズ)

著者 : 岩木一麻
  • 宝島社 (2017年1月12日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800265654

【2017年・第15回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 がん消滅の罠 完全寛解の謎 (『このミス』大賞シリーズ)の感想・レビュー・書評

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  • 「医師にはできず、医師でなければできず、そしてどんな医師にも成し遂げられなかったこと」
    それはいったい何なのか───

    最初は保険金詐欺だと思っていた。
    ところがその後の展開は、想像を絶するものだった。
    ”完全寛解”の謎が解けても、なんだかモヤモヤとしたものが残る。

    狂気としか思えなかった。
    たしかに一度は死と向き合い、その淵から這い上がれたとき、人生感は変わるのかもしれない。
    でも、それすらも誰かの手によって操られるなんて…
    理由はどうあれ、こんなことが許されていいのだろうか…
    人の命をもてあそんではいけないと思う。

    ただそれとは別に、治療方法や新薬の研究、治験への取り組み、がん保険のしくみ、
    専門的なことが丁寧に解説されていて勉強になりました。
    「このミス」大賞受賞作ということですが、
    単に娯楽ミステリーと割り切って読むことができたら、
    感想はまた違ったかもしれません。

  • このミス大賞ということで、期待して読んだ。
    登場人物もそう多くなく、会話主体で物語が進むので、読みやすく、半日で読み終わった。
    三分の1くらい読み進めたところで犯人というか黒幕が誰なのかはわかってしまうのだが、私は、どういうトリックを使ったのかよりも、なぜこの人がこんなことをしでかしたのかという興味でどんどんページをめくっていた。
    最後の1行まで期待を裏切らない内容だったと思う。

    後ろに「このミス」の選評が載っていて、登場人物に華がないとか、展開が地味だとか書いてある。たしかに華はないかもしれないけど、リアルにいそうな人物で、現実味がある。

    ただ、作者は女性蔑視の傾向があるように思う。
    現実世界の医者は男性が多いのでしょうがないのかもしれないが、登場する医者の多くが男性(女性は一人だけ)。
    保険会社の人も男性が上司で女性が部下だし、貧困患者の代表は女性で、富裕層の患者はみな男性。
    そして何より気になったのは、「がん細胞の培養に必要とされるのは、専門的知識よりも集中力や生真面目さだ。」と書き、「多くの女性は男性よりもこういった業務(がん細胞の培養)に向いているというのがこれまでの経験で到達した結論だった」と(唯一登場する)女性医師の心の言葉として書いている。
    この部分はストーリーに何も関係ないのになぜこんなことを書くのでしょう。それも、反発が少なくて済むように女性医師の意見として書くという用意周到さ。

    ストーリーが面白かったのに、残念です。
    星の数1個減らします。

  • 直前に読んだ『悪医』と同じく、がんをテーマにした医療小説。
    小説とはいえ、がんが消滅するとはどういうことかと興味津々。今話題の『このミス』大賞受賞作ということもあり期待したが、やたら専門用語が多く(一部説明はあるものの)、読みづらかったのが偽らざるところである。
    医療の専門家が書くゆえ、それは仕方のないことか。
    ひたすら、筋を追うことに大半の労力を使ってしまった。
    しかし、最後の一行には、ヤラレタ!と絶句。やはり、医療ミステリーだった。
    書中、主人公たちの会話で、「ねえ、結局、がんというものは何ものなの?」という問いに、「多細胞生物の定め」だという説明には、なるほどと納得。

  • どういうやり方であったのか想像したが、外れた。動機が弱い。最後の終わりも。

  • 夏目の友人が、羽鳥だと勘違いして読んでいたら、羽島だった。教授の動機に驚いた。

  • 岩木一麻『がん消滅の罠 完全寛解の謎』宝島社文庫。

    医療ミステリー風トリック・サスペンス小説と言ったところだろうか。

    このミス大賞受賞作だけに完成度は高いが、罠と謎の真相に拍子抜けした感がある。また、謎の真相を追究する登場人物の言動に軽さがある割りには、謎の黒幕側が抱える背景がやたら重かったりとアンバランスさも感じてしまう。

    それでも、この作家がこの先どのような作品を描くのか興味深いところ。

  • このミス大賞受賞作。
    専門知識がない割には何となく理解できたものの、
    やはり『何となく』。
    がんが消滅するというトリック部分も『何となく』
    理解出来たような出来ないような…そんな感じだったのでトリック自体は余り衝撃を受けず。
    私が無知なせいでしょう。

    話の流れから、動機は社会的な理由からきたものだろうと勝手に睨んでいたのですが、
    思いっきり個人的な動機だったので、そこは拍子抜け。

    最後の一文には確かに驚かされたけれど、
    うーん、あれは何だかズルイ気がしてしまう。

  • 専門的な言葉が多く用いられていて、理解するのに手間取りながらも、一気に読み進めました。

    途中、娘というキーワードが出た時に、なんとなく想像できる感じだったけど、最後はまったく思いもしない展開だった。

    だけど、人の体は大事に扱ってもらいたい。

  • 医学ものだが専門知識は不要で、フムフムそんなもんか、と読み進められる。ラスト1行は、??って感じで読了したが、巻末のこのミス選評を読んでしばらくして、!!っとなった。

  • ミステリの中の謎としては確かに斬新。
    文章や話の進み方も読みやすくて良かった。

    ただ、分子生物学とか基礎医学を学んだ人であれば、
    あそこま考えが進んでその先がわからなかった、
    なんてことはないだろうとツッコミたくなる。

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