嘘をつく器 死の曜変天目(ようへんてんもく)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 125
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800275554

作品紹介・あらすじ

人間国宝候補とされる京都・鞍馬の陶芸家・西村世外。その窯元で修業する早瀬町子はある日、世外が作り上げた、瑠璃色の光彩を放つ「曜変天目」に心を奪われる。それは、日本にある数点を除いて世界に存在せず、星のような斑紋は人力の及ばない偶然によつてしか生成されない幻の器-。それを完璧に再現した世外の製法に町子は関心を抱くが、世外は町子に曜変天目に関する口外を固く禁じ、直後何者かに殺されてしまう。世外に次ぐ殺人も起き、さらに深まる謎。世外はなぜ作り、なぜ隠し、なぜ殺されたのか。町子は美大の先輩で保存科学の専門家・馬酔木を頼り、世外とともに葬られた真相を追う。

感想・レビュー・書評

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  • 人間国宝候補と呼ばれる陶芸家が殺された。犯人は一体。
    陶芸に殺人事件を絡めるアイディアには興味を惹かれるものの、展開が直線的すぎて今ひとつ面白みがない。陶芸に関する様々な知識は面白いが、それがミステリと今ひとつ絡み合えていないのが痛い。

  • 京都・鞍馬に窯を構える人間国宝も間近といわれていた陶芸家が殺される。
    なぜ彼は一人で山に入ったのか?
    彼が遺した窯変天目の茶碗はなぜ発表もされずにいるのか?
    陶芸家の弟子となっていた町子と、彼女の美大時代の先輩で変わり者の大学教員の馬酔木が謎を解き明かすミステリーだ。

    陶芸の世界を舞台にした一風変わった仕立てなのだけれど、話の筋に若干無理があるような気がする。

  • 京都鞍馬の山中で殺された陶芸家。その弟子の町子が先輩の馬酔木と共に謎を解明していく…
    アートミステリーと題するだけあって、陶芸についての情報量は半端なかった。京都の雰囲気とか陶芸界の知識はすごく得られる!

  • 「曜変天目」絡みのミステリなんて珍しいなと思って借りてみたけど、ミステリとしては限りなく普通…。

  • 途中でなんとなく筋はほんのり見えてきた。
    警察官のターンの時なんか力加減が弱くなるというか、あっさり感が強いのが気になった。
    あっさりするくらいならそこの感情とかは無しの方がよかったくらい

    2022.1.15
    7

  • 図書館で借りた本。
    陶芸家の西村世外が何者かに殺害された。世外は亡くなる直前に曜変天目という幻の器を焼き上げていたが、修行中の町子はこのことは口外するなと言われていた。曜変天目が関係しているのか。


  • 芸術
    その中でも陶芸の小説は初めての挑戦でした。

    知らない言葉や専門用語が多くて戸惑いましたが
    この小説を手に取らなければ、恐らく知らないまま
    だった言葉達を沢山目にすることができました。

    本を読む事は、全く知らない未知の分野を知り、
    体験できる良い時間だと再確認しました。

    世襲制、一子相伝とは、
    親子である血縁という事実だけにとどまらず
    面々と続く願いの連鎖

  • 曜変天目とは、すごいテーマできたな?っていう第一印象で読み始めたけど、前半はなかなか進まなかったけど、途中から作品作りとか世襲制、新興宗教とコンビでリズムよく進んでいくので、進みも早くなった。正直、推理小説として読んでないので、犯人はどうでもよかったのですが、芸術と宗教の距離感とか、世襲制に対する町子の考えとか、けっこうすっーと入ってくる名言もおおくて、良かったです。世襲制に対する町子の意見、

    世襲制や伝統なんて、ずっとくだらないと思ってた。
    いくつもの後悔や反発があっても、後継ぎを望むのは、理屈じゃない。

  • 切り口が面白い。ちょっと強引な感じもした。

  • 人情ミステリー。なんだけども、とにかく中だるみが半端なくて、早く終わらないかなぁ。

    あーこの人犯人だったんだーっていうなかなか苦痛を伴う一冊でした。

    こういう本、もし普段本読まない人が間違って手に取ってしまったら、、、と。思うと、本の内容以上にショックです。私。

    きっと、私は本読めないんだ、全然面白くないもんなぁ。って思うに違いない。結構有名な作家ですら、こういうのが混じるから、もう本屋さんとかも作家ごとの分類ではなくて、初心者向け、中級向け、上級者ウケみたいな
    置き方にした方いいんじゃないかなぁ。

    ホント。

    読み損。もう全然先に進まないもんね、先が全然気にならなくて。いーから、早くしてー終われー犯人誰ーって思いながら読んでた。

    陶芸の話だから面白かったらいくのに送ろうかと思ったけど、これは送れないな。さすがに。

    読んでて読みながら飽きた。

    こうやって、本を読む人口が減らされていくんだろうな、、、、と、ある意味恐怖の一冊

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著者プロフィール

1988年、京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒。香港中文大学大学院修了。2015年、『神の値段』で第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞して作家デビューを果たす。主な著書に『ピカソになれない私たち』、『コンサバター 大英博物館の天才修復士』からつづく「コンサバター」シリーズ、『飛石を渡れば』など。近著に『カンヴァスの恋人たち』がある。

「2023年 『光をえがく人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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