- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800307101
作品紹介・あらすじ
人生前半はプラス、人生後半はマイナス、こうした秀吉像は正しいのか?最新の秀吉研究は、戦国の世を多様な人材を登用し、臨機応変に混乱を収めていく人物像を解明する。後世に歪められた秀吉像は、いま大幅な変更を迫られている。
感想・レビュー・書評
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第1部 政治権力者としての実像とは
第2部 誰もが知っている秀吉が命じた政策
第3部 秀吉の宗教・文化政策の実像
第4部 秀吉の人生で気になる三つのポイント
編者:日本史史料研究会
著者:堀越祐一(1966-、茨城県、日本史)、光成準治(1963-、日本史)、神田裕理(1970-、東京、日本史)、木下聡(1976-、岐阜、日本史)、岡田謙一(1966-、東京、日本史)、鈴木将典(1976-、東京、日本史)、荒垣恒明(1968-、東京、日本史)、竹井英文(1982-、東京、日本史)、長屋隆幸(1972-、山形、日本史)、小川雄(1979-、神奈川県、日本史)、生駒哲郎(1967-、東京、日本史)、清水有子(1972-、京都、日本史)、大嶌聖子(1968-、日本史)、片山正彦(1973-、大阪、日本史)、金子拓(1967-、山形、日本史)、平野明夫(1961-、千葉、日本史)、渡邊大門(1967-、神奈川県、日本史)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長、家康ときて今度は秀吉。信長や家康ほどには面白さを感じられなかった。
秀吉の出自がはっきりないせいもあり、どうしても戦国の後期中心の内容になっちゃうんだよな。そうすると、せいぜい戦国の半ばくらいまでしか関心の範囲が持たない身としてはどうしても興味をそそられなくなっちゃう、ということなんだろう。
とはいえ、織豊期が好きな向きにたぶん面白いと思う。 -
人生前半はプラス、人生後半はマイナス、こうした秀吉像は正しいのか?最新の秀吉研究は、戦国の世を多様な人材を登用し、臨機応変に混乱を収めていく人物像を解明する。後世に歪められた秀吉像は、いま大幅な変更を迫られている。(2015年刊)
・はじめに
・第1部 政治権力者としての実像とは
五大老・五奉行は、実際に機能していたのか
秀吉は、「大名統制」をどの程度できていたのか
秀吉は、天皇・公家衆を思いのまま動かしていたのか
秀吉は、官位をどのように利用したのか
知られざる秀吉政権・黎明期の家臣たちとは
・第2部 誰もが知っている秀吉が命じた政策
「太閤検地」は、秀吉の革新的な政策だったのか
「刀狩」は、民衆の武装解除をめざしたのか
秀吉が命じた「惣無事」とは何だったのか
秀吉による「天下統一戦争」は、定説どおりか
秀吉は、なぜ朝鮮に出兵したのか
・第3部 秀吉の宗教・文化政策の実像
秀吉は、なぜ京都東山に大仏を造立したのか
秀吉は、なぜキリスト教を「禁止」としたのか
秀吉の人生にとって「茶の湯」とは何だったのか
・第4部 秀吉の人生で気になる三つのポイント
秀吉の出自は、百姓・農民だったのか
秀吉は本能寺の変後から全国統一をめざしていたのか
秀吉は、家康を警戒していたのか
・あとがき
「秀吉は、官位をどのように利用したのか」では、秀吉による官位秩序に関する研究の変遷をわかりやすくまとめている。第2部では、秀吉の革新的とされた各種政策が、近年の研究では、見直されていることがわかる。「秀吉は本能寺の変後から全国統一をめざしていたのか」では、織田体制を維持しようとしていた秀吉が、結果的に天下を統一することになったことがわかる。
秀吉については、虚像に彩られたイメージが強いが、さらに研究が進展することを期待したい。 -
全体を通して受ける印象は、従来の通説に対して、必ずしもそうとは限らない、といった再提起であり、今後更なる研究が必要、というもの。ここまで分かったと言うよりは、定説とされている秀吉の事績についても、まだ分からない事が沢山ある、という内容。(それを認識するのも最前線には違いないだろうが) 史料を多角的に捉え直して実像に迫っていく点は、妄設に惑わされる心配が無い分、安心出来た。
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はい。具体的で楽しめました。