玉砕の島々

著者 :
  • 洋泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800305381

作品紹介・あらすじ

太平洋戦争での玉砕戦は、その大半は戦略の失敗による特異な戦術様態だったにもかかわらず、「玉砕」という言葉は負のイメージを払拭し、雄々しく散っていった勇士の姿を浮かび上がらせ、作戦の立案者や指揮官の失敗を覆い隠し、軍首脳にとってはまことに都合のよい言葉になった。そしてまもなく、「玉砕」は全滅の代替え語になっていく-。天皇陛下のご訪問が決定したパラオをはじめ、中部太平洋の島々で行われた特異な戦闘の実態-終戦70年目にたどる、知られざる戦場の記憶。

感想・レビュー・書評

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  • 戦略的失敗は戦術的健闘で取り返せない。

  • 「安全保障」を「気軽に」論じる人たちは,戦争の「実像」というのをどこまでわかっているのだろうか。戦後70年。70歳代半ばより下の日本人は,戦争体験を持たない。この本の中には,その「実像」,さらには「日本軍」の実像が詰め込まれている。個々人がお互いに憎しみ合っているわけではないのに,なぜ国家間の戦争で人は出征し,死ななくてはならないのか。理不尽といったことばではかたずけられないほどの不条理を感じる。

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著者プロフィール

平塚 柾緒(ひらつか・まさお)
1937年、茨城県生まれ。戦史研究家。取材・執筆グループ「太平洋戦争研究会」を主宰、数多くの従軍経験者を取材してきた。主な編著書に『米軍が記録したガダルカナルの戦い』(草思社)、『図説・東京裁判』『図説・写真で見る満州全史』(河出書房新社)、『ウィロビー回顧録・GHQ知られざる諜報戦』『写真で見るペリリューの戦い』(山川出版社)、『玉砕の島ペリリュー』『写真でわかる事典・日本占領史』(PHP研究所)など多数。

「2020年 『新装版 米軍が記録した日本空襲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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