がん消滅の罠 完全寛解の謎 (宝島社文庫 「このミス」大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 1114
レビュー : 140
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800279828

作品紹介・あらすじ

呼吸器内科の夏目医師は生命保険会社勤務の友人からある指摘を受ける。夏目が余命半年の宣告をした肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金を受け取った後も生存、病巣も消え去っているという。同様の保険金支払いが続けて起きており、今回で四例目。不審に感じた夏目は同僚の羽島と調査を始める。連続する奇妙ながん消失の謎。がん治療の世界で何が起こっているのだろうか-。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった!
    癌をテーマにした医療ミステリー。
    第15回「このミステリーがすごい」大賞受賞作品

    「このミス」受賞作品って当たり外れがありますが、これは、当たりだと思います(笑)

    ストーリとしては、「がん」が消滅する謎を追いかける話となっています。
    余命半年と診断された肺腺がん患者がリビングニーズ特約で生前給付金を受け取った後も生存し、癌が治ってしまった事例が発生。そして、同じような事例が4例あるということで、調査が始まります。
    なぜ、余命宣告される様な癌が治るのか?
    そしてそれにかかわる医療機関。
    学会では無名のその機関が高額な治療費とともに癌治療の実績があることが明らかになっていきます。
    背後には一体何が行われているのか?
    といった展開です。
    専門用語のオンパレードでちょっと厳しいところもありますが、ストーリ展開としてはわかりやすい!

    黒幕は誰?っていうのは最初にわかりますが、その動機がちょっと理解できません(笑)。その理由でそこまでやる?(笑)
    まぁ、本書では、黒幕やその動機がどうこうっていうようなものではないでしょう。
    メインはやはり、どうしてその医療機関では癌が治るのか?っと言うところにあると思います。
    本書で語られている手法がどこまでがフィクションでどこまでが今の科学で実現できるのか?はわかりませんが、説得力あります。

    がんについて、とても勉強になる物語でした。
    やっぱり癌検診って大事!

  • 本当にできそうな恐怖心をあおる作品

    さすが、その道のプロが描くとリアルでひきこまれた

  • 『このミステリーがすごい!』大賞、第15回大賞受賞作。
    ガンが何故消えたのか、という今までにない角度の謎解きだ。

    がんの最新研究についての記述は興味深い。
    NHKスペシャル「人体」でも扱われていた、免疫系の力と、それを突破するがん細胞の巧妙さには驚かされたものだが、まさかここでそれを再度目にするとは!
    124〜125頁を参照されたい。

    さて、私個人が感じるに、各登場人物たちは際立って魅力的とはいえない。
    特に主人公、夏目の花というか、オーラというか、そういったものが弱い。
    あえていうなら宇垣医師とその患者柳沢は好きだが、とにかく主人公の影が薄すぎる。
    「いい人」とは往々にしてそんなものかもしれないが。

    物語は真犯人を追い詰めて、そして、死で終わる。
    ネタバレするな!だって?
    バラすわけがない。
    そこで終わるんだったら、きっと「このミス」大賞ではなかっただろう。
    結末はそんなわけで、一回で理解できなくて、少し前に戻ってもう一度読み直した。
    とても、不気味な結末だった。
    自分たちが目指す社会の実現、それはとても美しい言葉だし、理想を描く素晴らしさを説くが、一方で美辞麗句の後ろに隠された「正義」の危うさを考えさせられたのだ。

  • 私のガンへの認識は、発生する場所と発見する時期により治療する事が出来ない病気。ルールを無視する増殖力の強い細胞。永遠の命へのヒント。


    本書はガンにより余命宣告された末期癌の患者が死なないどころか完治する事で、世間を全く騒がせない関係者達に疑問程度の波紋を与える事件?が発生する!
    主人公達はそのガン消失のトリックを探っていくうちにある組織が事件に関与している事に気がつく・・・

    何を持って本格化とは置いといて『本格医療ミステリー』
    解説にあった作者の次作も楽しみです!

  • 治るはずのガンが再発,末期がんが消滅。不可解な事象の裏に隠された陰謀を医師夏目とがん研究者羽島が追及する…。周到に仕組まれた医療ミステリーで読み応え十分だけど,「先生」の動機には首をかしげてしまうのは自分だけ?

  • やっと読了。読んだり読まなかったりで、結局約4ヶ月かけての読了でした。なので、記憶がちょいちょい曖昧で…。(人物相関とかエピソードとか)

    読み始めて思ったのは、作者さんはミステリー、特に海外ミステリーの大ファンなのかな、という印象。改行の仕方や文体が「翻訳ミステリーを意識してるのかな」という印象でした。だからちょっと読みにくいな、とも。
    あと羽島のキャラクターが、言葉遣いのせいか、奥田英朗の「イン・ザ・プール」シリーズ(?)の伊良部医師ともかぶりました。奇人変人の天才ドクターというのは、みんなあんなキャラなのだろうか…。

    本編は興味深く、面白く読み終えました。
    が、納得いかない…。何が納得いかないって、西條先生の娘、恵理香の死。恵理香が羽島をかばうためにウソをついたとの事だけど…、そのウソ、必要? 恵理香の死の真相を知っても、別に羽島のせいで死んだとも思わない。故意じゃないどころか、本人すら知らなかった事実なんだし。それを羽島のせいって言うなら、誰かと恋愛するときは、いちいち精密検査しなくちゃいけなくなるんじゃないの? って思ってしまう。読み飛ばしたか要となるエピソードを忘れたのか、あたしの読解力が無さすぎなのか…。他の方のレビューを読んでも、そこに触れてる人がいないので、あたしがちゃんと読めてないのかもしれない…。
    うーん。もやっとするけど、それ以外は面白かったです。

  • 『殺人事件』ならぬ『活人事件』とは?
    がん消失の謎を追う医療ミステリー。

    余命宣告を受けた末期がんの患者が、別の病院で、寛解(完全にがんが消失)したと言う。しかも、複数の患者が...

    呼吸器内科の夏目医師達は、様々な方法で真相を追うが謎は解けない。やがて、以前、大学院でお世話になった恩師の影が見え隠れする。
    しかし、その恩師は、不可解な退職をしていた。いったい、何があったのか?

    物語は、二転三転しますが、最後の一行にあっと驚くこと、間違いなしです。
    医療用語が多数でてくるので、少し戸惑いますが、上質のミステリーの形に仕上げているのは、元々医療従事者であった著者ゆえ流石です。

  • 久々に☆5つ!
    普段「○○大賞」って信用してないけれど、この本、凄く面白かった!
    最初のイメージより意外とスケールは小さかったが、細部までよく練られたストーリーや伏線がきちんと回収されて気持ちが良かったし、何より、最後の最後の最後までビックリしっぱなし。
    後半、何となく予測がついて、分かったような気になったが…結果は想像の斜め上だった。
    それにしても…診察室って怖いなあ。病院選びが生死を分けるって事実だと思う。患者も勉強しなきゃな。

    • ひとしさん
      ちえさんこんにちは!お久しぶりです。
      ちえさんが☆5とは珍しい!!
      『読みたい』リストにはしていましたが、なんとなく手を出していませんで...
      ちえさんこんにちは!お久しぶりです。
      ちえさんが☆5とは珍しい!!
      『読みたい』リストにはしていましたが、なんとなく手を出していませんでした(^_^;)
      是非読まなきゃですね!
      2018/06/14
    • chie0305さん
      ひとしさん、こんにちは!
      昨夜、鹿児島から戻りました。最近、病院で医師や看護師と話す機会が多く、医療系の本が気になってます。この本も面白か...
      ひとしさん、こんにちは!
      昨夜、鹿児島から戻りました。最近、病院で医師や看護師と話す機会が多く、医療系の本が気になってます。この本も面白かったですよ。
      2018/06/15
  • 癌細胞を使ったミステリー


    なかなかな、専門知識がないと
    理解できないんじゃないかな…

    癌細胞を移植して自己免疫に殺させる

    もしくは、

    癌細胞そのものに自殺してもらう


    やっぱり、リスクはどこかにあるだろうけど、まぁ、そこは、小説だからね。


    でも、全ての伏線は拾ってくれたな。
    恐喝組の理屈は思ったよりも簡単なトリックだけど、
    すっきりすっきり!

  • テンポがよくてどんどん読めたが、一連の事件を引き起こす動機付けが弱いかな。もしかしたらあり得るかもしれない内容に、恐ろしさを感じた。後味はあまり良くなかった。

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