【2018年・第16回「このミステリーがすごい! 大賞」優秀賞受賞作】 感染領域 (宝島社文庫 「このミス」大賞シリーズ)
- 宝島社 (2018年2月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800281913
作品紹介・あらすじ
九州でトマトが枯死する病気が流行し、帝都大学の植物病理学者・安藤仁は農林水産省に請われ現地調査を開始した。安藤は、発見した謎のウイルスの分析を天才バイオハッカー「モモちゃん」の協力で進めるが、そんな折、トマト製品の製造販売会社の研究所に勤める旧友が変死。彼は熟さず腐りもしない新種のトマト"kagla(カグラ)"を研究していたが…。弩級のバイオサスペンス、登場!
感想・レビュー・書評
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面白かった
第16回「このミステリーがすごい!」優秀賞受賞作品
バイオサスペンスのエンターテイメント作品として楽しめましたが、途中、バイオ系の中身は正直ちんぷんかんぷん(笑)
ちょっと危機感があまりなかったのが残念
ストーリとしては
九州にて、トマトが枯死する病気が流行。過去に問題を起こし、干されている植物学者の安藤と、元恋人の農水省の里中が調査を開始。調べていくと、原因は新種のウイルス。
そんな中、安藤の旧友が変死。旧友の死の真相は?
そして、旧友が研究していた、熟さず腐らないトマト。
その秘密は?
バイオテロ、産業スパイ、ハードボイルド、ちょっと恋愛とエンタテイメント色満載の物語
残念なのが新種のウイルスがどれだけやばいことになるなるのか、その危機感が十分伝わってこないこと。
これは、読み手側の知識不足か(笑)
一番面白かった登場人物はモモちゃん。
大活躍でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
バイオサスペンス×ミステリー。
中には、難しい単語も出て来ますが、問題なく楽しめます。
九州地方で、トマトが枯死する事件が発生。
帝都大学で植物病理学者の安藤 仁は、農水省の要請により、現地調査を開始する。
そんな時、ある研究所に勤める友人が変死する。
彼は、熟しも腐りもしない新種のトマト『カグラ』を研究していた。
まったく別の2つの事件が、奇妙な符合を見せ始める。やがて、見えて来る黒幕の正体とは?
果たして、安藤は、この謎を解けるのか?
天才バイオハッカーのモモちゃんが、良い味を出しています。 -
第16回このミス優秀賞。
九州のトマト農家で、葉が赤くなり、枯死する事案が頻発する。農水省の依頼を受けた帝都大学の植物病理学者・安藤は調査に乗り出す。未知のウイルスを追うと同時に、トマト製品を作る会社の研究所に勤める旧友が変死し、その旧友が研究していた熟さないトマト「Kagla」の研究も引き継ぐことに…
主人公の安藤は過去に事件を起こし、大学でもアウトローな存在なのだけど、頭は最高に切れるし、ケンカは強いし、見た目も悪くなさそうで、植物病理学者と言うより、一匹狼の刑事のような感じ。安藤が過去に起こした事件は、実際にあった事件を彷彿とさせ、ウイルスと言う難しいテーマを扱っている割にはエンターテイメント性も高く、思わず一気読み。
2人の作家さんが連名で書いているのだが、どちらも理系の出身ではないのに、この手の理系サスペンスを上手くまとめている印象。今後も楽しみな作家ユニット。 -
2018年”このミステリーがすごい!大賞”優秀賞受賞作品。初読み作家。
九州のトマト畑で、葉が赤くなり枯死する事案が頻発。帝都大学の植物病理学者・安藤は、かつての恋人である農水省の里中の依頼を受け調査に乗り出す。そんな中、トマト製品の研究所に勤める旧友が変死。安藤は旧友が研究していた熟さないトマト”カグラ”の研究も引き継ぐことになるが、同時に身の回りで不審なことが・・・
専門的な話ではあるが、読者に分かるよう丁寧に描かれている。世界規模の危機の割には、緊迫感はいま一つ伝わってこなかった。バイオハッカーのモモちゃんのキャラクターはよかった。こちらでのスピンオフも期待。
東大卒の二人組の著者が書いたとうことを読後に知って、驚いた。 -
トマトの感染が題材って。
あまりない着眼点だなと思い読んでみました。
結構専門的な話しというかバイオな話なので、深く考えず流す感じで読みました。
モモちゃんという存在がホッとします。と言いながらもかなりのやり手なんだけど。
植物もあっという間に感染しちゃいそうだから、この先有りそうかも・・・
お二人で書かれてるっていうのも面白い。 -
専門的すぎて自分の頭では理解が追いつけなかった。
ストーリーの多くの部分が説明文みたいに思えて(説明文とても苦手)途中からほぼ流し読み。
楽しめる楽しめないの前に自分には合わなかったなぁ…残念。
テーマ的には興味あったんだけどなぁ。 -
九州でトマトが枯死する病気が見つかり、植物病理学者の安藤は現地調査を開始した。
凄い速さで北上してくる被害。ウィルスが蔓延すれば世界規模の大事件。
バイオサスペンスかな?難しい言葉が結構出てきた -
おもしろかった~!
九州でトマトの病気が流行。
原因を探るべく調査を開始した帝都大学の安藤と農水省の里中。原因は新種のウイルス!?そんな折、旧友が謎の自殺をし、その研究を引き継ぐことに。それは「熟さないトマト」の原木の調査だった。
くろきすがやさんって一体どこからこんな専門的な知識を得たんだろ~ってすごく不思議に思ってあとがきを読んで納得。
さらにユニットというものおもしろかった~。
ちょっとこの小説はドラマで見たいみたいかも。
個人的には「モモちゃん」好きだわ~
ぜひ次回は「モモちゃん」主人公で書いてほしい! -
トマトが枯死する病気が流行る。
原因究明のために、農水省から依頼を受けた帝都大の学者安藤。
彼にはスキャンダルで失脚した過去があった。
植物学や理系分野に明るくなく、専門用語は苦慮しましたが、ストーリーはとても面白かったです。
主人公の安藤が魅力的だってことも興味深く読めた一因かも。
遺伝子操作された植物というのは好ましくないとは思いますが、対策としては仕方が無いのでしょうね。
科学者の方達の次々出てくる発想に頭が下がる思いでした。